ひまわりVS宇宙人
宇宙人との別居が決まった。
パパ大好きなこどもたちにはなんて説明しようか・・
と悩んでいた。
そこから過去に戻ること数週間前、
宇宙人との攻防戦を水面下で繰り広げてはいたものの、
子育ても同時進行で進めていかなければならない。
小学生の娘が
「動物を飼いたい!」と言い出した。
私は虫も苦手。犬も触れない。猫アレルギーでもある。
しかし!
こどもを情緒豊かに育てるためには苦手だからと避けて通っていいわけがい!
日向ぼっこしている娘が静かだな・・とみてみると、
庭にいたバッタをぐわしっ!とつかみ、口に入れそうな瞬間に
おもわず、絶叫したこともある。
幼稚園から帰ってきたときには、その小さなかわいい手は固くとじられ、
開いてみるとダンゴムシがわんさかいたこともある。
なんなら、ポケットにもいますよ♪とな。
じいじと山に行き、カブトムシをわんさか捕まえて持って帰り、
ケースにいれて飼育したこともある。
知識も経験もなかった私は、カブトムシが力持ちで夜行性だということもしらなかった。
子どもたちの寝かしつけも終わり、やっと一人の時間♪
甘いものでも食べながら、映画でも観ようか・・と楽しんでいた。
ブーーーーン カサカサカサカサ ブーーーーンン カサカサカサ
ん?(。´・ω・)ん?
さっきから聞こえてくるのはなんの音だい?
映画の音かな?
消音にしてみる。。。
ブーーーーン カサカサカサカサ ブーーーーンン カサカサカサ
静かに耳を澄まし、廊下にでてみた。
何匹ものカブトムシがブンブン飛び回っていたのだ。
キッチンタオルにつかまっているものもいれば、壁にくっついているものもいる。
まさに飛ぼうとしているものもいれば、自由に飛んでいるものもいる。
ふたをこじあけてでてこようとしているものもいる。
恐怖である。恐怖しかない!
ホラーである。
何匹捕まえてきたんだよっっ!
と、声にならない悲鳴をあげながら、唯一カブトムシのいない部屋に逃げ込んだこともあった。
めだかや熱帯魚、オタマジャクシ、かめ、ざりがに・・・
様々な生き物に触れてきた。
残すは哺乳類・・
唯一、ウサギを飼育したことがあった。
これならいける✨
と考えていると、ある1軒のおうちにポスターが貼ってあった
『うさぎの赤ちゃん産まれました。飼ってくれる人募集!』
なんというタイミング!!
すぐさま連絡をし、ご対面。
あまりに小さかったので後日引き取りに行くことに。。
その引き取りを予定していた日に宇宙人の別居(引っ越し)が重なったのである。
こどもたちにはなんて説明しよう・・と悩んでいたのも吹っ飛ぶほどに
ふたりはうさぎさんの受け入れに興奮していた。
新しい家族ができることを子どもたちと同じように楽しみにしていた宇宙人は、自分のしでかしたことででていかなければならなかった。
パタン・・・と出ていった彼の背中を今でも思い出す。
そして、振り返ると、こどもたちはウサギさんに満面の笑み。
うさぎさんの名前は「ひまわり」
宇宙人はひまわりに完敗したのだった。
重苦しい、暗い別居にならずに済んだのはひまわりのおかげである。