ヒトは合理性だけで買い物をしない

iphoneを持っている人は多いだろう。
じゃあ、なんでiphoneにしたのって、Macbookとの連携ができるから?
カッコいいから?みんな使ってるから?
しっかりと理由を説明できる人は少ない。

しっかりと理由を説明できるようにしろといいたいわけではない。
伝えたいのは、ヒトの購買行動ってそんなもんで、合理性だけが重要じゃないってこと。
なんでもいいですが、何かを自分が売るとして、競合とコストが同じ、機能も同じ。でも競合に負けている。なぜか?って、ヒトが合理的にモノを買わない側面があるからなんです。

その側面の正体こそが、行動経済学にあると思う。
行動経済学、聞き慣れない方も多いと思いますが、この分野が生まれた発端はリーマンショックの時、経済の予測は基本的には合理的な経済学の観点からされていた。
しかし、あれ?おかしいぞ、どうやらヒトは合理的な判断をしないのかというのがこの分野が生まれるきっかけになったそうです。理論的な経済学に、心理学的な要素を加えてより人間らしく現実味があるというイメージでしょうか。

何を買うか決めていたはずなのに、違うものを他の人が持っているから、欲しくなる。あるいは逆に違うものが欲しくなる。同調効果、バンドワゴン効果、スノッブ効果。
松竹梅のコースがあったとき、竹を選ぶ人が圧倒的に多い。アンカリング効果、極端の回避効果(囮効果)。有名俳優が使っているものを使いたくなる。または報酬よりリスクを避けることを重要視するプロスペクト理論。等々。
多くの効果というべきか、人間の行動特性のようなものがこの学問では解明されてきていますが、賢い企業はそれを知り尽くしており、私たちが普段無意識化で意思決定しているところまで誘導しようとしてくる。

だからiphoneが売れる(らしい)です。

いいなと思ったら応援しよう!