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シャニマス5thの演出を振り返る

 いろいろな意味で衝撃的で予想出来ないライブでした。
 5thライブの演出中心に振り返ります。楽曲に対しての感想はだいぶ端折ります。

5thLIVE Day1

 2023年3/18,19の2日間で行われた「If I_wings.」シャニマスが5周年を迎える節目のライブであり、アイマスにとっても特に記念で集大成となる5年という位置づけとはとても思えない、不穏で不気味で意味深なタイトルと告知。純白のワンピースに髪を降ろしてただ立つだけのキービジュ。ライブが始まる前からワクワクと同時に「シャニマスもしかして終わるのか?」「誰かいなくなる?」「ユニット解散?」というような考えたくもない嫌な妄想が脳裏に焼き付いていた。
 PWの2曲をやるのは間違いない。ただそれ以外が何も予想出来ない。「If…」という接頭語がとにかく悪い意味で頭を悩ませた。
 
 迎えた当日Day1の代々木は大雨。嫌な予感や不吉な出来事は重なって連続するという事を暗示するかのように雨が代々木に降り注ぐ。会場前もいつもはエンカや名刺交換、グッズの取引でにぎわうはずなのに寂しい雰囲気4thDay2の雨の幕張とはまるで違う閉塞感を感じた。

雨のDay1


 そして始まる5thDay1。天井社長とはづきさんとのコミュから始まるライブ。やっぱりこのコミュも「最後のライブ」を仄めかす不穏な発言があった。そして恒例の煽りOPがありライブはいよいよスタート。
 放クラの『一閃は君が導く』を皮切りに各ユニットがPWの楽曲を新衣装とともに初披露(リリイベを除く)して開幕。切なくて不穏な空気を切り開いて一気にボルテージを上げた放クラありがとう。
 MCパートに入ると、ここで各ユニットごとにアイドルのセリフを交えた挨拶が披露される。しかしここでも何かがおかしい。「盛り上がっていくぞおお!!!」みたいなテンションで来てくれない、何かの決意に満ち溢れていて冒頭の映像やこれまでの予告に付随して不穏で、何よりシャニマスらしさが無かった。「俺がずっと見てきたのってこんなのだったっけ?」というように。

 第2ブロックでは14曲ノンストップのライブラッシュ。ここで登場したのはまさかの『バベルシティ・グレイス』 大方の予想を覆した。これにより既存曲にフラグが立ち、ユニットの順番と同時に披露される楽曲も益々予想が出来ない展開になった。5曲目の『いつだって僕らは』まで比較的アップテンポな楽曲を連続させ会場の熱気を再び最高潮に持って行ったところで、衝撃の『Anniversary』。会場が暗転した後、アルストによる会話が流れる。涙を流す甘奈、アルストロメリアは終わらないと語る千雪、薄桃色のコミュを彷彿されるかのような演出を交えてそのまま楽曲歌唱へ。そして次に待つは『背景タイムカプセル』と『FELICE』。楽しく、エモくライブを見ていたいのに「やっぱり終わってしまうのか?」という恐怖が止まらない。Day1はカラオケで配信上映会で見ていたが、一緒に見ていた人含めお葬式モードだった。
 ここで再びアンティーカへ。「アンティーカ最後で最高のパフォーマンスにする」という宣言とともに咲耶が旗を掲げて『Black Reverie』を披露。希水しお体制になってからはじめてフルで見れたね。
 そしておそらくDay1のハイライトのひとつになったノクチルの『今しかない瞬間を』。イラストでよく見る4人の制服姿をそのままキャスト4人が身にまとい、さらに箒や物差しをつかってエアバンドをという絶対子供の頃にやったであろう青春の風景の描写とともにそれを歌い上げ会場が大いに沸いた。

 その後MCを挟み、第3ブロック。小糸が過去を回想しながら『アスファルトを鳴らして』へとつながる。ノクチルの場合はこうやって突然終わりを告げるのかと思わせるようなコミュだった。
 各ユニットが最終ブロックの楽曲を披露する中で再びアルストの不穏なコミュ。今度は甜花に対して「二人とも笑おう」と諭す千雪、そして『ダブル・イフェクト』へとつながる。GWの2曲をぶち込むアルスト、かなり本気を感じて個人的には好きだった(アルストで一番好きなのがダブル・イフェクトなので)。
 ユニットパート最後の曲は『Twinkle way』…なんだけど、様子がおかしい?確かにれいれいが来ない灯織なしの真乃、めぐる二人でステージに立つ日はこれまでにもあった。ただ演出やステージ上のライトは常に青を含めた3色が照らされていたのに、今回は青がない。灯織はどこへいった?そういえばMCでもいつもは「めぐるちゃん」な真乃が呼び捨てだった気が…。イルミネどうした?Day1で唯一コミュがなかったユニット、いろいろ考えさせられると同時に不穏でしかなかった。

 全体曲はレゾプラを披露。本編終了後、一旦退場したキャストに対して惜しみない拍手とアンコールの歓声。長めのアンコールを経て5thの、キービジュ、そしてパンフ撮影で着ていた白ワンピースでキャスト25人が再び登場。『いつかShiny days』を披露、、、、、あれ?業務連絡は?
 そして最後のMCで各キャストがこの5年間や今回のライブに対しての挨拶を行い最後の1曲『Multicolored Sky』を披露。そしてここで終了後、特殊アウトロとともに1番後輩のSHHisから順に手と「マイク」を下ろし退場していく。そしてイルミネは真乃とめぐるが別々のゲートから退場するというあまりにもバッドエンドな終わり。アイマス恒例の「アイマスですよ!アイマスー!」が無ければ「ありがとうございました」の一言もない。配信では長めのカメラを経てブツ切り。良い意味でも悪い意味でも全く状況がつかめない。意味が分からない。
「明日もこのテンションなの?」
「いや明日はハッピーエンドにつながる?」
「もっと理不尽や絶望に抗ってよアンティーカ」
「アルスト行かないで」
「もし変化があるなら灯織がキーパーソン?」
「灯織がDay2にしかいないのも演出?灯織はDay1の世界線では既にマイクを下ろしたの?」
「助けて…灯織、灯織、、、」
 何もかもが信じれなかったので、私は邪推だとわかっていてもとにかくDay2だけ参加の灯織が世界を変えてくれると信じて、その一縷の望みに縋ってDay1は幕を閉じた。

雨が上がって、青い空が見えた
こういう空のこと、知ってる
ー何かが起こりそうな、ステキな予感のする空
言うことを聞いてくれない、ワクワクする気持ちが
ヒカリの方へ、走りだしていく

Catch the shiny tail の一幕

 天候まで高山は操るのか?と聞きたくなるほどに「Catch the shiny tail」を彷彿とさせる雨からの快晴。Day2は昨日とは同じシナリオにさせないと空がそう答えてくれるかのような天気で、いつも以上に会場が賑わっていた。
 Day1で出来なかった事を取り戻そうと、今までのライブ以上にオタクの現地到着時刻の平均値が早かったと思う。家にいても、宿にいても、いてもたってもいられなかったDay2の朝だった。

快晴のDay2
いっぱいエンカしていっぱいぬい合わせした

 そして始まるDay2のライブ。再び天井社長とはづきさんとのコミュから始まる。同じ演出……かと思いきや天井社長が落とした新たな企画書と共にはづきさんが「ゴールはここじゃない」と。同じIfでも明らかに昨日とは違うIfを辿っていると確信し会場は早速大いに沸いた。
 ライブパートが開幕。Day1と同じPWの楽曲を各ユニット披露。そして『Bouncy girl』を終えてイルミネのターン……会場が暗転。コミュが始まる。昨日と流れが違う。前向きなコミュ。3人が感謝を伝えつつ「これからも輝きを届けよう」と意気込む。
 『ヒカリのDestination』
 世界線が変わった。れいれいがいる。灯織がステージに立っている。Day1では有り得なかった世界線。0から1へのタイムスリップ。輝きを放つ3色のヒカリ。内向きで閉塞感のあったDay1から外向きで開放感のあるDay2という開演前のワクワクがそのまま形になった瞬間だった。

 MCでも各ユニットがDay1と違って前向きな気持ち、発言、意気込みをぶつけた。

 第2ブロック 放クラの夏、海、太陽、それらを仄めかすコミュで分かりやすくUOを準備する我々オタク、用意周到ですき。そして帰ってきた「NEO THEORY FANTASY」これでアンティーカ全ての楽曲歌唱を完了させた希水しおさんお疲れ様です。その後もダンサンブルでアップテンポな楽曲が続く。そしてイルミネとアンティーカのコミュ。切磋琢磨し、お互いがお互いに触発され、『FELICE』『愚者の独白』を披露。
 Day2のアルストは『Love Addiction』をお茶会セットで披露。

 MCを挟んだ後最終ブロックへ。とにかくここはノクチルとイルミネが強すぎた。4人でアルバムを眺めながら「みんな変わらないね」と語り『アスファルトを鳴らして』ここら辺から泣きすぎて記憶が無い。まーーーーじで福丸小糸の曲すぎるし「追いかけてるばかりじゃ きっと君が見えなくなる」を円香が歌うのもアホすぎる。どんだけ泣かせれば気が済むんだノクチル。
 『純白トロイメライ』を挟んでラストイルミネ。「3人でうれしい」「これからもいっしょ」「それが当たり前でありますように」あーこれはもう『トライアングル』か『スマイルシンフォニア』の2択やな。結果後者でした。涙が止まらない。笑顔が輝いて華やかな3人。「大丈夫い泣いたりしないよもう」でオタクは泣くんですよ。大団円で終わったユニットパート、Day1とは明らかに空気が違った。
 最後の曲、ここで満を持して始まりの『Spread the Wings!!』に原点回帰、ライブのタイトルは『If I Spread the Wings』なのでは?と思わせるくらいにふさわしい楽曲。そして一度退場するキャスト。
 
 ーシャニマスの歴史が動く瞬間ー

この2日間で最も歓声が上がったとんでもない出来事
まずは5周年を振り返るMV
 これまでの様々なコミュの名シーンをそのままハイライトにしたような映像。『Chath the shiny tail』ほんといいコミュだなぁと改めて思う。「摩美々をアイドルにしてくれて、ありがとうございます」やっぱり入れてくれたかーと思いながら号泣(摩美々担当)。そして業務連絡。次のライブ9か月ぶりの武蔵野の森帰ってきた。ソロ衣装着たら死人出そう。

 斑鳩ルカ加入。

 声にならない声というか、椅子ペチペチたたいたりとか、泣きすぎて顔面ぐしゃぐしゃになったりとか、とりあえずUO折ったりとか感情が大渋滞。そんでもって『Dye the sky.』イントロとともに川口さん登場。もう訳が分からない。4thDay2開幕いきなり25人で殴りかかってきたDts、あれがシャニマスの完成形かと思っていたがあれですらまだ未完全だった。5thでルカが加入した -26 colors- これが完成形なのか。間違いなくシャニマスの代表曲はこの曲しかないね。他ジャンルの顔役になるような王道アイドルソングではないけど、確実にシャニの顔役の一つになった瞬間だった。

 最後のMC。みんながみんな印象的なことを話していてかつ、これからもプロデュースよろしくお願いしますという前向きで明るい言葉を多用していたのがとてもよかった。特にえりちの「アイドルふゆは止まりません」めっちゃ震えた。それならばこっちも全力でプロデュースしていこうじゃねえか!ってなった。ああいうアツいストレイライトめっちゃすき。

 最後はDay1同様マルカラ歌って終わり。ただDay1と違って最後まで全員いる。マイクも降ろさない。全員が笑顔。大団円。「アイマスですよ!アイマスー!」でフィニッシュ。最高の幕切れだった。

最高のライブでした!!!

 アイマスのライブでは中々見られない『2日間通して完成するライブ』。そしてDay1のようなバッドエンドに近い演出をあえて周年、しかもアイマスにとって大事な5周年で持ってくる挑戦的な姿勢は個人的にかなり評価したい。総合的なキャストの演技、セトリの構成、演出どれをとっても過去類を見ない新鮮なものを見れた。
 これから先シャニマス第2章、斑鳩ルカが加入し26人体制となるがますますヒカリの先へ羽ばたいて行ってくれそうな予感がした。

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