SUPER SAPIENSSプロジェクト発表会: プロデューサー森谷雄の冒頭スピーチ全文
2022年1月19日(水)16:30より行われた、SUPER SAPIENSSプロジェクト発表会の幕開けを飾ったプロデューサー・森谷雄のスピーチ全文を公開!
以下、冒頭スピーチ全文
森谷雄:
エンターテイメントの世界では「音楽で起きることは映像でも起きる」と言われています。
『BTS』の人気が世界を席巻し、映画『パラサイト』がオスカーを獲る。しかし、これは韓国でのお話。『イカゲーム』確かに面白かった。でもあれって『カイジ』ですよね?
かつて日本エンタメ界が発信していた「世界に通用するヒント」は沢山ありました。
黒澤明は、スピルバーグやルーカスに影響を与え、『Love Letter』や『東京ラブストーリー』も、韓国やその他のアジア諸国に大いに影響を与えていました。
「世界に誇れるモノづくり」
日本はなぜそれをやり続けなかったのか?
日本発のエンタテイメントのヒントは日本以外の国から世界市場へと発信されていったのです。しかも、彼らのオリジナル作品として。
しかし、ここ四半世紀の日本はどうだったのでしょうか?
とある映画祭のカンファレンスで集まった、2000年代の映像界を牽引するクリエイターたち。
彼らが口にした言葉。
それは「自分達は本当に作りたいものを作れているのか?」だったのです。
製作委員会方式の作品作りが招いたもの。それは、国内市場へ向けたドメスティックな作品作り・原作ものの大量生産。そんな中でも、オリジナルで作る力を持つクリエイターは沢山いたはずです。
第44回日本アカデミー賞最優秀作品賞『ミッドナイトスワン』
この作品のプロデュースをして、僕が改めて気づいたこと、それは「オリジナル作品の可能性」でした。
今こそ、クリエイターファーストでオリジナル作品を発信する仕組み作りが必要だと切実に感じました。
クリエイターの自己満足にとどまらない、エンタテイメントとして本当に面白く、かつ世界に通用する作品をどんどん生み出せる仕組み。
もちろん、これまでも日本で何度もそこにチャレンジしてきたチームやプロジェクトはあったはずです。
しかし、世界的に見たら日本オリジナルは、他国、特に隣国に差をつけられ、その差は今もなお広がっています。
そして僕は、この監督たちとのカンファレンスの後、どうしたら監督たちの想いや自分の想いをプロジェクトに転換出来るか考え、色々な人たちのところに意見を聞きに行きました。
そこで言われたのは、
・それは映画なのか?
・配給会社は決まってるのか?
・キャストは決まってるのか?
・脚本は出来てるのか?
・お金は集まってるのか?
といった問いかけだらけでした。
しかし、僕の中で今回のプロジェクトにおいて、答えはそこには無いと感じたのです。そして、たどり着いた答えは「全く新しい仕組みを作る」ことでした。
外的制約を受けず、オリジナルの物語づくりから映像化までのラインを一気通貫させる仕組みとコミュニティ。
そのモノづくりの過程に参加してもらい、プロセスエコノミーを実行しつつ、ブロックチェーンやNFTを発行するなど、新しい技術も活用してプロジェクトとしても成長しながら、作品作りを行う。
そんな提案に対して、日本を代表する三監督全員が声をそろえて、「今すぐやろう」と言ってくれたのです。
『日本版マーベル』というと少し違うのかもしれません。しかし、同じようにワクワクする作品を生み出していく場所と仕組みが必要なのです。
一番は『物語の力』
三監督と物語のブレストを始めて、それは確信に変わりました。ヒット感をそのままに、新しい物語を作る。ただ自分たちが作りたいものだけではなく、多くの人が楽しめる『物語の力』なのです。
そして、コミュニティに集まったクリエイターたちがその『物語』を様々な形で発信していく。ここでは『クリエイター』とは作品づくりに関わる全ての人たちを指します。
コミュニティに参加した誰もが自らものづくりの一員になれる仕組み。そこから次世代のクリエイターをも発掘して行きます。
・物語に登場するキャラクターに本当に合っている俳優オーディション
・本当に面白い脚本を書ける人たち
・本当に面白い映像を作り出す監督たち
・本当に素敵な絵が描ける人たち
・本当に素晴らしい音楽を作れる人たち
・既成のスター主義とは違うモノづくり
そんな、完全オリジナルな超インディペンデントプロジェクトを立ち上げます。
名付けて、『SUPER SAPIENSS』
直訳は『超人類』。元々『SAPIENS』には『賢い』という意味があります。
『S』が一つ多いのはこのコミュニティに参加してくれる『みなさん』を表しています。
とにかく、「一緒にやりたい人、この指とーまれ!」なのです。
新人類ではなく、超人類。
『SUPER SAPIENSS』は日本のエンタメの現状をひっくり返し、世界へ打って出ます!
ースピーチ終了
3監督の呼び込み・登壇へと続く。
※当日生配信された発表会の一部始終が現在公開中
堤幸彦×本広克行×佐藤祐市 新プロジェクト発表会
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