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関越鉄道2000系電車

関越鉄道2000系電車は、1955年から快速列車用に導入された関越鉄道の電車で、1960年までに特別席付き16編成含む4両編成40本、半室特別席付き10編成含む2両編成25本、総計210両が埼京電鉄7号型や栃木電鉄承継車両、群馬鉄道承継車両の改造名義で誕生しました。

概要

誕生の背景

関越鉄道では埼京電鉄時代の1930年より東京と前橋を結ぶ快速列車の運行を開始し、戦時中の中止はあったものの1948年から再開し、以降急増傾向にありました。その一方で使用していた埼京電鉄7号型は製造から25年近く経過し老朽化していたこともあり関越鉄道ではサービス向上のためにも快速列車の車両更新は喫緊の課題と判断し、誕生したのが2000系でした。

車体構造

■車体は国鉄キハ55系と同じ全金属製の全長21m級車体で、1958年度までの製造分は通常バス窓、59年度以降は1段上昇窓を採用しました。
■座席は一般席が4人掛けボックスシート•特別席が2人掛けリクライニングシートで、戸袋窓近くはロングシートにしました。
■電気部品は埼京電鉄7号型や栃木鉄道•群馬鉄道からの継承車両の部品を流用し、歯車比を高速対応にしました。

運用

■1955年5月に落成した2001ー2005編成と2151ー2155編成は6月30日に試乗会を成功させ、翌7月1日改定より特別快速とらせ号で運行開始しました。
■1960年までに関越線内快速列車に導入され、関越鉄道電化拡張期の都市間輸送を支えましたが、61年以降は冷房やカフェカウンターも備えたカルダン駆動の2200系がデビューし、臨時増結車として使用される機会が増えました。
■1974年春改定までに快速列車の運用は離脱し、クロ2000•クロハ2100はクハ2000•クハ2100に改造されました。また全編成でデッキと洗面台を撤去して普通列車に転用させる改造も行われました。
■晩年は信越管内で普通列車に使用され、1998年5月5日の臨時列車を持って引退しました。現在はクハ2006がクロ2006に復元され、渋川総合検査場で保存されています。

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