薬局薬剤師の私② ~異動と退職~
前回の記事 「薬局薬剤師の私①」
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小型店・地域密着型の薬局に異動し、
在宅医療を始めてわずか2カ月
ある日の午前、
本社部長が職場に来局。
私、呼び出されました。
「この店でくすぶっていないで、大型店へ異動しなさい」
異動の話でした。
あまりの突然で予想だにしなかったことで、何も言えませんでした。
職場に戻ると、薬局長と同僚が一同にこちらをみていました。
誰とも話をしませんでしたが、皆、異動を察している様子でした。
その日その後は、普通に業務をこなしました
こなしたつもりでした。
大型店への異動の話
「他にも異動できる正社員はいたよね?」
「この店でくすぶるって、どういうこと?」
帰りの電車のなか、もやもやしていました。
もやもやは、異動するまで…というか、異動後も続きました。
異動は断れないので、もう異動して、指定の日から配属店舗へ行くしかない
異動先は、
訪問薬剤指導をしていない店舗、行う予定もない。
異動先うんぬんより、
今の職場を追われてしまうことが悲しい。
結局、異動の話から1ヶ月後の転勤、その後3か月間、気持ちの切り替えができませんでした。
異動直前に、直属の上司であるマネージャーと面談しました。
マネージャーも異動の話を全く知らなかったそう。
マネージャーに思わず、気持ちの切り替えができていないことを伝えると、
「それはそうだよなぁ。俺も驚いている」
幾らか同情していただきました。
異動したらいつ在宅医療ができるか?
こんな異動があるなら、この会社ではもう難しいのかもしれない。
異動後、目の前の仕事が忙しく
当時、ジェネリック医薬品を普及させるよう、国や保険者、そして会社からも推進
来局される患者さんに声をかけていきました。
理解いただいたり、断られたり、叱られたり、
私は、薬局内でジェネリック変更調剤の件数を1番多くとれたので、職場で表彰されましたが、
むなしい。
何をしても、ただ、むなしい
無でした。
異動して3か月後、
急に、
そうだ、会社を辞めればいいんだ。
在宅医療を勉強できる会社へ行こう。
まだ具体的に決めてはいませんでしたが、思い立って2日後に薬局長へ退職を申し出ました
辞めればいいんだ。という直感だけが
自分を動かしていました。
私、28歳でした。
(つづく)