善と悪、白と黒
ふたつに分けられていたら、幸せだと思う。だけど、実際はそうじゃない。真っ白でいられる人なんていないし、真っ黒な人だってきっといない。
誰も傷つけたくないと思っていても、誰かを傷つけてしまうこともある。私とあなたは違う人間で、違う価値観をもっている。どんなに共感しても、違いはある。同じ事実を目にしても、同じことを体験しても、生まれる感情は違う。誰かのためにやったことが、その人のためにならないことだってある。自覚がなくても傷つけてしまうこともある。自覚がなくても救うこともある。正しいことが誰かを救うこともあれば、傷つけることもある。感情に従った判断が間違えることもある。
真っ白な人がいないからといって黒に染まっていいわけじゃない。
違うからといって対話を諦めていがみ合っていいわけじゃない。
誰もが間違える。その間違いの取り返しがつかなくなることだってある。
誰にも分からない正解を求め続けることが唯一の正解だと思う。
正しくあろうとするひとが、正しくあろうとしたひとが、潰されない世界でありますように。
たとえそれが正しくなかったとしても、尊重されますように。
私の考えはお花畑の甘い考えなのかもしれない。だけど、これ以上誰も悲しい想いはしてほしくない。
誰かを傷つけたいなんて誰も思ってない。私はそう信じている。