漫画の話②夏目友人帳
アニメも良いけど漫画もとても良い
今更級に超メジャーなこの漫画ですが・・・
とりあえずあらすじをおさらい。
初めて読む方に伝わりにくかったらごめんなさい。
知ってる人は当然すっ飛ばしてね(笑)
小さいころから他人には見えないというものを見ることができる
高校生の男の子、夏目貴志。(以下夏目・もしくは貴志)
彼は両親が幼いころに他界した為、親戚のところへ預けられたが他人には決して見えない『妖』(あやかし)のせいで家族から気味悪がられたり、厄介者扱いされ親戚中をたらい回しにされていた。
貴志には会ったこともない若いころ他界した祖母、夏目レイコがいたのだが、彼女も妖を見ることができ、それもかなりの能力なので妖相手に毎度勝負を仕掛け、その勝負に勝つと友人帳という帳面に次々に名前を書かせた。
その友人帳に書かれた妖は持ち主に服従するようになるという。
そんなレイコもまた、いい加減な事ばかり言って気味悪いと周りから疎まれる孤独な存在だったらしい。
その友人帳だけが、残された孫・貴志との唯一の繋がりでもあった。
そんな彼を引き取ってくれたのが子供のいない心優しい穏やかな夫婦、藤原夫妻。
そして、ひょんなことから出逢った妖・斑(まだら)。
斑は最初は友人帳が手に入れば自分がこの妖の世界を統べることができると近づいたのだが・・・。
レイコは妖の中でも相当有名人だったらしく、他の妖からもそっくりな貴志が友人帳や命を狙われたりするのだが、時には手助けしてあげたり、友人帳に書かれた名前を返して自由にさせてあげたりとも妖たちと交流を深めていく。
田舎だけど温かい環境で初めての友達もでき、自分と同じように妖を見ることができる人間も現れ、徐々に孤独だった貴志にも変化が訪れる・・・
ざっとこんなお話。
長文になっちゃったし、わけわからーん!な方は読んだ方が早いね(笑)
この漫画の好きなところ・キャラクター
いやみんな基本どのキャラも好きなんだけどね・・・
やはり斑が変身した仮の姿、ニャンコ先生が一番人気あるし可愛い。
猫はやはり正義。
夏目ももちろん大好き。
こんな辛い子供時代を過ごしてきたからこそ人も妖に対しても思いやれることができる感受性豊かで不器用だけど本当に優しくて良い子。
脇役でいうと、やはり藤原夫妻・友人の田沼くん・多軌さんかなあ。
貴志の友達は温かくてみんな好きなんだけども。
自身もほんの少し妖と関わることが出来たり、気配を感じとれるので、妖がはっきりと見える夏目を変と思わず受け入れて、理解しようとしてくれるところが好き。
藤原夫妻はもう薄々勘づいてるような気もしないでもない。
が、もし知ったとしても決して今までの親戚のように気味悪がったりはしないと思う。絶対に。うん、間違いない!
祓い屋たちはまだまだ謎な部分が多くて、好きというよりミステリアスでいったい何の目的があるのかも敵なのか味方なのかもさっぱり不明。
でもかっこいいのでファンは多いと思う。
好きなところは、やはり読んでいてジーンとくる箇所が多いこと。
無神経な人間も、なにこいつむかつく。と思っても、ああこの立場だったらまだ子供だし夏目に八つ当たりしたりするかも…と結局なってしまう。
妖も一緒で、友人帳目当てで近づいた優しい夏目にほだされ気持ちにも徐々に変化が現れ、そして夏目自身もそれがあるのが良い。
基本短い話が続くのだけど出てくるキャラの心の動きを細かく丁寧に描いてるのが惹かれるのかな。
わたしの激推しなお話はこれ!
どちらかというと漫画のほうがおすすめ、15巻に収録。『塔子と滋』
アニメだと「夏目友人帳 伍」第10話の 塔子と滋
が一番好き。
もう神回だと思っている。
藤原夫妻がなぜ、夏目を引き取ることになったのかその経緯がとても繊細に描かれているのだ。
その少し前の回でも妻の塔子さんが引き取る前に夏目にどうしても一目会いたくて一人でこっそり会いに行ったエピソードもあり、この話と対になっている。
作者のあとがきでこの後、帰宅した塔子さんを滋さんが宥めるのが想像つきます。的なことを言っていて正にそうだろうな、と思ってふふっと和んだ。
塔子さん、優しくお茶目で少女的なところもあるので本当に見てて可愛いらしいし素敵な人。
こんな風に歳を重ねたいと誰もが思うだろう。
夫の滋さんも普段穏やかで無口だけど、心優しい人で夏目を温かく見守るのが良い。
良いなあ、この夫婦。
初めて読んだときは泣いた。
夫とこんな夫婦になりたいと。
穏やかで、でもお互いに心から思いやっていて塔子さんの2人でずっとこの幸せを積み上げていけたら…という想いに感動した。
羨ましくて切なくて、塔子さんも滋さんも素敵すぎて何度も読み返した。
なにかで夫婦の有り方などに行き詰ったときは、この話を読み返そう、と心に決めたくらい好きなお話。
(そんなことあまり起こらないで欲しいけどねww)
わたしも田舎暮らし、猫ちゃんたちはいても子供はいないのだが、喧嘩もしたし思ってても言ってはいけないことを後先考えず言ってしまったりで時としてうまくいかないことが去年まで多かったので・・・
今年こそはもっと思いやりを持ち、藤原夫婦のような夫婦を目指そう!と決意。(笑)
でもそれが一番難しかったりもするんだけどね。
初詣のおみくじも15年ほど毎年通い続けてからの(笑)初めての大吉だったし、これから何年もかけて築いてゆこう。
他にも泣ける良いエピソードがありすぎる
蛍の精の話が切なかった、あと雪ウサギとか露神様の話とか夏目が妖と絡む話も切なくもとても良い話が多い。
そしてレイコさん───まだ彼女の生い立ちは謎で、これから明らかにされていくのだろう。
ただ一気に分かってしまったほうが良いような、少しずつ、謎が解けていくのが良いような、不思議な気分。
きっと作者も丁寧にプロットを一つ一つ作っているんだろうなと思う。
これからの展開が本当に楽しみ。