無題2.5

晩秋に喧嘩別れしたあのひとも
異国ですれ違ったきりのいつかのきみも
わたしのことを大嫌いなあのこも
もう　ぼんやりとしか
顔が思い浮かばないほど
幸福でいてほしいと思えるほど
あの時の匂いとともに
時間は流れ切ってしまった