電子帳簿保存法 対策記録 導入編②
中規模企業で働いているサラリーマンでございます。ただいま経理で勤労中の身。
幸か不幸か2022年に施行された電子帳簿保存法改正の対応業務に携われたので、その実務の対応の記録を載っけていきます。
細かい法律の概要などは割愛していきます。
同じように実務で悩んだり、迷ったりしている人のためのヒントになる記事になれば幸いです。
導入編①のあらすじ・・・法対応しなきゃ!とりあえず検索機能があるシステムの導入決定!事務処理規定も後で作ろうっと。
【導入編②】
システムを入れるのはいいけど、今の電子取引どんくらいあるの?保存容量とかどのくらい必要なの?法対応以外に必要な機能があったら最初に言ってね。という声がシステム担当から飛んできました。(そりゃそうだよねー)
という事で社内調査実施!
行った調査内容は以下の通りでした。
①電子取引データの月あたりの保存容量の見積り
②欲しい機能の洗い出し
①電子取引データの月あたりの保存容量の見積り
当社は複数の営業所を展開しており、
各拠点に事務担当者がいるのでその方々にも協力して頂きました。
そしたら今まで無いと思ってた資料が実は来てたりとか、なんで今まで送らんかった?ってのが結構出てきてさぁ・・・(それはまた別の話)
調査してて思った。
電子取引資料なのかどうかは、実際に授受した人にしか分からん!
アマゾンとか楽天の領収書なんかは別として、メールできた請求書とかは印刷されるともう判別できん・・・
実は電子でした!ってのも結構あってビビる。
なのでもう各担当者に洗いざらい聞いて回り、
電子保存の意識付けを徹底しました!
(デンシホゾンギム、デンシホゾンギムと呪文のように話して回りました。)
データが取引情報にあたるのかどうかは別として、とりあえず紙以外の資料をあげて貰いました。
調査の準備や指示事項などは以下の通り。
・調査用のエクセルを作成して配布
書式を統一しとかないと集計が面倒です。
拠点別に一覧シートを作って、取引先名とデータ形式、備考を打ち込んでいく形で作成。
データ形式に関してはリストの中から選択するタイプにしました。(タイピングが苦手な人用に)
データ形式の種類としては「PDF、Excel、CSV、画像データ、メール、その他」で設定。
・定期的に発生する取引資料のみが対象
突発案件は加味しなくていいでしょう。
貰う資料と送る資料の両方を出してもらいます。
紙をスキャンしてメールで送る資料の場合も対象範囲ですね。
・容量の計算について
①今後も電子取引は増えると見込まれるため、現状の正確な見積もり容量を出しても意義が薄い
②定期的にある電子取引資料でも、毎回容量が違う
以上の理由から、少し多めの容量で見積もりを出すことにしました。
データ形式毎に大きさをみて基準値を設定!
ちなみに我が社の結果はこんな感じでした。
PDF =200KB /1件
エクセル=100KB /1件
CSV =10KB /1件
画像 =200KB /1件
メール =200KB /1件
その他 =200KB /1件
これより明らかに大きいサイズのデータは個別で足すという方法で算出しました。
調査依頼をかけて二週間くらいで集計完了!
ほとんどPDFだったけど、エクセルとかCSVのもなくはなかったね。
結果として当社では毎月約700MBの保存容量。
80GBまで収容可能なシステムであれば10年間保存できる計算となりました!
(7年での計算でも良かったかな・・・)
②欲しい機能の洗い出し
必須機能とあったらいいな的な便利機能の2つの観点で洗い出しをしました。
・必須機能
検索機能(期間、金額で範囲指定可能なやつ)
80GB以上かつ10年はデータ保存可能な機能
PDF以外のデータ形式でも保存可能な機能
・便利機能
AI-OCR機能
タイムスタンプ機能
会計ソフトとの情報連動機能
データの修正履歴が見れる機能
データの訂正削除ができなくなる機能
閲覧や操作権限をつけれる機能
必須機能に関しては説明不要でしょう。
AI-OCR機能とは、資料に書いてある日付や金額を自動で読み取ってくれる機能の事。(期待感は凄かった。)
当時はタイムスタンプとか良くわからんかったなぁ・・・。
電子印となにが違うんだろう?とか思ってました。
この辺りの条件を揃えてくれとシステム担当に投げたら、どうやらJIIMA認証というのを受けてるシステムを導入するのが安牌との事。
【システム選定編につづく】