『夏恋慕』fast.春奈
水色に溶けた空
落ち着かない僕を知られたくない
少し後ろを歩く
まだ夏の匂いが潤んだ瞳をゆがめているんだ
君はふわり届きそうで届かないけれど
ゆらりゆらりゆれるみなもに
僕はきみのとなりでいいの
きらり光る眼差しで
夏色に心は踊る
零れそうな恋が染まる
君に好きって言えないな
景色は滲んでまだ
君のことを思い出にしたくない
青が夏が暮れて行く
まだあの鈴の音が浮かんだ僕を揺らしているんだ
君が笑うそれだけでよかったはずなのに
ポタリポタリ昇る夏の日
僕は君に恋していいの
闇に溶ける花火みたいに
君を前に心が覗く
ふらりふらり君に揺れる
もっと隣で茜色は波に染まる
そっと教えてよ壊れないよに優しく
君と僕だけの思い出がくるり泳ぐ
くるり泳ぐ
ゆらりゆらり揺れる水面に
僕は君の隣でいいの
きらり光る眼差しで
夏色に心は踊る
青のように儚いような
零れそうな恋は染まる