【調査機器】デジタル水平器
NPO法人アーキ・アイ (google.com) 所属のヨシムです。ここでは私たち建築士のインスペクターが好んで使用している調査機器を紹介しています。今回は「デジタル水平器」です。
❶1万円以下で低価格の「マイゾックス」を使っています。
世界最高の土木測量器材を製造する日本のメーカーですので信頼性が高く、ネット価格1万円以下ですので金額的負担が少ないです。通常の調査においては、デジタル表示のない簡易な水平器で全く支障はありませんが、多くの便利機能がある本器は調査効率が格段に上がりますのでお薦めです。
❷置くだけ!で簡単計測。1000分の表示も明快。
電源ボタンを入れて本器を置くだけで簡単に勾配測定が可能です。デジタルの数字は「○/1000」で表示されるので明快です。既存住宅状況調査の傾斜等の基準値は全て「○/1000以上」と定められているので、計算手間が省けるので大変便利です。例)床に本器を置き、デジタル表示が「7」だと、傾斜は「7/1000」となります。床の基準値は「6/1000以下」ですから、当該床は劣化事象となります。
❸400gで軽量、マグネット付きです。
本器は電池を含めて400gですから軽量です。マグネット付きなので鉄骨部材等の計測にも力を発揮します。V字溝もあるので調査が困難な箇所にも追随できます。
❹LED表示は暗所確認に適しています。
LED表示は暗所の確認に適しています。防塵・防滴性能もあり、「床下又は小屋裏や天井裏」の調査には必須の機器です。因みに、既存住宅状況調査において「床下又は小屋裏や天井裏」の調査はオプションとなり別料金で対応することになります。
❺サイズが少し大きいのが残念です。
サイズは「254 × 27 × 59mm」です。長手の254mmが「面」にしっかりとフィットするので使い勝手は良いのですが、少し大きいです。
❻まとめ
今後、建築物を継続して使用していく為には、改修の有無にかかわらず、厳密に数字を記録することが重要です。特に「傾斜の数値」は、安定しているのか、それとも進行しているのか、で大きく判断が異なります。中古住宅の買主は、既存住宅状況調査の書式を参考にして、一生のお買い物をすることになりますので、出来るだけ精密機器を導入した調査を心掛けていきたいですね。因みに、ヨシムは、鉄骨造の建築物の調査業務を想定して「マグネット」の魅力にやられて購入しました。木材にはくっつかないです笑。
【ヨシム メモ】
全ての調査機器を揃えると、最低でも10万円程度の予算が必要になります。これは調査業務の物件数や報酬額を考えますと大変な負担となります。しかしながら、業務の依頼をお断りすることは信条的に避けたいところです。NPO法人アーキ・アイ (google.com) では、建築士の業務支援として、全ての「調査機器のレンタル」をご提供する予定です。只今準備中ですので今しばらくお待ちください。また、もう一つの建築士の業務支援として、年間通じて既存住宅状況調査の「現場実地研修会」を実施中です。木造2階建ての実物の建築物に触れながら、調査件数700超えの調査経験を持つ講師が詳しく説明します。事前に作成した「調査報告書(建築士会連合会様式)」や「事前聞取りシート(アーキアイ仕様)」もご提供いたします。