宝石の国のクレープ/欲望がないと辛い
欲望を一つ手放した
今年の春、数年抱えていた「出世して大きな目標を達成する」という欲望を手放しました。
手放した理由は、
・その目標自体が空っぽだから
・出世した自分と、自分の部下や支持者が身を滅ぼすイメージしか湧かなかったから
です。
「長期的で大きな目標を達成できず、刹那的な生き方しかできない」というコンプレックスがあり、自己否定から正反対の自分を目指したのだと思います。なので肝心の目標はない。
そして自己評価が低いのでどこかで身を滅ぼすイメージが付き纏っていたのかな。
ふんわり「滅ぼす〜」言うてますが、正直に言うと普通に毎回死んでました🏴☠️身の丈に合わない仕事をして事故に巻き込まれたりする妄想。
明らかに異常な精神状態でしたが当時は気づかなかった。いわゆる希死念慮とも違うし。なんか名称付いてないのかな。
これは…精神衛生上良くないのでは?と気付き、欲望を手放しました。
手放してからは部署を変えて、ついでに有名なモラハラ上司からも逃げたので体調が劇的に改善!
仕事はいわゆる「降りた」「梯子を外した」状態ですが、人間関係と勤務環境が大幅に改善したのでトータルでいえばプラスです。なんと給料も大して変わらなかった💰
目標もないのに、ボロボロの状態でしがみついても意味がない。
そのうち自分が死ぬイメージも沸かなくなりました。長年付き纏っていた現象だったのでこれには本当に驚いた。
何を見ても心が動かない
しかしそれから数ヶ月後、どうも異変が起きていることに気づきました。
雑誌を眺めても好きな服が分からない。
「こういう服が好きだったな〜」みたいな選び方しかできない。なんで過去形??
これは本のワークでも同じで「好きな本」が選べていません。
綺麗な物を見て少し感動しても、次の日には「昨日のは何だったんだ?」って気分になっちゃうんですよね〜…
なんなら「死ぬまで時間がありすぎるから、綺麗な物を見てやり過ごそうとしてるんだな」とまで思ってしまう。
こうなると今まで楽しんでいた旅行などの趣味に全く触手が伸びない。休みの日は寝て終わってしまう。
「こういう活動がやってみたいな」と思いついても、次の日にはその考えがぺしゃんこになって床の上でへばっている。書きかけの結論が出ていないnoteがゴロゴロ転がっています。
自分で作ったファッションコンセプトもボヤ〜っと霞んで見える。私って何がしたかったんだっけ?
「これが好き」「これが欲しい」「これが食べたい」などなど、欲望全般が衰退している…。
漫画「宝石の国」のクレープ
漫画「宝石の国」96話で、月人たちが自由奔放に遊ぶシーンがあります。
月は平和な上に、浴びるほどの娯楽がある。
月人はクレープを食べたり、遊園地に行ったり、パーティに出席したり…ざっくり言えば遊び呆けている。
これだけ悠々自適な生活を送りながら、その内月人は「無に還りたい」と言い出し、一万年後には全員無に還る。
クレープもパーティも死ぬまでの暇つぶしなんじゃないかと思ってしまった。「無になりてえ〜」という思いを抱えながら、クレープを食べて、やっとこさ一日を乗り越える。虚無の娯楽。
最近何か綺麗な物を見ても「宝石の国に出てきたクレープみたいだな」と思ってしまう。
娯楽は幻のように消えて、次の日から果てのない日々が待っている。
勝手に「宝石の国のクレープ現象」と名付けました。クリープ現象みたい。
こういうことを言う元気はある。
もうプロにお願いしてみよう
もしかして、これはいわゆる燃え尽き症候群ってやつなのか。
生まれて初めて楽しいと思った仕事で、欲望を手放したから?
今までは仕事でつまづいてもすぐに別の仕事の目標が出来たから走り続けてこれたのかもしれない。
今は何の目標もない。
もしかして、これまでは目標達成に向けて走り続けていたから娯楽がきちんと作用していたってこと?ストレス発散として?
なんだか色々と耐えられなくて、カウンセリングを初めて利用することにしました。
思考が霞んでる状態で素人がああだこうだ考えても仕方がない。燃え尽き症候群じゃなくて鬱の手前かもしれないし。
就活で参っていた時や、仕事のストレスが半端じゃなかった時は今よりも圧倒的にまずい精神状態だったけど、カウンセリングは使ったことがなかった。
でも、今のこの状況が一番耐えられない。
体調もよくプライベートもそこそこ充実してるのに使っていいのか?という疑問がよぎったけど、誰に許可をもらうものでもないので使わせてもらう。
早く、綺麗なものを綺麗だと思えるようになりたい。