侑さんの災厄
先日、京都で仕事があった侑さんは、帰りが遅くなると言って出ていった。
18時頃、予定よりも早く仕事が終わりそうなので、19時過ぎには帰れるよ、と嬉しい連絡。お互いのメッセージのやり取りにもハッピーさが漂っていた。
その日は根菜やキノコなどをオリーブオイルでサッと炒めて黒酢のドレッシングで和えたサラダを作ろうと思っていたので、侑さんが喜ぶようにオシャレに盛り付けようなんてワクワクしていた。先にお風呂を済ませてしまおうと、お料理の下ごしらえだけして入浴。
玄関の鍵を開けとかないとね、今どの辺かな?なんてスマホを見に行ったら侑さんのメッセージに「ごめん。帰れん」と!
ナニゴト⁈ 慌ててメッセージの続きを開く。なんと侑さんの乗っていた1本前の電車が人身事故に遭ったらしく侑さんの電車も線路の途中で停まったまま車内に閉じ込められた状態なのだとか。せめて駅にさえ着いていたら帰る方法はあったものを(;゚Д゚) 線路の途中だとどうにもできない。
結局2時間、車内に缶詰め。18時半頃に発生した事故の復旧は20時半を超えていた。その間ずっと立ちっぱなし。しかも帰宅ラッシュ時だったため、車内は隙間もないぐらいの混雑だったようだ。その電車の前に京都-大阪間の移動をしてきた侑さんのお疲れ具合を考えると気の毒でならなかった。
結局帰宅は21時過ぎ。それからお風呂を済ませて夕食は22時スタートになってしまった。夜も遅いので当初予定していた焼き野菜のサラダを少しだけボリューミーにして他のメニューはやめ、おなかの負担を最小限にとどめる。
侑さんは閉じ込められた当初は怒りのメッセージを送ってきていたが、途中諦めがついたのだろう。立ちっぱなしの人の中にしんどそうな人がいないか、車内に異変が起きていないかなどを気にかけていたらしい。そういえばその数日前にたまたま侑さんと同じ電車の同じ車両もに乗り合わせたことがあった。座席にいた侑さんが私に手を振ってくれていて、私が気づくと席を立ってこちらにやってきた。座ったままでいいのに、と思ったが、実際は私の背後に松葉杖のお兄さんがおられて、彼に席を譲ろうとしていたのだった。なんかこういう行動力、いいよね。侑さんも、席を譲られたお兄さんも二人とも爽やかで、車内にいい風が吹いたみたいだった。素直に受け入れてくださったお兄さんも、なんかいい(*´ω`)
そんな感じで車内で目視パトロールをしていた侑さんだったようだが、2時間ともなると数名の方が体調不良で線路上から運び出されたようだった。
先日手を骨折した侑さんは「わし厄年かな」なんて言ってたけど、ひょっとしたらそうなのかもしれないね。厄年がいつなのかはよく知らないけど。なんかついてない年ってあるもんね。気をつけてね( ;∀;)
そうそう、8月下旬に骨折した侑さんの右手は先日やっと先生から処置終了を宣言された。
しかし完治かというとどうにもはっきりしない変な感じなのだ。手の甲には明らかに変な骨が浮いて見えるのだ。
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