発達凸凹の息子の小6の卒業式スーツの話
長男が小6の3学期、新型コロナの行動自粛が始まり、
休校が続いた後の卒業式だった。親は式に出席できなかった。
長男が小学校の卒業式で着た、
160の子ども用スーツ4点セット。
ネクタイはネイビーとカラシ色のストライプ。
一度しか着なかったし、もう着る人もいないので
メルカリに出そうと思って、クローゼットから出してみた。
有名なメーカーやブランド品ではないけど、式で着て、帰宅してすぐに脱いで、
シャツはすぐに洗濯しアイロンかけたはずだから、
汚れもなく、新品と変わらないくらいだった。
出品するための写真を撮った。
背景が汚いと価値が下がる気がして
一番キレイな壁紙の場所で撮影。
写りが悪いと
このキレイなスーツの生地感が伝わらない気がして、
照明付けたり消したり、カーテンで光を入れたり入れなかったり
何度が撮ってみた。
撮り終わり、スーツ用のハンガーに掛けて
スーツカバーをしてから、ふと思ったのは
メルカリ内ですぐに売れていたスーツは
身丈や袖丈、その他の寸法が細かく記載してあった。
せっかくきれいにセットしたのにもう一回広げるのか…と、ちょっと面倒になった。
家の近くにある
有名なリサイクルショップに持って行こうかと考えた。
しかし、メルカリなら5000円、いや4500円で売り、手元に残るのは送料と手数料引いて
3000円くらいか、
リサイクルショップはどうだろう、ノーブランドだから
1000円?いや、500円か…
と朝から悩んで時間が無駄に過ぎ、気がつくとお昼近くになっていた。
そうしたら
なんだか急に手放したく無くなり、今日はやめよう、となった。
スーツを眺めているうちに
あの頃の息子を思い出し、
色々あった小学生の6年を思い出し。
小1の頃、息子の発達で一番悩んでいた時、読み聞かせのため
たくさん絵本を買っていた。
遊びに来て酒に酔っていた私の父が、その沢山の本を見て
こんな子にそんな本買ったって
無駄だと言った。
母は自分の立場を考えたのか
父をかばって、自分達が正しいことを後日わざわざ手紙に書いて送り付けてきた。
まぁ他にも理由は色々あって、
実家とは疎遠になって。
発達の凸凹はいろんな学校生活で
影響を及ぼす。
その度に色々工夫しながら
過ごしてきた。
だから
長男の小学校卒業は
特別な思い出。よくぞここまで成長してくれました、という気持ち。
当日は本人がニコニコ笑顔でスーツを着て、
一日を過ごした。
しかし、式は見れなかった。その事が今も残念に思っていて。それを思い出した。
スーツはもう少し置いておきたくなった。
そんな長男はもう来月には中学校卒業。
本人は「あのスーツ、そんなに好きじゃなかった。隣の紺色のネクタイのやつが良かったんだよ」と言っていた。
思い入れは特に無いらしい。
来年、お正月過ぎたら
売りに出してみようかと思う。