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lme 感想

私個人の話ではあるので賛否両論あるのも理解していますし、それが正解だとも思っています。

でも私はあのライブをどうしても素晴らしいと感じましたし、あのライブを見れたということがものすごくうれしかったので慣れないなりに文字としてこの気持ちを残したいと思います。

シーズはステージにしかない

私はこのライブを見て、美琴さんが言ったこのセリフを頭ではなく感覚でやっと理解できたと感じました。

odd:2では彼女が体調不良によりステージを降りる事となりました。
それは精神的な要因なのか、肉体的な要因なのかは私たちにはわかりません。彼女がステージを降りるということがどれだけの選択だったのかを私たちは私たちの想像の中でしか考えることしかできません。
ですが、彼女の中でそれがとても大きなものだったという事はこれまでの美琴さんを見てきた中で感じられると思います。
私としては彼女が降りると決断したそのことがとてもうれしくも悲しかった。彼女のスタンスを貫き通してほしかったという私個人としてのエゴもあり、彼女の事を考えたときに無理の限界を痛感するという経験が必要だと感じていたのも事実だったからです。

私はライブコンテンツに造形が深いわけでもなく、ダンスに詳しいわけでもなく、人体に詳しいことも無いのであのセトリが彼女たちのいる世界ですら無茶なものだったのかどうかというのはわかりませんが、あのシャニPが通したということは無茶であったとしても無謀ではなかったのだと思います。そして無茶を通したのは誰でもない美琴、にちかの提案ではなかったからではないのかとも思いました。

それでも彼女はステージを最初から最後まで立てはしなかった。
そんな美琴さんの欠点、今回の失態をにちかが背負ったという事が私に何にも得難い感情を残しました。
それは嬉しいのか、悲しいのか私にもまだよくわかりません。

「SUGARLESS」において彼女が抱いた葛藤を私は嬉しいと感じました。彼女が背負った決断、決意がここからどう回収されるのか。彼女の希望的な未来予想図に基づいた無茶な練習の日々が283プロに入ってから変わっていく日々の中で少しずつ霞んでいくようなそんな感覚があったからです。
彼女の自罰的な歩み方に美しさを感じていたのかもしれません。
そんな彼女がゆっくりではあれど幸せになっていく過程が私をそう思わせたのかもしれません。

そんな想いを美琴に重ねていた私にとってにちかが美琴の穴を埋めたあのステージはとても幻想的な非現実でした。あれを演出なんかと呼んでほしくない。だってあれがそうなら私が時に笑い、涙したあのコミュだってただの演出で取るに足らない物のように感じてしまう。
シーズはふたりでひとつなんだと、それは太陰太極図のようにふたりの欠けが奇跡みたいに合わさっているのだとそう感じさせてくれたあのステージがそんな二文字で表せるようなものだと断言してほしくないんです。

あれは確かに現実だったとそう思いたいんです。もちろん映像で、作成者がいて、顔も知らない誰かが死力を尽くして私たちにあのステージを見せてくれているという事をないがしろにしたいわけではありません。
私は彼らの全力の嘘を全力で信じたいと思うのです。
私にはにちかが不安そうな表情で汗を飛ばしながら指を震わせ、それを隠し通すような意地を感じさせる確かな足取りで踊っていたように見えました。
まだアーカイブを見ていないので真偽はわかりませんが、おそらく何度見てもそんなものはなく、誰もそんなことを言ってはいないのでしょう。
ですがあの時あの場所にいた私の目にはそう映った。これを現実だと呼ぶことが二次元コンテンツを愛する者としてものすごく眩しい希望に感じるのです。

どんなコミュのどんなシーンだってこの景色をみせることはできなかったでしょう。それは私がシャニPの自我を多少操作できる背後霊である時点でそうなのです。いくら他人の目でその景色を感じていたとしてもそこには私はいない。いつだって彼女たちは私の知らない遠くにいて、私は彼女たちになにもすることができないんです。でもあのステージの先には私がいて、あのステージであれば確かに彼女たちがいた。私たちの声が伝わって、私たちの光が彼女たちのいるステージを作っていたという事が私の心を震わせるのです。

全然あのライブはキモイですし、意味が分からないというのもそうです。なんとなくはその気持ちもわかります。
でも私はこのなんとも言えないこの気持ちを感じさせてくれるこのコンテンツが大好きなんです。私を抜き去って私の知らない景色を見せてくれるこのコンテンツが大好きなんです。いつかは私もこのコンテンツについていけなくなる日がくるのかもしれませんが、私はその日を悲しいではなく、とても楽しみにしてしまうのです。

コメティック

私はコメティックに関して全然わかりません。共通は全部読んでいますし、持っているカードも読んではいますが、まだふんわりとしか彼女たちについて話せることはないです。

私ははじめ斑鳩ルカというアイドルがあまり好きではなかったです。どこか悲劇のヒロインを気取ったような彼女が他人に対して強い口調で話すところがどうしても好きにはなれなかったんですが、どこかで(たしか「Blind Driver」?)彼女のあの態度がとてもきれいなものに見えました。彼女は美琴という自分よりも頑張っていて、すごい存在が彼女よりも世間に認められずにいたという事が許せなかったのではないかと思ったのです。
そう思ったときの「神様は死んだ、って」はそれこそ彼女をカミサマと呼びたくなるような感動がありました。

そんな彼女が様々なコミュの後で、なにより冬が灯る先の会話の後で美琴の居たステージを降りないと言ったことがすごくかっこよかった。
そのあとの「神様は死んだ、って」はneverの時よりも力が入ったように見えたし聞こえました。
私は斑鳩ルカをカミサマと言い表すのは正直好きではありません。
一人の人間としてカミサマを背負うというのは重すぎると思うからです。
それでもあのステージ上にいたルカはカミサマと呼びたくなる力がありました。

その「神様は死んだ、って」があったからこそevenのラストで披露した1/3はすごく人間味にあふれていて心に突き刺さるものがありました。
彼女の葛藤とできることなら何も捨てたくないという傲慢ともいえる願いが彼女を人間だと表しているようにも聞こえましたし、その在り方を目指す姿をカミサマと言いたくなるその矛盾した気持ちがぐちゃぐちゃに混ざり合って現実と嘘の境界を限りなく薄くしていたように思えました。


私は羽那のコミュを見ているとシャニPに置いていかれてしまうような気持ちがしてしまうのであまり好きではありませんでした。

浅倉透のような何か惹きつけられる強い魅力があるというのは理解できるのですが、それを私個人の実感としてかみ砕けてはいなかったからです。
浅倉であれば私が浅倉のビジュアルに惹かれてシャニマスに入ったということもあり、なんとなくその才能への実感を感じられていたのですが、羽那を見て私がそうなったかというと多分違うんです。

ですが、「無垢」のパフォ―マンスを見てそれがやっと実感に変わった気がしました。
「無垢」という曲はライブの前にも聞いていました。
あの曲は綺麗すぎて私はそこまで刺さらなかったのです。彼女はもしかして裏があるのではないかという気持ちはこれまで羽那のコミュを読んできているうちになくなっていったのですが、まだ彼女にこの曲を歌わせたいと思うほど彼女の美しさを信じられていませんでした。

ステージ上の彼女はいつもの通りにふわふわとした安心感を私たちにもたらしてくれていて、彼女のMCは色々あった後であってもそうでなくても柔らかな笑顔がこぼれそうなアイスブレイク的な役割になっていたと思います。
それは可愛いであって美しいでは無いんだと思います。

美しいというのは私の中でとても上等な言葉で、それを背負わせるのは強さが無ければいけないと思っていたんです。
私は「無垢」を歌う彼女にその強さを感じました。
あのステージを見たときに私は可愛いではなく、美しいと思ったのです。

この時にやっとシャニPの気持ちに追いつけたような気がしました。
彼女のコミュを読み返したくなりました。彼女をことをもっとよく知りたくなりました。


はるきが「夢模様キャンバス」を歌っていたという事が私はとてもうれしかった。GRADを読んだときに様々なものへの興味に対してどこか少し進み続ける怖さのようなものを感じていて、そんなはるきが「私だけが見つけた世界を大発表伝えるよ」、「いつだって曖昧で脆い好奇心だけど誓ったんだ簡単に後退はしたくないよ」「目に映るものがすべてだと諦めた日には戻らない」を歌っているというのが私はすごくうれしかった。
ステージの上で笑顔で踊っているのがすごくうれしいと思いました。

コメティックをめちゃくちゃ追っているという訳ではないのでコメティックPの方々がどう思っていたのかはわかりませんが、今回の公演においてだぶるはの影が薄かったと感じてしまいます。もちろんソロ、MCでの言及であったりなどはありましたが、シーズやルカが見せた景色と比べるのなら少し縁の下の力持ち感があります。いつかはこの二人がライブの構成のキモとなる姿を見たいなと思います。

終わり

まず、ここまで私の感情の吐露にお付き合いいただきありがとうございます。こんな不出来な文を読む時間を割いていただけたことに感謝です。
結局は私達を283の世界に取り込むためのライブとしてこのライブは最高のものだったと言いたかったのです。

今回のライブが好みではなかった方には申し訳ないですが、私はステージにいた時間こそ周りよりも少なかったかもしれませんが、主役ともいえるインパクトを残した美琴さんが少しうらやましいと感じてしまいます。
あれほどの輝きを私は担当で浴びたかったと思ってしまいます。
シャニマスが気色悪いのであればそれを好きな私はもっと忌み嫌われるものでしょう。ですが、こんなライブが好きな私たちのためにこの景色を見せようとしてくれたことに私は感謝したいと思います。

こんなライブが好きだと感じてしまう私のような人間がいることで傷ついてしまった人がいることに謝罪させてください。
そして、私のような人間に配慮してくださったことで批判意見をもらってしまうこととなったアイドルマスターシャイニーカラーズにも感謝と共に謝罪させてください。
私がこのコンテンツを好きで申し訳ないです。


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