地味にいい仕事するハイスペ男子 Tanchjim OLA Bass

こんにちは。あら50りっぷです。

これまでは、いかにも「中華イヤホン」っぽい遊びゴコロあふれるモデルばかりをコレクションしてきましたが、今回はやや趣の異なる、国産モデル的なオーラすら漂う、キッチリまじめ(そうな)見た目の中華イヤホンを触ってみることにしました。

紹介するのは、TANCHJIMというメーカーの「OLA BASS iS(マイク付)」です。Amazonセールで6,000円を切る値段になっていました。

外観はアルミ合金にメーカー名とモデル名のレーザー刻印が薄く施されただけのシンプルなもの。
まるで中華イヤホンっぽくない
中身はハイスペックで、第4世代DMTアーキテクチャ採用の
10mm ポリマーグラフェン振動版ダイナミックドライバー を1基搭載

エントリーグレードながら独自開発の第4世代DMTアーキテクチャを採用した10mm ポリマーグラフェン振動版ダイナミックドライバー×1基の1DDモデルです。それにしても各メーカーから優秀な1DDモデルが怒涛のように市場に出てきましたね~。

フェイスプレートはシンプルながらハイエンド風。
高級感さえある

フェイスプレートはCNC加工された航空宇宙グレードのアルミニウム合金にメーカー名・モデル名のレーザー刻印が薄く施されただけのシンプルな外観です。一方、ボディーは完全に透明の強化プラスチック製で内部のドライバーがそのまま覗けます。フェースプレートだけを見るとハイエンドモデルとも思えるほどの風格があり、このデザインは男女どちらにもユニセックスで使えると思います。

完全に透明なボディーはプラスチッキーで中身が丸見え。
ちょっとチープ感があるので、せめて半透明のほうがよかったかも

ハウジングはコンパクトボディーが売りのKZ ZSTxと比較しても非常に小ぶり。重量も軽量で片側2.8gしかありません。装着しているのを忘れそうになるほどです。

手のひらに乗せるとどれだけ小ぶりかがわかる。
重量も軽量で片側2.8gしかない
これが異常に「太い」ノズル。
OLA BASS唯一にして最大の難点であるが、、、

唯一の難点は、ボディーサイズに対してステムノズルが異常に太いことで、イヤピースの交換が前提条件の場合には苦労しそうです。

ボクの場合は常用のSedna Earfitlignt Shortとあわせてみましたが、ノズルの太さに対して硬めのイヤピースは装着できず、比較的柔らかめのTRNの「角笛」 と合わせると無理なく装着できました。

これだけ太いノズルにしては耳入れは意外に普通で、浅めの装着だと不安定に感じることはあるものの、イヤーピースが耳穴にあっていればガタつくことはありません。ほんの少し深めに装着するのがコツだと思います。

コネクタは0.78mm 2pin仕様でリケーブル可能だが、純正ケーブルのままでも十分高音質だ

コネクタ形状は汎用性のある0.78mm 2pin仕様となっておりリケーブル可能です。フェイスプレートのシルバーに合わせて、付属の純正ケーブルもLitz単結晶銅の4N OFC銀メッキケーブル(カラーはシルバー)が奢られています。

この価格帯にしてはかなり豪華なケーブルでなかなか高性能・高音質。一聴したときから取替え(リケーブル)の必要をまったく感じません。中華イヤホンの廉価モデルをこよなく愛する者としては、初期状態のままでベストバランス=余計な出費が必要ないというのは大きなアドバンテージです。
TANCHJIMさん、ありがとう。

付属の純正ケーブルは見た目に高級感があるだけでなく
非常に高音質で取り回しもよい。このイヤホンはこの純正ケーブルとの組み合わせがあっていると感じた


音質について

先行発売された無印機のTANCHJIM OLAでは、音質傾向はハーマンカーブに沿ったフラット志向で中高音域にフォーカスしたものであるとレビューされていました。ボーカル曲を心地よく聴くのに向く味付けですが、その分ベース・サブベースの響きは多少不足していたのかもしれません。そこでBASSモデルではその名のとおりOLAの音圧を全体的に底上げし、低域をブーストさせることでさらなる没入感を与えようと調整されたモデルです。

ボクはOLAの音を聴いていないので比較はできませんが、BASSを視聴すると、決して重低音というほどではないものの、ちょうどいい響きと密度ある低音域に魅了され、しかもアタック感がしっかりあって、低音大好き人間のボクでも十分に心動かされるレベルでした。

先行発売のOLA(無印)のレビューでも解説されていた通り、OLA の音の明瞭さはBASSでもそのまま生かされていて、中高域はとてもクリアなサウンドで籠もるような感じはありません。中域のボーカルも見透しがよくて、女性も男性も声の厚みが感じられて前面に出てきます。

また大好きな寒色ドライサウンドでありながら、金属的な音の攻撃性が若干抑えられているので高域の刺さりもありません。音場は自然に広がって、ギター、ピアノなどの楽器の音もきちんと分離して聴こえるので、ボーカル曲だけでなくインストルメント曲の試聴にも向いています。一聴してまじめにチューニングされているのが良くわかりました。

恋をするなら、中華イヤホンには見た目イケメンの遊び人は星の数ほどいるけれど、長く付き合うなら、地味だけどまじめに仕事するハイスペック男を選びたいですよね!

前述した通り、OLA BASSは無印OLAを「低音ブースト」したモデルですが、全体のバランスがかなり良いので、むしろこちらを「無印」として販売しても良かったんじゃないかと思えてしまうくらいです。

太いノズルなのに耳入れは意外と普通。
やや深めに装着すればガタつくこともない

OLA BASSの音色は寒色キラキラサウンドの代表モデルともいえる HZSOUNDのHeart Mirror(初代) ともよく似ているので、さらなるキラキラど派手な中高域にグルーブしたければ HZSOUND Heart Mirror(初代)、若干落ち着いた大人サウンドで Heart Mirrorより低域ブーストの没入感に浸りたければ TANCHJIM OLA BASS を選べばいいのではないでしょうか? 

OLA BASSの低域はやばいくらい「大好物」のベース、サブベースでしたから、低音好きのユーザーにもオススメしたいモデルです。
HZSOUNDのHeart Mirror(初代) も当時は5,000円台で購入することができましたが、現在のモデルは価格が2倍になって残念ながら購入しづらくなりました。

であるなら、この価格でポテンシャルの高いイヤホンを手に入れたいときに十分に検討できるいい製品だと感じました。もちろんボクの一軍リスト入り確定です!

ユニセックスで使用できるデザインなので、女性にプレゼントしてもいいかも

TANCHJIM OLA BASS iS(iSはマイク付)】
Amazonで購入する場合
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B0BQW6YVBG/ref=ppx_yo_dt_b_asin_title_o00_s00?ie=UTF8&psc=1



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