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経営目線でバイト同士の人間関係までは見えない|飲食アルバイトに憧れた話

僕の大学生活は一人暮らしだった上、親からの援助は家賃代のみ。

なのでその他の費用は全てバイト代で賄っていました。

1回だけあまり知らないベンチャー企業のwebサイト構築のお手伝いみたいなバイトをしました。
(コーディングじゃなくてコンテンツのリサーチ部分をやる)

ですがそれ以外は全て飲食店でのバイトです。

なぜ飲食店のバイトばかりしていたのか。それはあるアニメがきっかけでした。


working!!

はい。そうです、「working!!」というアニメですね。

アニメの紹介はコチラね。


僕が高校の頃にやってたのかな。

あんまり内容を覚えていませんが、すっごいかわいくて身長の低い先輩が主人公とバイトでなんやかんやあったり、他にもかわいい先輩やパートの綺麗な人がいてとにかく楽しそうだったのを覚えています。

これを見てまず僕もバイトやるなら飲食店(しかも居酒屋ではなくレストラン、もっと言うと表に出るホール)って決めました。

なんでかって言うと、シンプルに楽しそうじゃないですか?

僕は高校時代はダンス部だったのですが、結構女性が強い社会構造で、全然「かわいい女の子がたくさんいて楽しい!」なんて思う事はありませんでしたし、

その前は男友達としか遊んでこなかったなので、こんなプラトニック(と言っていいのか謎)な付き合いを複数の女の子と楽しめるなんて男の夢じゃないか!って当時の僕は思っていたんですよね。

あわよくばかわいい女の子に囲まれたい…

こんなピュアな年ごろの青年が抱く淡い夢が実現できる可能性がまさにここにあると思ったのです。

そして、大学に入学、住む場所も下宿に移り、バイト先も特に困る事なく決まります。

希望していたレストランのホール。しかもここは結婚式の2次会をやるような少しお高めのフレンチレストランです。

さぁ、バイトメンバーはいかに!!!



.…何と!!!



別嬪さん揃いではありませんか!(笑)




いやこんな世界があるんかと思いましたよね。

期待膨らむ瞬間です。

そして別段大したイベントは無く、まぁ働いている中では若い方という事もあってチヤホヤされながら業務をこなしていたところ。

数か月が過ぎたタイミングで、レストランに大規模改修が入ってしまい、店の大幅な方針転換を行う事になりました。

どれくらいかと言うと、フレンチレストランがイタリアンレストランになるくらい。

店には石窯まで導入されていて、専属のピザ職人が外からやってきたんです。

このピザ職人と言うのがなかなかの曲者。

イメージを伝えにくいですが、一言で言うならエロジジイみたいな印象です。




…こいつのせいでっ!!この時から全て変わってしまったんだ!!!


おっとすみません。取り乱してしまいました。

そう、この瞬間までは平和でした。

僕も今を時めく麗しい方々と仕事が出来て大変満足していたのですが、この方がピザを焼き始めてからというもの、女性陣から愚痴がこぼれるのをたびたび聞いていました。

愚痴の内容ではここではおいておきますが、結局そりが合わずに辞めていく人が続出したんです。

最終的に店の方針が変わってから3か月もたたないうちに僕だけが残っている、そんな状況でした。

「割とみんなもスパスパやめてくもんだなぁ」

と感心しつつ、同時にそれまで自分に向いていなかった矛先が集中する危機感も感じます。

社会人になればそんな事はしょっちゅうだし、今思えばチャンスとも捉えられそうですが、当時の僕にはそこまでしてこのバイトで頑張ろうと思えるモチベーションもなく、その後僕もやめる事に。

という一つ目のバイト物語。

まぁ二つ目、三つ目とあるにはあるんですが、ここでは割愛しましょう。

特に二つ目なんかはアホみたいにおもろいエピソードがジャンジャン出てくるのですが、聞きたいみたいなコメントがあれば書こうと思います。

経営者の目線では見えない人間関係

ただ、二つ目のバイトの特徴として言っておきたいことがあります。

それは、経営者が店舗の営業をしていたという点。

普通にある話ですが、一つ目の店では経営者は営業には関わらず、店舗を運営しているのは店長と料理長(店長の方が上な気もするけど実質同格か料理長の方が上)でした。

たまに様子を見に来る程度。さながらビ〇グモーターですね。

とにかく、この経営者が現場に出ているかどうかという違いはありました。

今になって考えるとこの違いはかなり決定的な違いともいえます。

何が決定的かと言うと、「ピンチを乗り越えられる組織になれるかどうか」という点。

一つ目のバイトは経営層が現場に来ていないせいで、本当にピンチなのは一体何なのかがハッキリと認識できていなかったのではないかと思います。

当時の店長がどういう内容を上申していたのかはもちろん知る由もありませんが、アルバイト含む現場の人間関係の事なんて、まぁ報告するはずもないでしょう。

右肩下がりになっていた売り上げがリニューアルのおかげでそれなりに回復していたのも相まって、人間関係にほころびというか、懸念がある事に危機感を感じて報告する部下はそうそういない。

かくして、僕がやめてからそのレストランは閉店することになります。

そりゃそれなりに経験もあってまぁまぁ動ける安い労働力が一気になくなったわけだからね。

リニューアル後は確かに売り上げがのびましたが、それも束の間。

結局、中の働き手がいなければ、上げられる売り上げには限界がありますし、無理をすればサービスの質に影響します。

意外にも、この実働を担うアルバイトたちの人間関係というのが、この店の命運を握っていたのかもしれません。

「平和だった時でも売り上げが落ちてきてたんでしょ?」

とも確かに思いますが、それは問題とする場所が違います。

しっかり従業員全員で問題を可視化して、それに対する解決策・改善策を従業員たちが納得できる形で示達することが出来れば閉店みたいなことにはならなかったのかもしれませんよ?

いずれにしても、それって経営者の宿命みたいなところもあるのかもしれませんが、資本主義的な観点で考えすぎなんだと思います。

アルバイトを本当に安い労働力としか見れないというか、マニュアルに従って動いてくれる機械のように見ているというか…全員が全員そうとはもちろん言いませんがね。

実際、経営はそれくらいドラスティックな方が正解なんだというのも理解はできます。

ただ一方で、世界は思った以上に義理と人情で回っている。

ゆる言語ラジオにもこんなエピソードがありました。

堀本さんの知り合いにCFOとして手腕を発揮し、2社の上場に貢献した人物がいて、この超優秀な人に個人でできる最強の節税方法を教えてください、と尋ねたそう。

堀本さん的には太陽光パネルを設置してその工事に1,000万くらい費用計上して…みたいな大規模なことをイメージしていたそうですが、

その人からの回答はなんと…

「国税庁長官と仲良くなることです。」

との事。

いやぁ、悪いことするわけじゃないけど、なんて言うんでしょう?

お目こぼしをもらう的な?(笑)

これを聞いて堀本さんも言ってましたけど、義理と人情で世界は回っているんだなと。

そう思いましたよね。

こちらの自己紹介記事

で、3人の偉人をピックアップさせていただきましたが、もちろんこの3人の他にも入れたい人は沢山いて、そのうちの一人に”出光佐三(いでみつさぞう)”という人物がいます。

この人はご存知の人もいるかもしれませんが、有名な小説「海賊と呼ばれた男」のモデルになった人物であり、現在の原油関連の最大手と言っても過言ではないIDEMITSUの創業者でもあります。

曰く、「お互いのために自由に働くとき、真の能率が上がる」というのです。

お互いの為に自由に働くって機械だったらできないんですよ。

他者の為に働くという概念は機械にはなくて、目的遂行の為に設計されたプロセスを淡々とこなす、機械にあるのはこれだけですからね。

というかむしろ、こうあれるように経営者は従業員の勤務環境を整えることが仕事だと思うんです。

そうなると現場を知らなければいけない。現場の状況を把握したうえで、現場から声が沸き上がってこれる環境をどうやって作っていくか。

これが経営者として本当に大切な仕事だと僕は思います。

従業員に働きやすい環境を提供してあげる。そうすれば、従業員だって義理や人情を感じて「私も頑張ってこの人に恩返ししよう」って思うと思うんです。

ま、それが出来たら苦労しねーわっていうのはよくわかります。

でも30代以降の日本国民ならだれもが言ったであろうあの言葉を思い出してください。

事件は“会議室”で起きてるんじゃない!“現場”で起きてるんだ!!

「踊る大捜査線 the movie」より、青島刑事のセリフ


ほら、スマホの中に事件は転がっていませんよ?

最後に


今回も最後まで記事を読んでいただきありがとうございました。

結局のところ、僕は別にあのバイト先でムフフな関係になれることもなく、淡々と仕事をこなしていたらいつの間にか一人になっていたというお話でした(悲しい)

ミスコンに輝いたという先輩は、めっちゃくちゃきれいで、しかも話をすると広島弁でクッソ可愛い。

そのおかげで僕は「好きな方言とかある?」と聞かれれば「広島弁!」と即答できるようになったわけなんですが、実は、店長とできていた。

くっそがあぁぁぁーーーー、こんな店潰れろぉぉぉぉ!!!

前回の記事でも見とけ!

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