この4人だから出来る曲 Homecomings名古屋公演 2022.3.19
これで6度目のHomecomingsのライブになりました。
前回見たのは昨年の7月。その時は今以上にコロナ真っ最中というか、まだまだライブに行くことを良く思われない状況でした。会場は今回と同じ名古屋クラブクアトロだったものの、ライブハウスとは思えない椅子がキレイに並べられたホールみたいな会場作り。
ライブが始まった後も、どう盛り上がって良いかわからず、私を含めたオーディエンスは着座しっぱなし。生音なのに、ライブハウスなのに全然楽しむことができなかった(決してHomecomingsに罪はなく、彼らもあの状況でのライブは難しかったと思う)
その影響もあり、今回のライブに関してはあんまり乗り気じゃなかったというか、新しいアルバムのツアーでもないし、まあチケット抽選で外れてもしかないかーくらいのモチベーションでした。
そんな思いで申し込んだ結果、整理番号37番という下手したら最前列も狙えちゃうような良番号で当選。しっかり行ってきました。
物販のレコードが一番の目的
私にとって今回のライブの目玉の一つは物販でのアルバム「Moving Days」のアナログ盤の先行発売だった。彼らのアナログ盤、なかなか手に入らないんです。できれば全部揃えたいと思っているんですが、まあ高騰しちゃってて(再発してほしいなー)それで今回は適正価格でしっかり購入したいと思い、開場時間の4時間前には近くに到着しました。
ただ流石にその時間に行ってもと思ったので、ディスクユニオン名古屋へ。
30分ほど滞在し、宇多田ヒカル「Fly Me To The Moon」のレコードとZAZEN BOYSの1stのCDを購入。小沢健二「ラブリー」の12inchが6,000円ほどで売っていてしばらく悩んだのですが、今月は支出が多くなってしまっているので、断念。その後お昼ご飯で回転寿司に行き、会場向かいました。
無事お目当てのレコードをGET
会場についたものの、物販がいつから始まるといった情報はどこにも見られず、近くにいたスタッフに聞いてみた。そしたら、開場と同時に物販もオープンするとのこと。ファンなら物販でお金を落としたいと思うものだと私は思っているけれど、商売っ気がないのかこのバンドは。開場の1時間くらい前から物販を開けて、グッズ情報は事前にホームページやSNSにあげればいいのに。
先ほど言ったように私の整理番号は37番だったので、入場列には並ばず、物販周辺にて待機。入場開始と共に、無事レコードは入手することが出来ました。ちなみに3,500円です。それ以外にもパーカーやTシャツ、メンバーが作成した写真集やZINEなど、とてもたくさんのグッズが販売していました。
会場BGMにニヤニヤ
入場し私はステージ前から少し離れたところにある、椅子のある一段上がった場所、センター寄りに陣取った。もう目的だったレコードは自分のものにしたので、あとはライブをまったり見るだけ。Homecomingsは日本語で歌うようになってから、彼らの楽曲はそれまでのギターロック系からネオアコに寄ってきていることもあり、ステージ近くでノリノリで楽しむというよりは一歩離れたところからじっくり聴くスタイルに私も変わってきていた。入場するまで私はカネコアヤノとBeach Houseを聞いていたけれど、会場内ではかかっている音楽に耳を傾ける。アーティストが推している音楽や、好みが現れたりしていて非常に面白い。今回流れていた音楽はこんな感じ。
Snail Mail - Valentine
Rostam - From The Back of a Cab
The Strokes - Razorblade
Regina Spektor - Samson
Snail Mail - Pristine
「これ選曲したの絶対福富やろww」そんなことを思いながら聞いていました。彼が好きなのがヒシヒシと伝わってくる選曲。Snail Mailなんてたった数十分の間に2回もかかってましたからね。1stと2ndから丁寧に選んでいる辺りが良い。
会場内はじわじわ人が増えていっていたものの、余裕は結構ありました。基本的にはスタンディング。私がいた椅子席は全部で10席くらいかな。かなり間引いていた印象はありました。まだまだコロナ禍のライブを感じさせる状況でした。
開演そして驚き
時間通り18時に開演。昨年のライブと同様Nico「These Days」でメンバー入場。この曲、邦題は「青春の日々」なんですよね。歌詞もメロディーも非常に似合っている。
先にも書いたように、新しいアルバムのツアーではないし、もう6度目のライブなので、若干モチベーションは下がっていた。「さて、どんなもんかねー」くらいのことを思いながらライブが始まった。いきなり驚かされる。これまでの立ち位置はオーディエンス側から見て、ボーカル畳野さんがセンター最前、右側一歩下がった場所にギター福富くん。そこからもう一歩下がった場所、左にベース福田さん、右にドラム石田さんだった。今回は左に畳野さん、右に福富くん、一歩下がった場所の左に福田さん、右に石田さん。立ち位置が違うだけなんだけど、けっこう印象が変わる。
そしてSGをメインに使っている印象だった畳野さんはギブソンES-335。福富くんはテレキャスのイメージだったけど、ジャズマスターっぽいの弾いてる。けっこう驚きました。
「ALPHABET FLOATING IN THE BED」でスタート。あれHomecomingsってこんな感じだったっけっていうくらい楽器の音もボーカルの音もでっかい。そこから「I WANT YOU BACK」「HURTS」とキラーチューンが続き、もうこの時点でこのライブきて良かったって思える状態になっていました。
MCがなげえよ福富ww
この投稿の終わりにセットリストを載せますが、HomecomingsのライブはMCがけっこう多い。そして割と話すんよ福富くんが。岐阜タンメン久しぶりに食べたくなっちゃったわ(あれは確かに美味い)
きっとこのバンド、MCを得意にしているメンバーは一人もいなくて、話している時の頑張っている感と、誰も話さない微妙な空気の間が出来ないように気をつけている感じがすごく伝わってきて、年下のバンドを若干の親目線が入りながら見ているファンにとっては、非常に応援したくなる。話している内容は昨日食べたものとか、どうやって過ごしたとか、ほんと当たり障りのないことなんだけれど、バンドでありながら生活をしている一人の人間である感じがして私はけっこう好きです。Homecomingsの楽曲ってなんとなくそう言った人たちが生み出している感じがしませんか?
新曲に少しうるっとする
ライブの中盤、最新曲「アルペジオ」に加え、このライブの時点では未リリースの「i care」とまだライブでしか解禁していない新曲「光の庭と魚の夢」をパフォーマンス。どの曲もHomecomingsらしさ炸裂の心温まる系の歌詞とメロディでした。「光の庭と魚の夢」に関してはタイトル聞いた時に、あまりに彼らのこれまでの楽曲と印象が違ったので、なんだそれって思ってしまいましたが、非常にノスタルジックというか、じっくり歌詞カード見ながら聞きたい感じの曲で、できればこの曲単体で12inchとかでリリースしてくれたら嬉しいです。
この4人で本当によかった
私も最初はごちゃごちゃ言っていましたが、本当にこのライブに来てよかったです。「これも聞きたかった」みたいな曲もありますが、セットリストはおさえるところおさえてて、満足感高めでした。そしてこのライブを通し、改めてこの4人の絶妙なバランスや彼らだからしかこれらの楽曲が生まれてこない理由も知れたような気がして今後がますます楽しみになりました。私の青春バンドThe Pains Of Being Pure At Heartの前座でこのバンドのライブを見てから6年ちょっと。今後も追いかけていきたいし、息の長いバンドであって欲しいと思います。
セットリスト
SE:These Days by Nico
1:ALPHABET FLOATING IN THE BED
2:I WANT YOU BACK
3:HURTS
MC
4:Songbirds
5:Cakes
6:Corridor(to blue hour)
7:Blue Hour
MC
8:Blanket Town Blues
9:光の庭と魚の夢
MC
10:アルペジオ
11:i care
MC
12:Continue
13:PAINFUL
MC
14:LIGHTS
15:Paper Town
16:Here
アンコール
17:Somewhere
公演情報
アーティスト:Homecomings
ツアー:Homecomings TOUR 2022「Somewhere In Your Kitchen Table」
日時:2022/3/19(土) 開場 17:00 開演 18:00 終演 20:10
場所:名古屋CLUB QUATTRO