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作家を目指して 私の好きな作家・作品編①

 作家を目指して、数々の文学賞に応募、落選の日々はまだまだ続いています。この辺で少し、趣を変えて投稿します。次は「私の好きな作家・作品編」。今までの60年間で、感銘を受けた作家や作品を紹介します。

 初めて文庫本を買ったのは、小学5年生の時。本屋で北杜夫作「どくとるマンボウ航海記」を求めました。なぜ、この本だったのかは、今となっては私自身、分かりません。「どくとるマンボウ航海記」は当時話題になっていて、興味を持ったのかも。内容はほとんど覚えていないのですが、とにかく、ぷっと吹き出すくらい面白く、読書の楽しさを教えてくれました。

 北杜夫の本が面白かったので、別の本も購入しました。実は、この2冊目があまりにも衝撃的で、今でも記憶に残っています。題名が不明なので、ご存じの方がいれば、教えていただきたいです。

 その内容は、IQが高い男性の精子を使い、体外授精に成功した女性と息子の物語。女性は見ず知らずの男性の精子を買い、妊娠します。聡明な顔立ちで、幼いころから頭脳明晰。思惑通り、「頭のいい子」の誕生に喜びを隠せない母。しかし、幼稚園入園時あたりから、不穏な空気が漂い始めます。頭の良さを生かして、自分が主犯だと分からないように、友達をいじめる。命令する。悪さは年を追うごとにエスカレートして、とうとう殺人犯になって結末を迎えます。50年ほど前なので、思い違いをしている箇所もあったらご勘弁を。

 1978年、イギリスで世界初の体外受精による出産に成功。誕生したルイーズ・ブラウンは「試験管ベビー」と呼ばれ、世界中に衝撃を与えました。上記の本は、その後に出版。医者だった北杜夫が、体外受精に警鐘を鳴らした小説で、そのメッセージが強烈に脳裏に焼き付いています。何十年経っても、記憶に残る小説。北杜夫の代表作でもなく、題名も分からない。でも、忘れられない小説。そんな小説を書きたいと切に願っています。まだまだ、卵にもなっていませんが(笑)。

次は「作家を目指して 私の好きな作家・作品編②」を投稿します。

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