マネージャーになる前のこと... 管理職でなくてもリーダーは板挟み? 我が師は「反面教師」
思い起こせばずいぶん昔の話しですが、、、
社歴が長いこともありましたが、当時は現場社員のほとんどが後輩で、私自身、他人からあまり指図されたくないという性格から、気づけば、自然な形で現場作業のリーダ―的な存在になっていました。
当時、新しく赴任したマネージャー(上司)からも頼られる存在でしたが、その上司が結構細かい性格で、出世欲も高く、何かにつけて結果を出すための様々な思いつきを即座に指示してくるため、最初は私もプライドを全面に出し、「お安い御用です」と言わんばかりに安請け合いしていました。
しかし、その状態が結構長く続いたため、私の指示に従って協力してくれていた同僚・後輩から、次々と愚痴がこぼれるようになってきました。
そんな日々を重ねていたある日、さらにマネージャーからの指示を受けたことをきっかけに、「もう自分にばかり仕事の指示をするのはやめてください」と言い返してしまいました。
その時の私の立場は、同僚・後輩からは仕事の不満を聞きつつ、傍らではマネージャーからの指示を受け、現場を取り仕切るという一見颯爽(さっそう)たる仕事に見えましたが、実態は、プライドが高く出来ないと言えなかったことに加え、あわよくば自分の立場が優位になるよう、何かしらマネージャーからの見返りを期待していたのです。
しかし自分を優位に扱ってもらえるどころか、むしろ都合よく扱われているのではないかと思いはじめ、このままマネージャーの言いなりになっていることは、同僚・後輩たちを裏切り、あたかもマネージャーに媚びを打っているかのような目で見られてしまうという疎外感も生まれてきました。
まさに板挟みの状態でした。
今思えば(やや一方的な見方ではありますが)、現場の苦労も顧みず、人の弱みにつけこむかのように次から次へと指示を与え続けるマネージャーがいて、それを浅ましい考え(それだけではないのですが、笑)を持った現場リーダーが引き受け、組織として先の見えない状態に陥っていたのだと振り返っています。
その頃の非管理職であった浅はかなリーダーとしての立場も、現場社員の働きぶりを労うこともせず、目標を与えることも知らないマネージャーの言動も、それら多くの経験が、今の自分にとってはすべてが反面教師になってくれています。
自分にとって唯一の師は、「反面教師」です。
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