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夜凪#11
「これが俺の身に起こったことです。だから学校行きたくなくて、それにちょっと男子も苦手になりました。男の俺が言うのもなんですけど」
「・・・うぅん。君が言ってくれたように、嫌いなものも嫌いと言っていい」
「!!」
好きなものは好きと言っていいと言ったように、嫌いなものも嫌いと言っていい───?
「というか、ボクといて大丈夫なの?男だけど・・・」
「聞いた時は驚きましたけど、別に男子が嫌い、なんですけど嫌いかわからないというか、苦手というか。言葉に表すの難しいんですけど」
「まぁなんとなく理解はした」
ぴこーんと閃いたことを表すように、瑠衣は人差し指を立てる。
「凪くん、これからはボクら生きたいように生きようぜ。少なくともこの場所ではさ」
「そう、ですね」
「ボク明日から学校行くわ!なんか凪くんがいると思うと頑張れそう!」
「俺も行けそうです」
「よし!!じゃあまた明日学校で」
「はい、学校で」
こんな約束をしたのは何年ぶりだろう。
次回、最終話。