夜凪#3
「・・・」
今日も可能性を信じて海に来るが、彼女の姿はない。
「どうしたんだろう・・・」
また、会おうと言ったのに。
「仕事行ってくるね!」
「行ってらっしゃい・・・」
いつものように母が声をかけ、家を出て行く。
『学校には行くんだよ〜』
「っ・・・」
行きたくない、けど。
「今日くらい行こう」
ーお昼休みー
「お、」
クラスに入ると、びっくりした目で見られた。
そりゃそうか。
俺が前行ったときから席替えしているようで、俺の座席には違う人が座っていた。
ちょうど前に貼ってある座席表を見て座る。
5限の開始を告げるチャイムが鳴った。
「・・・、」