夜凪#6
うるさいなぁ。
もう全部吸い込まれればいいのに───。
「・・・」
誰もいない部屋の中。
『学校には行くんだよ〜』
言ったからには、行かないと。
「あ"ぁ〜やだな〜」
そう言いながら瑠衣はスカートを取った。
「・・・え」
まさか隣の席の子が少年だとは思わなかった。
意外な出会いがあるもんだ。
「もういいや!!改めましてよろしく、"日向凪"くん」
そう言うと、戸惑ったように凪は返答する。
「え、あ、どうも・・・。"朝日奈瑠衣"さん」
名前は席を見た時知った。
たぶん凪もそれでボクの名前がわかったのだろう。
凪、いい名前じゃないか。