夜凪#7
「お、来たね」
学校で瑠衣と出会った夜。
やっぱり行こうと思って海に向かった。
「来ると思ってたよ」
「俺も、なんとなく今日は来るかなって思ってました」
クラスメイトだと思うと、なんだか恥ずかしい。
「なんで数日間来なかったんですか?」
「・・・」
途端、瑠衣の顔が、真っ暗な闇を含んだ表情に変わる。
「あ、無理に言わなくていいので・・・」
「あぁ、いやいいんだよ。じゃあさ、凪くんのことも教えてくれる?」
瑠衣の核心に迫るわけだから、こちらも話すのが道理だ。
「もちろんです」
「わかった」
そしてその少女の口から出た言葉は、先ほどの表情のように闇を含んだものだった。