レイプは一体、どこからがレイプなのか
大学3年生、暦では秋だが気温はまだ夏真っただ中の10月初旬。
私はレイプを受けた。
有り得なかった。
自分が相手のせいで汚れていくような、どんどん廃れて自分の価値が落ちてゆく感覚。
今思えば、相手が100%悪いわけではないと思っている。
千鳥足になるまでお酒を飲んだから、終電が無いから泊めてくれと言われて受け入れたから、不用心だったから
そもそもどこからが性犯罪なのか、基準が分からないから一連の出来事が本当にレイプだったのかすら怪しい。
行為が始まる直前、服の中に入ってくる相手の手を必死に掴んだ。
「これ以上先に進みたくない」ということも伝えた。
それでも強制的に進んでいく行為に私は抵抗を諦めてしまった。
これでは行為を承認したと思われても仕方がない。
どれだけ抵抗しても、とうとう避妊具も付けてくれなかった。
時が過ぎ、Xで性犯罪についてタレントの方が議論している動画が流れてきた。
番組の調査では、「異性を家に招いた時点で性行為を了承していると捉えるか」というニュアンスの質問に対してYESと答えた女性が20%の一方、YESと答えた男性は80%を上回っていた。
この結果に対し、男性タレントAは「男性も女性も、異性はこう思っていると分かっておく必要がある」と答えた。
その通りだと思った。
もちろん性犯罪は被害者の人生を大きく変えてしまいかねない絶対にやってはいけないことである。
しかし、どれだけ抵抗しても、下腹部を痛めても腰を痛めても、「こんなはずじゃなかった」と訴えても、家に入れた時点入った時点で了承していると言っているようなものなのだ。
そりゃあ性犯罪加害者が口を揃えて「こんなつもりじゃなかった」というわけだ。本当にそんなつもりじゃなかったのだから。そもそものボーダーラインが違うのだから。
当時の私はそれを分かっていなかった。
さすがに野宿は可哀想だという優しさだけで家に入れてしまったのだから。
最後に、これは一個人の意見であって他の意見を否定するものではない。
逆に他の様々な意見があれば今後のために聞いておきたい。
そして、私にレイプをしたあなたへ。
あの行為があってから、私はある程度の距離がないと男性が怖くなりました。
大学の授業で隣に座る男性すらも怖くなりました。
大好きだった推しにすら、好意を持てなくなりました。
私を作っていた要素の4分の1ぐらいがごっそり消え去っていきました。
あの行為があってから、結婚願望が無くなりました。
将来結婚したくないと伝えられた親は、たいそう悲しそうな顔をしていました。
あなたの所属している部活が強豪で学校からも期待されていることは知っています。
私が一連の出来事を親しい友達にしか話さなかったこと、警察に被害届を出さなかったこと、大学に報告しなかったことを感謝してください。
そして、あなたからの被害者はどうか私だけにしてください。
これ以上被害者を、あなたのせいで悲しむ人を増やさないでください。