本当に悪いのは国土交通省だ!-自動車メーカー不正?問題-
6月3日
いくつかの自動車メーカーでの「型式指定申請で不正が発覚し量産停止となった」
というニュースについて経済評論家の朝香豊氏は
「第一報を聞いたときには跳んでもない事をやらかしたな、とは思いはしたのですが…」
「トヨタ・ホンダ・マツダが開いた記者会見を見てみますと、不正とされたコトの大半は "全然大したことでは無い"っていうことが逆に理解できた。
というか、「コレを不正と呼ぶべきなのか?」とさえ思うものばかりだったと言っちゃって良いんじゃないかなあと思うんですね。
ま、若干 (ま、これは問題かな)っていうのもあったりしたんですが、それにしても(ソレまあ大した問題ではないな)というのが私の正直な気持ちです。」
『騒音試験』
「定常走行 騒音試験」
車という重い物体が走れば騒音が発生する。
国交省の基準通りの数値を出せていたら合格とします。
ホンダ「なら、さらに重い車重でもクリアしたらより良くね」
→結果、より重いにもかかわらず基準クリア!
「加速走行 騒音試験 (高速度走行時における騒音試験)」
重いタイヤより、軽いタイヤの方が騒音出やすい。
ホンダ「なら、さらに軽いタイヤでクリアしたらより凄くね」
→結果、より軽いタイヤにもかかわらず基準クリア!
元々の車よりも3%ほど重い状態で「騒音試験」を受かれば、車体重量が若干増えたところで、その重くなったところから2%の範囲には確実に入るから何ら問題はナイでしょうっていうホンダ(のエンジニア)側の判断だった。
ところが
「決められた通りの試験をやってないんだろうオマエら!だからコレは不正なんだよ!」という国交省。
同じく「高速騒音試験」でも、後に車体重量が軽くなってしまったとしても大丈夫なように決められた数値よりさらに15kgも軽くしてパス出来る数値で通っている。
これに対する国交省の「試験条件の不備」とか「不正」などとするのは果たして適正と言えるのか?
国土交通省の方がむしろ問題なのではないか。国際競争が展開されている中で自国の自動車産業の在り方をこれだけヒドク誤認され信頼の失墜を招くようなことを平然とやってのけるというこの役所の在り方って果たして正しいのか?
テレビ赤日、じゃなくって朝日の不適切な例え。
「100m走を測る時に普段は絶対履かないような重たい靴を履いて走っても合格タイムの中で走ることが出来たから、普段履く靴なら絶対に合格タイムで走れるから"ワザワザ普段の靴に履き直して走らなくてもいいよね"。」
という朝香氏の例え。
この日本の報道を受けて海外まで…
ニューヨークタイムズ
「トヨタなどの日本の自動車メーカーは「安全性試験を不正操作した」と語る」
ニューヨークタイムズはこの記事の中で「日本製品には優れた物作りに支えられた~相次ぐ不正事例~そうした捉え方(優れた物作り)は変化し始めているのかもしれない」
オイオイ誤解も甚だしいぞと、求められるよりも過酷な条件でテストしたら「お前が不正を働いた!」とあたかも性能の誤魔化しをやったかのように言われるんじゃたまったもんじゃない。
国交省が製造現場の問題を知った上で試験評価の在り方というモノを現場サイドに合わせたモノに変えていればこれらの問題の大半は"最初から問題になること無く"解決しているんですね。私が基準を甘くして見逃せと言っているのではないというのは理解できるかとは思います。
日本企業を応援するべき立場にある役所がですよ、"むしろ日本企業の足を引っ張っていく"というコトを平然とやっているということを断じて許せないと私は思っています。
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