【奈良の鴨神社巡り】～雨の日に辿る発祥の地～

鴨神社といえば
京都の上賀茂神社や下鴨神社を思い浮かべる方が多いかもしれません
しかし
そのルーツをたどると
奈良にある三つの鴨神社に辿り着きます

「山城国風土記」によると
加茂氏（鴨氏）は
奈良の葛城周辺から南山城経由で
今の下鴨神社・上賀茂神社に移ったとあります

今日はその発祥の地とも言われる 高鴨神社（上鴨）、葛木御歳神社（中鴨）、鴨都波神社（下鴨） を雨の日に巡ってきたお話です

高鴨神社（上鴨）

最初に訪れたのは
奈良県御所市にある高鴨神社
鴨氏の祖神を祀るこの神社は
山間にひっそりと佇んでいます
雨がしとしとと降る中
木々が雨粒をまとい
静けさの中に感じる神聖な気配
包まれていました

御祭神の阿遅鉏高日子根神は
八咫烏として有名で
神話の中を暗躍した
頭の良い神様

https://takakamo.or.jp/

葛木御歳神社（中鴨）

次に向かったのは
葛城山の麓にある葛木御歳神社
ここでは「御歳神（みとしのかみ）」が祀られています
五穀豊穣の神様として知られていますが
鴨氏とも深い縁があります
社殿は山を背負う形で建てられており
雨でしっとりとした山肌が
さらに神々しさを際立たせていました

特に印象的だったのは
拝殿の正面から望む雨に煙る山景色
まるで神様が現れるのを
待っているかのような風景で
自然と長く手を合わせてしまいました

https://www.mitoshijinja.jp/

鴨都波神社（下鴨）

最後に訪れたのは
奈良県御所市にある鴨都波神社
ここは鴨氏が水の神を祀った神社で
周囲を豊かな水の流れが囲んでいます
雨が境内を流れる小川に落ちる音が心地よく
まるで水神が喜んでいるように感じました
雨に濡れた緑の苔や
輝く社殿の木材が美しく
まさに「雨の日ならでは」の景色でした

御祭神は積羽八重事代主命
事代主ですね
大国主の子供で
高鴨の阿遅鉏高日子根神とは
兄弟だと言われております

https://www.kamotsuba.com/

雨の日だからこその特別な巡礼

今回の巡礼は
あいにくの雨模様でしたが
むしろ雨のおかげで神社の神秘的な一面に触れることができました
どの神社も人が少なく
静寂の中でゆっくりと祈りを捧げることができました

奈良の鴨神社巡りは
京都の鴨神社とはまた違った趣きがあり
「発祥の地」を感じる特別な旅でした
もし次回訪れるときも
雨の日を選ぶのも悪くないと思わせてくれる
そんな一日でした