アドコレエグゼ5 カーネル版/ブルース版 悪 FCR逃げ
1.はじめに(前回の続き)
前回の構築紹介ではアドコレ環境における善カーネルのFCR逃げについての記事を書かせていただきました。↓前回の記事は以下になります。
今回は善を上げたならば悪版のFCR逃げについても構成を残したほうが楽しいんじゃないかと思い筆を取りました。FCRの基本的な動きなどは前回の記事よりご確認ください。
旧環境のごりごりのカーネル版悪逃げの動画については微粒子レベルでしか存在しておらず氷山さんからいただいた動画が理想に近い動きをしてらっしゃったので参考にしました。(氷山さんありがとうございました)
15年以上前の動画なんて見つかるわけないよ!そんな昔は砂場でデュエマやってたよ!という愚痴はさておき悪版には善版とはまた違う逃げの良さがあると思っています。
対戦動画はあっても悪カーネル版の実際どう使うかなどの記事は上がっていなかったので備忘録も兼ねて残したいと思います。
1.1 善FCR逃げとの優劣・性能差について
悪版FCRを作成するにあたり、善FCRとの性能差、どっちが強いか論争についても語る必要があると思います。(どうして語ろうかとかと思ったかについてはこがらし兄貴がFCR逃げについて、理解のある彼君ムーブをしていたからです。非常に核心をとらえており、なんだこれは.…たまげたなあとなるツイーヨでしたので引用させていただきます。)
確かに悪版FCは善FCと比較して完封という手段においては数段劣るものDSUという行動保険によってポイズンファラオによる圧殺やその他不測な事態(ヘビゲ+α)による対応力という面で、善FCより優れており差別化できています。ダークインビジもカオスユニゾンとしてではなく、チップとして使用でき、相手の攻撃チップに対してなんでも無効券かつ10秒間のランダム超火力としての運用も可能であり、バグチャージを採用することで逃げの癖にデリートを行うことやダークチップによるファイト中のアビリティの追加、削除も自由自在です。
また、FCR逃げにて基本的に搭載しなかればならないor採用したいアビリティ、カワリミマジック、エアシューズ、カスタム+、アタック+は枠の関係で全てを採用することはできず取捨選択をする必要があります。しかし悪FCRではDSUによる行動保険を理由にエアシューズをカットし、カワリミマジックのみの採用でアビリティをカットしてもリスクヘッジできるという点があります。
ここまでの話からFCRは善より悪の方が強いじゃん!となるかもしれません。しかし私はこの内容に一部補足をしたいと考えています。それは悪FCRと善FCR逃げでの相性差、ダメージ期待値についてです。
善FCRと悪FCRでのファイトを類似する構築で行った際には悪側はバリア200による常時ダメージカットという点でダメージレースにて不利を負いやすく、FCR構築自体がダメージ1点でファイトを終わらせることができる関係上(+FCはダメージを取る手段が少ない。)、常時ダメカができるバリアを使える善FCR逃げとは分が悪いと考えています。善側は①バリア+カワリミ+裏に後続の防御を構えるだけでよく、こちらがバリアを剥がしたとしても即後続の防御を重ね掛けることでそのターンの攻撃行動をカット、次ターンで再び①の体制にするだけで完封をしやすくなります。加えてDSU発動時は操作が自動になり暗転チップ使用時に若干のタイミングのズレが生じたり、バスターのタイミングが任意でなくなる為、FCR同士のファイトでは奪取にランダム性が強かったレッドフルーツ2が善側での最強の無敵防御札に化けます。
また、善側はココロバグを採用した超火力であるメガギガクラスを使用することが出来るため、ダークインビジを加味しない攻撃力の最大値では悪よりも善の方がダメージを出すことが出来ます。
+α善側ではカオスユニゾンによるダークチップの連打、ヘビゲにされた直後にシャドーカオスによる反転などこちらも火力の期待値だけでいえば悪より優れており、悪と差別化できています。
以上の理由から悪FCRは善FCRのただの上位互換というわけではなく、下の図のような三角関係が成り立っていると考えています。
1.2 悪FCR逃げの改善
今回ご紹介する悪版FCRでは善FCRとファイトした場合でも充分に戦える、また悪特有のDSUを充分に活かすを目的に作成しました。善FCRと当たったからといって完封をされる,,,ということが無いように、また善FCRのみのアンチピックとならずに汎用性のある悪FCRとして構成を意識しました。
1.3 善FCRとの比較チップ
善FCRとの区別化を行うために採用するチップはどれを指すのか、内訳と役割について記載します。
オウエンカ*
耐久100の無敵を付与する置き物。 特にFCRではトリプルバスターが3発当たるとしても前1マスであり、FCR逃げはエリア返しは積みやすいがエリア系を積みづらいので手前にポン置きするだけで連続ヒットされずらい。また善FCR側が5バス構築ではなく1バスであった場合は更に破壊が厳しくなります。更にオウエンカは相手側にはヒット判定がある為、相手が1バスや2バスと判明した場合では前列中央に置くことでレッドフルーツ2を牽制しやすくなり、こちらが奪取しやすくなるという特典もあります。(こちらのバスターはあたり判定がないのでバスターの射程が置物に阻まれることなく最奥まで届くことが可能である)通常構築に対してもオウエンカをデコイとしたカウンターのノイズストームやバグチャージ、ダークチップが当たりやすくなります。それ以外にも敵DSU中にオウエンカと列をずらすことで破壊を回避+無敵付与によりDSU中の事故を回避します。また、最大の役割としてヘビーゲージにゲージをミラーリングされたときの解答札に使用します。ゲージを書き換えられた直後、逃げ側はゲージを再度、クイックゲージに戻す為にゲージを使用しなければなりません。しかしその時が対面の相手は最も攻撃チップを通しやすいチャンスになります。その際にオウエンカ→防御→クイックゲージと採用することでオウエンカを囮とし、安全にゲージ書き換えを目指します。オウエンカにカットインがある場合は防御を更にカットインした後にクイックゲージを通します。カットインがなければないで設置型の防御札として運用することが可能であり、デコイとしても使用できます。コードが*なのも偉すぎます。
1.4 ゲージ枚数について
本構築ではゲージ枚数は初期クイゲを含めて5枚です。何故5枚限界ギリギリフル採用しているかというと悪FCRはバリアとカオスユニゾンを使用できない関係上、ゲージをヘビーゲージにされた状態でのファイトはダメージカット手段とダメージ期待値という点で厳しくなり、判定で圧倒的不利にorそもそも判定まで到達できない可能性が高いからです。また、悪にはDSUがある為、HPに関しては善ほどシビアに考える必要がなく、アーバルボーイではなくチュートンを採用することでクイックゲージの枠を4から5枚へ、1ターン目のクイックゲージの使用によるカウンター、貴重なREG枠をクイックゲージではなく自由枠にすることができます。
2.構築内容
2.1 改造カード
①チュートン10
チュートンかアーバルボーイか悩みましたが初期クイックゲージを重視したかったのでのチュートン採用を採用しました。HPが1000未満となり、ファラオ圏内に入りやすいですがDSUによる行動保険がある為、最悪ヘビゲ+ポイズンファラオでもそのターンデリートされることはなくDSUが返ってきます。
②フォルテクロスロックマン70
バスターを前1マス3ヒット、その他広範囲1ヒットのトリプルバスターに変更します。CSをヘルズR、フロートシューズとHP20%+を追加します。本構築の根幹になります。また、本構築はフロートシューズ、スーパーアーマーに対してどちらも重きを置いていないのでブルース版/カーネル版どちらでも構いません。基本はLOCですがバグチャージを使用したい方はカーネル版を、デスフェニックス(オシャレ式をパクりたい)を採用したい方はブルース版を使用するのが良いと思います。毒パネルについてですが、寧ろ自分からDSUに入ることが可能なのでデメリットではなくメリットとしての側面が強いと考えています。
ボディはノーマルのみ選択することができます。
2.2 フォルダ
ギガ
ロードオブカオスX
最奥置物除去と単純火力として使用する。
メガ
ドリームオーラD
安定の高防御、主にヘビゲ下にされた時に使用し、相手の攻撃をロックしつつ16秒間の長いタイムを守る為に使用します。
フルカスタム*Reg
ビートの餌筆頭候補です。
ジェラシーJ
ビートの餌第二候補、チップを全て破壊します。無敵、インビジ中などのカウンターをもらわない状況で使用します。相手のチップを破壊できれば1ターンチップによる火力を気にしなくてよいのでかなり楽になります。
ダーク
ダークインビジ*
最強にして究極のチップ
主に相手の火力チップに併せて使用、なんでも攻撃無効券になります。
ダークインビジ中の無敵や終了後、Sインビジをもらえるのでその時に安全にクイックゲージに再度書き換えるなどの役割もあります。
ダークワイドT
広範囲攻撃による火力源、からうちバグを相手に付与します。バブルラップなどの防御を割られにくくします。
ダークサークルR
暗転式の高火力チップ、相手の防御系列に対してカットインを行うことでダメージを取ります。が真の目的はカスタムダメージ100のアビリティを付与することです。特に逃げミラー時に自分からDSUに入りやすくするためのHP調整を使用するために使用します。通常の攻め対面であれば使用はファイト終了時に行ったりと悪特有のアビリティの付け替えを行います。HP管理を重視しない方はダークソードでも可能です。
スタンダード
クイックゲージ*4
初期クイックゲージですが絶対に逃げたい為、ゲージはフル採用の4枚+α。
スーパーキタカゼ*3
暗転、無暗転火力をあてる前にバリア系列を剥がすのに使用します。
カワリミ*2
サーチマンから何やら何でもカットできる最強の防御札です。主にカワリミ+防御態勢を敷いて攻撃をヒットしないようにします。
オウエンカ*2
本構築の主役、主にFC逃げとの差別化を図る+ゲージ関係の弱点を解消、ファラオに強く出るなどロールは非常に多いです。
スチールリベンジF2
エリア返しとして使用します。レッドフルーツ2とコードがあっているのもポイント高いです。
バブルラップY2
悪が使用できる貴重な防御枠、CSリセットなどの単発攻撃に対応するために使用します。後はサーチソウルのCSに非常に立ち回るのが難しいため採用を決めました。ブルース版ではスーパーアーマーがつく為、CSによる連続ヒットは除外できますが、ノイズストームの麻痺について今度は警戒する必要があります。
レッドフルーツ2F4
FC特有の防御札になります。無敵付与を7秒間行います。
インビジブル*4
6秒インビジブル状態を付与します。ラッシュサポートに引っかかるので1枚目の使用はカワリミや無敵、バブルラップ下で使用します。サーチマン系列、インビジ貫通性能があるのでカワリミを守る為に使用するのを心がけます。
2.3 AIフォルダ
PA
ビッグノイズ
ギガ
メテオナックル
メガ
ドリームオーラ
ジェラシー
サーチマン
サーチマンSP
サーチマンDS
スタンダード
AI順位1位
ノイズストームリカバリー300
→他の攻撃チップの方が良いです
AI順位2位
ブラインド
スーパーキタカゼ
ダークランス
ダークサンダー
ダークワイド
ダークソード
ダークドリル
ダークサークル
エリアスチール
バスターアップ
スチールリベンジ
オウエンカ
カワリミ
スチールゼリー
2.4 ナビカス
①エアシューズ
②シールド
③カスタム1
④オートランニング
⑤アタック1×3
⑥ラピッドMax
⑦アンダーシャツ
⑧ビートサポート
カスタム1を追加することで手札回りの停滞を改善、シールドは最低限の防御手段がないと防御が切れたタイミングでノーガードになってしまうので採用しました。人によってはマジックが好みの方もいらっしゃると思います。(マジックは防御行動が相手にはわからないのでCSを潰しやすいです)
エアシューズは穴パネルになったときにハメられる事がないようにします。FCは5バスにしないと嫌ですが枠がないので仕方なくアタック×3とラピッドMAXを採用、チュートンを採用することでアーバルボーイバグを使用できないのでビートサポートを採用。穴バグとステータスバグをレベル2にするためにオートランニングを採用しています。ステータスバグLv2なので初期無敵やインビジブルの場合は2ターン近くターンカウントを進めることが出来ます。アンダーシャツは枠が余ったので採用しました。
最終的な構成は以下になります。
2.5ムーブ
①
ターン開始時にフルカスタムでビート解除、ステータスバグによるインビジブル無敵である場合があるのでラッシュサポートの解除は少し待った方が良いです。(初期無敵などではない場合はオウエンカ+インビジブル、カワリミ+インビジブル、ラップ+インビジブルでラッシュを消化します。
②
1ターン目以降の序盤では主にバブルラップ+インビジブル、オウエンカ+防御で防御の体制を敷くのが良いと思います。序盤は主に超火力よりも盤面を整える傾向が強いのでラップが輝きます。
③
中盤以降では相手のヘビゲによるゲージのミラーリングが発生すると思います。ゲージの再度上書きをするためにレッドフルーツ2やオウエンカを使用します。ヘビゲ使用側はジェラシーで待つことも多いので盤面状況をみつつ最適なチップ順番で選びます。(ターン終了時にSインビジや無敵をもらっていたなら1番目にクイックゲージなど)また、オウエンカをデコイとしたダークチップによる火力でカウントを稼ぎます。(逃げ対面であればダークサークルを序、中で使用しても構いません)
④終盤ではレッドフルーツ2、インビジブルなどの無敵ローテを繰り返しながら防御を固めます。(カワリミで蓋をするとなおよい)通常の攻め構築の場合はダークサークルでダメージとカスタムダメージ100を自分に付与し、2回目のDSUに備えます。
3.対戦動画
3.1 小テク
覚えておかないとムーブ崩壊につながる可能性があります。
①ステータスバグによる初手インビジブル状態はラッシュサポートに対して、バブルラップ→インビジブルで解除した場合も消滅する、いきなりラッシュサポートを解除するのではなく、バトル開始時の自分の状態を見てチップを選ぶことも大事。無敵系列を引き当てることができれば約2ターンもターンを稼ぐ可能性あり。
②カスタムダメージバグによるダメージは判定に関与しないので好きなだけ自傷しても良い。
③オウエンカにはこちらからの攻撃に対してのあたり判定はないのでオウエンカをデコイとしたダークチップや、敵FCのレッドフルーツへのトリプルバスターへのけん制、奪取する確率を上昇させることができる。
④カワリミでダメージは無効にできてもCSリセットやチップ破壊、ダークドリルの移動毒などの追加効果は無効にできない。
⑤レッドフルーツ2の取り方は↓の画像の位置で発生させるのが非常に簡単。(穴にはリンゴがでないので穴の状況を見ることも大事)
4.感想
恒例の自己語りタイムです。構築には特に関係ないので切ってもらっても大丈夫です。
今回はエグゼ5の最強クラスの逃げ構築、悪FCR逃げについての記事を記載させていただきました。現環境では悪FCR逃げはあまり注目されず、善の方が割合として多く、+α善側はムーブがほぼ確定で扱いやすく、ムーブリストを作ってしまえばどなたが使用しても80-90点の安定性を叩きだすことが可能という点で非常に優れており、ヘビーゲージやポイズンファラオの処理、対善ではLOCの対処、対悪ではバグチャージの対処の仕方で使い手の差が出る構築となっていました。そんな中でわざわざ悪を使用するメリットも特にないかなあと考えていましたがMrステガパネスチ二キこと、こがらしさんが悪FCRについての魅力を語っていましたのでこれは再考の余地があると考え、本構築の構想を始めました。結果、善との差別化、また善FCに圧倒的な不利を叩き付けられることがないような構築に仕上がったと考えています。(当初はアーバルボーイを採用していたり、カワリミマジックを採用したりクイックゲージを2枚にしたりと、善FC基準で構築を考えていた為、ムーブが上手くいかなかったり、善と比べて思ったより火力が出ないな,,,ヘビゲ下が善以上にきついな,,,などかなりちぐはぐなファイトをすることが多かったですが、今回の構成に落ち着いたことでそれは解消されたのかなと思っています。)また、今回は構成内容がバージョンごとで大差がないため、ブルース版/カーネル版どちらを使用しても良いとしましたが、環境によってはオシャレをパクって使用できるブルース版の方が優れている可能性もありますし、逆にバグの付け替えの面でカーネル版が優れている可能性もあり、まだまだ進化する構築であることは間違いなく、今後も研究の余地があると思います。