映画「レジェンドアンドバタフライ」は心地よい時代劇なので必見です!
信長と濃姫、夫婦の物語「レジェンドアンドバタフライ」を見てきました。
なんと言っても映像が美しい!
本物の神社仏閣で撮影され、国宝、重要文化財がすぐそこにあったそう。
本物のお坊さんが出ていたり、数百人の出演者が参加していたり、リアリティたっぷりです。
ちょうど大河ドラマで、桶狭間見た直後なので、どうしても比べてしまいます。
最初に気になったのが、馬。
馬🐴
馬に乗ってるよ〜。
大河の馬があんまりひどくて、そんなところに目を奪われてしまいました。
松潤と岡田准一がお気の毒に思えて仕方ない。
CGとも言えないようなあの馬を見たあとは、レジェバタの馬がかっこ良すぎる。
本物の馬がいっぱい。
役者さんがみんなちゃんと乗ってる。
綾瀬はるかも武将と変わらない猛スピードで走らせる。
そうなんです。
馬牧場でトラック一周なんて、遊びじゃない。
本気で馬を走らせてる。
だって、遠心力で馬体が斜めになって地面を蹴るほどですよ。
信長が必死で安土城に帰るシーンなんか、ほんとに速い。
レースかというほど!
あれがCGだったら脱帽です。
その技術、大河も勝ってほしい。
すみません、最初が馬で。
次に鮮明に覚えているのが、濃姫が初めて見る海のシーン。
ストーリー的にも重要なので、圧巻の映像美でした。
信長最期のシーンの壁も美しかった。
とにかくずっと眼福でした。
ʕ•ᴥ•ʔ
さて、内容について語りましょう。
濃姫というのが、ほとんど記録がない人だそうで、実は本名は分からないのだとか。
まあ、昔は女性の名前は記録に残しませんが。(〇〇の女とか。娘や妻の意。)
濃姫というのは、美濃から来た姫という意味。
淀殿と同じで地名が名前になったそうです。
信長の死の前後に、安土殿と呼ばれる人が記録にあるそうですが、濃姫かどうか確定はされていません。
そう。
いつ亡くなったのかも、よく分からない謎の人物です。
帰蝶や胡蝶はのちの物語で名づけられたものだそうです。
でも、レジェンドアンドバタフライのバタフライはそこからとったものですよね?
劇中、信長がなんと呼ぶのかずーっと気になって見ていたのですが、とうとう最後まで呼びませんでした。
家臣たちも「姫」「お方様」でした。
50にもなって、「姫」かよ、と突っ込んでました。
私も姫じゃ。
物語中、一度も夫に名前を呼ばれなかったのです。
まあ、結婚して「おい、美濃」って言われるなんて失礼すぎます。
帰蝶も胡蝶も出なかったんです。
史実に忠実ですねー。
名前わかんないからいっそ呼ばない。
呼ばなくても、そんなの関係ない2人のつながりが表現されていました。
それはそうと一人称がよかった。
信長は「わし」
濃姫は「わらわ」
古き良き時代劇を堪能できます。
時代ものなのに、言葉だけ「オレ」とか「アタシ」とか言うの苦手です。
そうそう。
セリフはすべてきちんとしたきれいな日本語。
現代的な流行語はぜろ。
尾張、美濃の方言がベースで、とても耳障りがよかったです。
なかでも、信長が「眠られない」と言ったので、おっ!と思いました。
「帰られない」とも言ったかも。
これはうろ覚え。
普通は「帰れない」ですよね。
ら抜き言葉を使わない潔癖さ、いいな〜。
でも「眠れない」というのは可能動詞「眠れる」の未然形だから、文法的には正しいのです。
それをあえて、「眠られない」と言ったのは、時代考証的に戦国時代には可能動詞は存在しなかったとか?
しばらくストーリーに関係ないことを考えてしまいました。
馬やら、ら抜き言葉やら集中力足りない時間帯多かったですが、とても居心地の良い映画でした。
あれ、内容に全然触れていませんね。
ひとつだけ、語るとするなら、綾瀬はるかの表現力!
前半はもう独壇場でした。
「精霊の守り人」でアクションシーンはすごいの知ってました。
それより言葉の力、発声が圧巻でした。
特に、桶狭間を前に二人だけで軍議をするシーン。
綾瀬はるかの地鳴りのような声に震えてしまいました。
これ、桶狭間勝つわって納得の演技力でした。
最後に、エンドロールで「斎藤工」出てきて驚きました。
まったく気がつきませんでした。
ファンなのに。
ぜひ、映画館で探してくださいね。
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