桜の木の下で春の決意表明
日が長くなった。門灯は暗くなると自動で点灯し、3時間経つと消える設定になっている。
冬場は20時には消えてしまうのだが、最近は21時になっても点いている。まだ早春なのにもうサマータイムに設定し直さなといけないのだなあ。
今朝の気温は1度くらいで、肌寒かった。さあ、ストーブを焚かなきゃ。
買い置きの灯油がまだたくさん残っていて、このまま春が来たら(もう来ているか)今季中に消費しきれない。
大歓迎な気温の低さ。いそいそ点火してそばで暖まる。
ところが、それもぐんぐん上昇して、午には20度を超えた。ストーブなんて点けていられない。アチアチと上着を脱いだ。
やはり灯油の消費に翳りがさした。梅雨時期に洗濯物の乾燥に使うしか無いかもしれない。
東京では桜が開花したと言う。
これも不思議だ。桜前線というのは、南から上がっていくものでは無いのか?
なぜ日本の中心よりは北に位置する関東で桜が咲くのだろう。都会の熱気?二酸化炭素の量?
こんなに早く咲くと、新年度のスタートを彩ることはできないだろう。とっくに散って葉桜だ。
花見の場所取りは新入社員の勤めなんてしきたりも今はパワハラになるのだろうか。4月に桜が咲いていないならそもそも花見ができない。余計な揉め事の火種が消えて、新社会人にとっては吉報なのかもしれない。
テニスコートの横に大きな桜の木があって、毎年その下で花見をして手持ちのお弁当を食べるのが慣わしだった。
和気あいあいとたわいも無いおしゃべりをして和やかな時間だった。
桜の下だと自然にみんな機嫌が良くなる。愚痴や嫌味を発することはためらわれるのだろう。いい時間だったなあと懐かしい。
そのグループから脱退しようとしている私はもうその花見に参加することができない。
とてもほんわかとした居心地のいい集団だったのだけど、レベルの高い環境を求めて去ることにした。
あつらえたように、ハイレベルのグループからお誘いがあった。そこで練習すれば、私の技量に大きな刺激をもらえることは間違いない。多少の犠牲を出しても参加する価値がある。
あちらこちらに迷惑をかけて行くんだから、しっかりしないと。
20度を超えた屋外で練習しながら、必死でボールを追いかけた。空回りする場面もあった。だけど諦めない。
どんどん気温が上がって、春というより初夏めいて来て、太陽の下でシミを作って、結果を出せるのか。
まだ咲きそうも無い大きな桜の木の下で、悲愴な決意をして来たホワイトデーの午後だった。