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【ハーモニクス占星術】セプタイルおよびHN7の解釈方法における分析

この記事は西洋占星術、その中でもハーモニクス占星術におけるセプタイルあるいはHN7、すなわちネイタルチャートのホロスコープを7等分した所に天体が位置するときのアスペクト解釈の分析を目的としています。そのためにこの記事では、David Hamblinの2つの著作『Harmonic Astrology in Practice』、『Spirit of Numbers: A New Exploration of Harmonic Astrology』および神谷充彦の著作『ハーモニクス占星術』の3冊を参考にしたいと思います。

なお、この記事の読者の想定としては、西洋占星術の基本的知識を前提としているのはもちろんのこと、ある程度ハーモニクス占星術に習熟しており、つまり「発芽」や「ハーモニクスチャート」、「ハーモニクス数」といった概念や知識を前提としていることとします。したがってここではハーモニクス占星術の一連の知識については特にことわりのない限り説明を省くことにします。この点に注意して読んでください。

そして、簡単のため『Harmonic Astrology in Practice』、『The Spirit of Numbers: A New Exploration of Harmonic Astrology』をそれぞれ『HAIP』、『TSON』と呼ぶことにします。


この記事でやることは主に、

1. David Hamblin(以下Davidと書く)の2冊におけるHN7の説明の紹介
2. 神谷充彦(以下神谷と書く)の著作におけるHN7の説明の紹介
3. 以上の説明の比較分析を行い、セプタイル、HN7の解釈の考察
4. 実際に私のハーモニクスチャートを使った実践的な解釈

になります。

また、この記事は結構長く、4節は特に文章量が多いため休憩を挟みながら時間に余裕のあるときに読むことを推奨します。

そしてこの記事を見て少しでも複雑なハーモニクス占星術をもっと知ろうと思ったり、ハーモニクス占星術でのより深いレベルでの自己理解の助けになれば大変嬉しいです。

検索用キーワード🔍: ハーモニクスチャート, Sevenness, Fiveness, HN7, HN5, 創造性, インスピレーション, 洞察, 内面, 現実, 神秘性, 探求, 目に見えない, 隠された, コンジャンクション


1. David著『HAIP』および『TSON』におけるHN7 (Sevenness)


まず、Davidは『HAIP』において、ハーモニクス占星術における調波数とそこに現れる性質に対して次のようなアプローチを提唱しています。
: 1000以上のネイタルチャートのうち、各素数が"最も強い"ハーモニクスチャートを特定し、それらに共通して現れる性質を特定するというものです。そして"最も強い"チャートとは、関連するハーモニクスにおいて非常に多数の惑星間のアスペクトが見られ、またそれらの"とても狭い"※アスペクトの割合が高いチャートを指します。(p.10,11)


※"とても狭い"とは各ハーモニクスチャートにおける天体間のオーブが2°以下であることを指します。
例えば、HN7のチャート上で太陽☉と土星♄がコンジャンクション☌していて、その天体同士の離れ具合が1.5°であれば2°以下なのでとても狭いということになります。

また、『HAIP』,『TSON』のどちらにおいても、
各ハーモニクスチャートでコンジャンクションのオーブは最大12°としています。

『HAIP』におけるSevenness


さて、『HAIP』ではSevennessの性質について次のように述べられています。

〔……〕and in Sevenness we become able to impose new meanings on the world and on our relationship with the world. We learn to use our imagination, our intuition and our insight to probe beneath the surface appearance of the world and to interpret it in new ways.

David Hamblin.『Harmonic Astrology in Practice』(The Wessex Astrologer, 2019), 66.

つまり、世界に対して、そして世界と私たちの繋がりに対して新たな意味を与え、世界の表面的な見かけの下を探る想像力や直観、そして洞察と新たな解釈の能力を示すということでしょう。

また、創造性という点に着目して、同じく創造性を持つFiveness(HN5)と対比させてSevennessをこのように説明しました。

Thus, it is clear that Seven is, like Five, a creative number; but it is creative in an entirely different way from Five. Sevenness is the inspirational force that motivates the creativity; Fiveness is the ability to direct this force into the actual process of creation. Thus, truly creative people tend to have strength both in Sevenness and in Fiveness.

But the creativity of Sevenness has to come from deep inside the person's inner world. Just as the mother gives birth to a baby whom she has nurtured within her body for nine months, so the artist, the writer, the musician, the dancer gives birth to a new creation which he or she has nurtured within the mind and the heart. Thus, Harding also says that "the truth of the 7th harmonic chart is the truth of an inner reality, which may or may not get to become imposed upon the world". The planets that are connected by Sevenness aspects give us clues about the nature of this inner reality.

『同上』67.

要約すると、

・Sevennessは創造性を刺激する、インスピレーションにおける力で、一方Fivenessは実際にこの力を直接行動過程に結びつける能力である。
・Sevennessの創造性は、深い内面世界からもたらされるものである。
・Hardingの言葉を借りれば、HN7に現れる真実は内面にある現実(内的現実)が真実であることを意味する。(それが世界に反映されるかされないかに関わらず)

ということが述べられています。

以上をまとめると、

Sevennessは外の世界の内側の部分への探究心から来る想像力直観洞察を表し、また、個人の内面世界からもたらされるインスピレーションにおける力を持ち、それは創造性を刺激する。加えて内面にある現実が真実であることをも意味するといえるでしょう。


『TSON』におけるSevenness


この本には『HAIP』よりも詳細な説明が書かれており、『HAIP』と同様Fivenessとの対比を前提としています。

Conclusionの重要だと思われる部分を抜粋しました。

If we look back at our examples of people strong in Sevenness, we can see that all of them were (in one way or another) standing outside the world in which they found themselves. 〔……〕and in Fiveness, we try to re-shape the world to satisfy our needs. But in Sevenness, re-shaping the world is no longer sufficient; we are in search of a different world, a magical world, a Samarkand that we have created out of our imagination and our inner resources. We are searching for the hidden meaning that lies below the surface of the tangible world.  〔……〕Another key word for Sevenness is wildness. Sevenness can be seen as a rebellion against the ordered, rational, technological world of Fiveness, and a breakthrough into a wilder, less controlled, more innovative world, in which the person is more able to set his own rules rather than abiding by the rules of society.

David Hamblin. 『The Spirit of Numbers: A New Exploration of Harmonic Astrology』,(The Wessex Astrologer, 2011), 119~121.

かなり長い抜粋になってしまいましたが、要点を意訳しつつまとめると、

・Sevennessの影響が強い人は、気がつけば現実世界の外側にいる。
・Fivenessでは必要を満たすために世界を作り直そうとする一方でSevennessではそこにとどまらない。つまり想像や内に秘めている資質から創り出した魔法の世界(=サマルカンドのような理想的な場所)を探求する。
・現実世界の内部にある隠された意味を探す。
・Sevennessには奔放さがある。つまりFivenessでの秩序や合理、科学技術の世界への反逆として映る。その世界を突き破り制約のより少ない、より革新的な世界に入り込む。そしてそこで社会のルールに従うのではなく、むしろ自らルールを作ることが出来る。

と、なります。

したがって、現実世界に働きかけて欲求を満たそうとするFivenessと比べて、Sevennessは現実世界から切り離された世界、すなわち制約に囚われない想像や革新の世界への飽くなき探求心創造力を示し、これらに加え数字7の現れる宗教的な場面などからもSevennessには神秘性が見いだされ、そして物事の隠された意味への探求をも意味すると言えるでしょう。

何となくですが、
Fiveness(合理、具体的、世俗的)Sevenness(非合理、抽象的、神秘的)といった関係性が見えてきますね。これはこの後のHN7解釈に役立ちそうな気がします。

また、彼はHN7だけでなく、HN14,21,28といった7の倍数のハーモニクスチャートにも言及していました。たとえば、HN14は14=2×7だからHN14で合の天体同士にはTwoness(HN2)とSevenness(HN7)の意味が混じっているというような説明も加えていました。


2. 『ハーモニクス占星術』におけるHN7(セプタイル)


これまでとは別の著者によるHN7の説明は、主に数字の7が神に関わる部分で現れる具体例をいくつか列挙しています。たとえば、天地の七日創造や太陽系の7天体、ヨーガの7つのチャクラなどです。

そして神谷は7に対してより数秘的な解釈を行っています。

ここで、数そのものの性質を考えてみると、7は一桁の整数では最後の素数であり、これ以上、新しい性質は現れないということを意味しています。そのことから、7は「完成された法則」という象意を持ちますが、この 後に8や9が続くため、その法則は隠されているともいえます。

これは、チャクラや霊的階層といった法則性が隠れたところに存在し、常人の目には見えないことに関係するでしょう。

神谷充彦『ハーモニクス占星術』(説話社, 2016). 137

ここで彼が強調している点は、
・7は法則の完成形を示す
・ただし、法則は目に見えない

そして、この完成された法則を起点として、その目に見えない法則が自然界のものであれば、科学研究哲学宗教など(p.137)を示し、個人のものであれば、個人の内面にある宿命欲求、そして理想を示すということを述べています。

また、タロットの大アルカナ7番「戦車」に描かれているデザインからも意味を見出そうとしていました。(p.138)


3. Davidと神谷の説明の比較、そして分析方法


以上の1,2節を見ると、同じHN7における説明がDavidと神谷とで異なっていることがわかります。

具体的には、まずアプローチに関して

・Davidは実際にHN7に強い特徴を持つネイタルチャートと個人に現れた性質の対応、そしてHN5との対比によりHN7の性質を分析した。加えて、7の倍数のハーモニクスチャートを含めて分析した
・一方神谷は7という数字の象徴する例と7の整数としての相対的な関連性を主に、そこからHN7の性質を分析した

という点が挙げられますね。そして、HN7の説明に関して両者に共通する部分は

  • 主に目に見えない領域や神に関わる神秘性

  • 個人の内面に由来する欲求、理想(インスピレーション)

  • 隠された意味や隠された法則への探求心

と、こんなところでしょうか。
これらを見ると、HN7はその人のビジョンにも関わって来るようにも思えます。

さて、次に両者の相違点として目立つのは、

  • HN5とHN7の関係性の説明の有無

  • 数秘術操作(後述)の有無

でしょうか。

個人的に驚いたのは、ハーモニクス占星術において
ハーモニクスチャートにおける天体同士の繋がりを分析するためか、ネイタルチャートでのサビアンシンボルを用いたセプタイルアスペクトの解釈は扱われていなかったことです。スペースの都合上言及していませんでしたが、Davidのケーススタディでも神谷のケーススタディでもサビアンシンボルを用いる場面は見られませんでしたし少なくともDavidの2つの著作におけるSevennessの項目では確認されませんでした。どの天体がHN7(あるいはHN14,21,28)で合になっているか、ということに着目していました。この部分は神谷も同様です。


これらを踏まえて、セプタイルあるいはHN7の解釈はどのようにすると良いのでしょうか。いくつか考えられます。

①原則としてHN7でコンジャンクションになっている天体から、HN5の意味と対比して分析する

まずはHN7のハーモニクスチャートを見て、オーブ12°以内でコンジャンクションになっている天体を見つけましょう。2°以下であればより強力です。
そのような天体が2つ以上あれば、それらは7のもつテーマを介して関係しあっていると考えましょう。
例えばHN7で水星と天王星がコンジャンクションであれば、水星と天王星が7のテーマで繋がっているということですから、Davidの説明を基に考えると、知性やコミュニケーション、文筆において天王星的な、つまり既存の枠組みを刷新してしまう、想定外となるようなことを内面で見出し、想像するのではないでしょうか。例えば世にありふれた小説ジャンルに改革となるような真新しい作品の創造性を刺激し、インスピレーションが湧いてきたり、そのようなものに対する洞察、つまり天王星的な表現や思考から隠された意味を見出そうとする欲求でHN5の意味と対比すれば、天王星を水星が表現するという関連を物質世界に直接働きかけて実現するというよりむしろ現実ではなく内面世界にアイデアを見いだし、そこに隠された意味を見つけるという神秘性を帯び、決して満足せずそれらを追い求め続けるということになるのではないでしょうか。

先にも述べた通り、
Fiveness(合理、具体的、世俗的)Sevenness(非合理、抽象的、神秘的)
といった関係を踏まえるとよりわかりやすいと思います。

②今度は、HN14,21,28でコンジャンクションになる天体を読む


これは後述する④と内容が被ってしまうところがありますが、HN7でのオポジション、トラインがHN14, 21でコンジャンクションになるとき、14, 21がそれぞれ2×7, 3×7に素因数分解できることを踏まえると、先ほど挙げた7の性質に2や3の性質、すなわち2の困難や不満といったフラストレーション、あるいは3の受け取る喜び、つまり受容性が混じることになります。ただし、28は4×7でスクエアのような意味合いがありますが、2の性質がベースになっていることには変わりないので割愛します。

例えばHN7で火星と土星がオーブ3°でオポジションの場合、HN14でオーブ6°でコンジャンクションになりますから、HN7でのコンジャンクションと比べると、火星と土星のイマジネーションの結びつきにおいて緊張や不満を伴うことになります。これは現実世界でのトラブルに現れる可能性があるでしょう。
つまり、この場合火星と土星の内面での結びつきを無視した行動を取り続けるとその歪みが現実世界に反映されるということになるのでしょうか。
そのようなトラブルの発生を確約できませんが、少なくともHN7よりは比較的緊張性が高いと思われます。

火星と土星の神秘性における繋がりということは、何か秘められたもの、非合理的なものを土星が時間をかけて形にするために火星がモチベーションを燃やして行動に移すようなインスピレーションはたまたアイデアが湧いてくるのかもしれません。
あるいは、火星の領域における土星の制限を経験して、そこから直観的に何か隠された意味や法則性を見出すのかもしれません

しかし、この部分に関しては、Davidの理論を元にしていること、そしてこの記事では2(Twoness)と3(Threeness)の説明を扱っていないため残念ながらこの部分の詳細な分析はひとまず置いておくことにします。

ですが、ハーモニクス占星術はメジャーアスペクト以外のマイナーアスペクト解釈の手法として価値があり重要であると考えていますので、オーブの取り方を除けばメジャーアスペクトの解釈に関してはこれまでの占星術と同じ取り決めで問題ないと思いますし、その部分をわざわざ再定義することにあまり重要性はないと思われます。

したかって、さしあたっては、イメージとしてオポジションやトラインのように、伴われる要素がハードかソフトか、緊張的なものか受容的な喜ばしいようなものかでひとまず捉えておく程度がよいと思います。

この記事ではひとまず素直に2の性質=オポジション、3の性質=トラインとします。

③ネイタルチャートにおける各天体のサビアンシンボルが示す意味から考察する必要はない

なぜなら、円周を360等分して割り振られた意味は、ハーモニクスの数字を上げるにつれ、小数点以下の細かい度数をカバーすることが難しくなってくるからです。

例えば、冒頭で述べたように各ハーモニクスチャート上でのすごく狭いコンジャンクションは2°以下ですが、いま2つの天体がオーブ2°でコンジャンクションになっていると仮定すると、ハーモニクス7,14,21,28でそれぞれ許容される天体同士の誤差は2°をそれぞれの数字で割った数です。

つまり2°÷7, 14, 21, 28はそれぞれ
0.2857…, 
0.1428…,
0.095…,
0.071…, とどんどんシビアになっていく様子が窺えます。

このように、ハーモニクスチャートでは僅かなズレでも致命的になりうるので、一定の数を超えるとその数のハーモニクスチャートの意味合いを1度単位のサビアンシンボルで分析することが不可能になると考えられます。したがって、サビアンシンボルでの解釈は必要ないと考えられます。

もともと、サビアンシンボル自体がその名の通りシンボルであり、そこから抽象的な意味を読み取るという労力は決して安易なものではなく、さらにこれが360通りあること、そしてそのそれぞれに繋がりを見出すというのは非常に困難な作業だと思われます。仮に可能な人が居たとしてもそれは再現性に欠けますし、特別に得意ではないような人にもある程度の知識と理論の理解で扱えるものであるほうが良いのではないでしょうか。また、シンボルを読み解く中で思い込みによる一方的な解釈も可能になってしまいます。いくら占いであっても、結局自分の人生なんだから自分の好きなように物事を都合よく捉えればいい、というような態度は先人たちが研究し見いだしてきた法則性やシステムを蔑ろにしてしまう恐れがあり、独断に走ってしまう可能性もあり危険だと思います

また、この立場に基づいて、関連するナンバーのタロットカードのデザインから意味を読み取るということも必要はないと思います。

④HN7の合の天体だけを読まなくてはならない必要はない

ハーモニクス占星術の多くがハーモニクスチャートにおける発芽天体、いわばコンジャンクションにのみ焦点をあてて解釈しています。あるいは一部の方々が、そのチャートとネイタルチャートを重ね合わせて発芽天体とネイタルの天体のアスペクトを解釈している、という環境にあります。

しかし、それではハーモニクスチャート上の他のアスペクト(オポジションやスクエア、トラインなど)は本当に無視してよい存在なのでしょうか。

確かに、ネイタルチャートでさえ無数の情報量が含まれておりその全てを解釈するのは現実的に不可能な側面があるのだから、それらをもとに新たなチャートを複数作り読み解くハーモニクス占星術ではなおさら解釈しきれないからある程度の情報は削るべきだ、という考えは理解できますが、果たして先ほどのオポジションやスクエアなどが無視してもかまわない程度の存在と言えるでしょうか。

私はそうではなく、Davidや神谷のようにオーブの範囲内でそれらも含めて解釈することが自然だと思っています。
例えば、HN7におけるオポジションはそのオーブの度数を2倍してオーブ12°以下でのコンジャンクションになるのであれば、それはHN14(=2×7)でのコンジャンクションとして解釈に含めるというものです。
これが有力であるという確実な根拠はわかりません。しかし、この考えは二桁を超えるハーモニクスチャートの分析に役立つと思います。つまり、HN14のチャートを読むとすると、その部分そのものを読むのではなく、HN7やHN2との関連で読むということになります。そして、HN7やHN2に例えばオーブ0°のピッタリ重なるコンジャンクションの天体があれば、それらの天体はHN14でも必然的にコンジャンクションになるのでこのような関連性を見出すのは極めて自然的であり、逆にHN14でコンジャンクションになっているという事実を踏まえてHN7を読み解くという可能性も考えられます。

⑤ハーモニクス占星術と数秘は切り離せないが、ハーモニクス占星術に数秘術的操作はおそらく必要ない

数秘術的操作とは、整数同士の関係を調べるときに、ある整数を他の整数の和に分解したり、各位の数字の和をとるといった操作という意味で、これらの操作によってある整数の意味やシンボルを見出そうとするものです。1節で見たように、Davidは7という数を5という素数の次にあたる素数として見て、7という数が神秘的なものに関わるという主張はしたものの、あくまで7は素数であるという点に着目しており、また、例えば14という数を2×7という異なる素数の積で表現することに意味を見いだしており、「14は13の次の数だから〇〇」とか「14の各位の和をとると1+4=5で5と関係がある」などといった操作を行っていませんしそのような手法に言及しておりません。彼が注目しているのは素数の性質と素数の発展性であり、次のように述べていました。

The first thing to note about the number Seven is that it has no relation to the decimal system in which we do our counting.

David Hamblin. 『The Spirit of Numbers: A New Exploration of Harmonic Astrology』,(The Wessex Astrologer, 2011), 104.

これは、「まず注意すべきこととして、7という数に関しては、我々が数を数える十進法とは無関係である」という意味であり、すなわち十進法における先ほど挙げたような数秘術的操作を排しています。

私はこの考えに同意しており、あくまで整数に対する素因数分解(素数の積)という操作は十進法とは無関係に行えることであり、これは数の性質を調べる上で自然な考えだと思います。これは、数学の整数分野においても、ある整数の特徴は積や余りなどにより素数と結び付けられることが多い印象があります。また、素因数分解の異なる素数によって数をただ一通りに表すことができるという考えは、ハーモニクスチャートのように二桁の数を扱うこともあるような場面でなんらかの数に対する解釈が無数に発生してしまえる場面を避けるのに役立つと考えているからです。例えば、6という数を2つの正の整数で表す方法は、順序を無視しても1+5, 2+4, 3+3 といった複数の和の形で表現することが出来ますが、素数を用いれば、2×3のただ一通りで表すことができます。前者の和から意味を見出すというのは、数が増えてくるにつれ途方もない作業量になることが予測され現実的ではないでしょう。また、2+4や3+3の確実な解釈は何の理論や手法を根拠に行うことが出来るでしょうか。統一された理論体系があるのでしょうか。
私は決して数秘術的操作そのものを批判しているわけではなく、はたして数秘術で適用されている手法をそのままハーモニクス占星術に当てはめて解釈できるのだろうかという点に疑問を抱いているのです。というのも、繰り返しになりますが、二桁を超えるハーモニクス数にも一定の方法に照らし合わせて解釈を行うことを理想としており、一方で1~9と11,22,33,44の範囲内で意味を解釈する数秘術とは扱う数の範囲が異なり、そのため必ずしも同じルールを適用しなければならない必要はないと思われます。
こういった場合を想定してルールを限定するということはハーモニクス占星術のその応用性を価値あるものたらしめてくれると考えています。


長くなってしまいましたが、私は主にDavidのやり方に倣って解釈するのが妥当だと思います。先ほど述べたシンボルに偏りすぎた複雑な方法への反駁を差し置いても何より、実際の膨大なサンプルを通して共通するこれらの性質が導かれたという事実は単純にある程度の説得力を感じることが出来ます。


4. 私のハーモニクスチャートを使って実践

さて、ここまで長い文章を読んで頂きありがとうございます。ここからは、1,2,3節の内容を踏まえた上で実際HN7を分析して解釈するとどのようなことが分かるのかを検証してみます。

では早速、まずはHN7図を見ていきましょう。このハーモニクスチャートはこちらのサイトから出しました。

なお、このサイトにおけるコンジャンクションのオーブとDavidの著作におけるオーブは異なります。この記事では後者のオーブ12°を採用して適宜コンジャンクションのマーク(☌)を書き込んであります。



ⅰ. HN7の分析

HN7

このチャートでは、数えられる☌は
・火星♂×天王星♅の☌
・月☽×水星☿の☌(ゆるめ)
・海王星♆×冥王星♇の☌(ゆるめ)
ですね。3つ目に関しては世代天体同士の繋がりであり、それが個人天体と繋がりを持っているわけではないので個人に関わる影響が低いだろうと考えて今回の解釈では割愛します。


火星と天王星のコンジャンクション

そしてオーブがゆるい2つを除いてまず目立っているのは火星♂×天王星♅の☌ ですね。
この2天体がHN7上で、言い換えれば7の数字のテーマにおいて関わりを持っています。
ということで、私の火星♂の【自己主張、行動力、モチベーション】は天王星♅の【革新的、独自性、自由、既存の枠組みの外】に影響を受けます。
なので、私は自己主張や行動、モチベーションにおいて、新しいものを求めるように革新的であり、周りとは異なる独自性を持ち、そのやり方は自由で、既存のやり方や正攻法ではない方法を取るといった性質を帯びていることになります。

しかし、それらはHN5のような、現実世界に実際の秩序や合理性の構築のために何か具体的にこうすれば良いとして手を加える創造性ではなく、私の内面世界にこのようなものが抽象的なインスピレーションとしてもたらされるのだと考えられます。そして、これらは私にとってまるで現実のように見えるのでしょう。

これは、個人的にとても心当たりがあり、主観的な影響はとても大きいように感じます。
私は西洋占星術やホロスコープに出会う前から、何か新しいことをしたい、たとえ優秀であったとしてもそれは周りと同じやり方ではいけない、世の中に新しい何かを持ち込まなきゃ行けない、などと漠然と考えていました。これはとても火星天王星的だと思います。そして、毎日そういったことを考えて妄想をしていたと思います。それは、例えば余りメジャーでないゲームをやり込みたい、と対戦アクションゲームで人気のない、弱い、ピンキリなマイナーキャラを極めている!といったことを想像していました。

最近で思い当たるのは、ゼミでパワーポイントを使った発表で、普通に周りと同じようなスライドを作っても面白くないと思い、アイデアを働かせてバラエティ番組(水曜日のダウンタウンやIPPONグランプリ、相席食堂など)のパロディみたいなスライドを作って発表したり、勝手にホワイトボードを使ったりしました。発表の場面というのはまさに自己主張をする場面であり火星的だと思います。

では、火星天王星の繋がりにおける物事の隠された意味とは何でしょうか。

考えてふと思い当たったのは、私は新しいことをすることが好きですが実際それを具体的な行動に起こすことはあまりしません。そうして頭の中でアイデアを模索するうちに、新しいことをするとはなんだろう、この世界にとって新しいものとはなんだろう、と考えることがありました。

最近AI関連もそうですが創作や芸術活動の領域で、例えば音楽において、過去の楽曲のコード進行だったり流行っている既存のコード進行、つまり作曲パターンをほとんど踏襲しているものばかりだ、など独自性や創造性の無さという意見を目にしたのです。

これに私はどのような答えを出そうかと悩みに悩み、たどり着いた結論として、この世のものはビジネス製品や芸術作品を問わずより良いものを求める欲求に動かされる人々に囲まれていて、その飽くなき探究心により人は創造活動に取り組もうとするのだから、現実世界にはまだ実現されていないより良いものの存在を認識してそれを生み出そうと働きかける人々の一人に加わる、そのような方向性を持つ現実の時間に主体的に参加しようとする意志、行動こそが創造性であり、その理想の方向から僅かにズレた削り節のような産物に私たちは独自性を見出すのでは無いだろうか、という考えに到りました。まさにこれは、隠された意味を見出すことに相当すると考えられます。(実際それが正しいかはさておき)

このように振り返ってみるとたしかに私の中にHN7の影響が実際に働いていることがわかります。

私のネイタルチャートは個人天体に天王星のメジャーアスペクトを持っていないのにこうした考えを持っていたのはHN7で火星と繋がりを持っていたからだと考えられます。

月と水星のコンジャンクション

次は月☽×水星☿の☌で、これらが7の数字の持つ意味において関わりあっているということになりますね。オーブが11°2'6"と非常にゆるいので先ほどの例よりは影響力がかなり弱いだろうと考えています。

私の月☽の【肉体的な私、感情、無意識の習慣、当たり前の価値観、私の安心できる領域】が水星☿の【知性、思考、コミュニケーション、分析】に影響を受けるということになります。

ですから、私は感情だったり、感覚的な部分、無意識のうちに自分はどういう価値観を持っているか、私にとっての、あるいは誰かにとっての安心は何か、という部分に関して思考を働かせ、誰かとコミュニケーションを取って分析すること、あるいはそれらを誰かに伝える、といった共感的性質を帯びていることになります。

そしてそれは、HN5のような現れ方ではありません。

HN5であれば、これらの欲求を解消しようと熱心に創作活動に励むかもしれません。それらは具体的で合理的な手続きによって具現化されるでしょう。

そうではなく、それらがインスピレーションとか直観として現れてくる、それが現実世界に対してではなく内面世界においてであり抽象的であるため、感覚に対する知覚分析に対して直観や洞察を働かせるという形になるのではないかと考えられます。つまり、自分や他者の内面にある当たり前の価値観や感覚などを直観して理解し言語化する、つまりそれらを概念化しようとするといったことを好むのではないでしょうか。実際相手が快・不快や好き嫌いといった感覚的で根源的な欲求を語ったりするとき、それをイメージでとらえて抽象化することが好きです。つまり、相手が無意識に要求しているものを概念化するということですね。しかし強く認識をしていた火星天王星と比べるとこれはあまり自覚したことがなく、このように分析して初めて気づけたような気がします。

とはいえ、このような心的傾向の要因がこれのみであると断定は出来ませんし、オーブのゆるさのため、この組み合わせが自分の中で強力に働いていると断言することは難しいです。


ⅱ. HN14の分析

では次のチャートを見てみましょう。HN14ですので先ほどのチャートの誤差も2倍になっていますね。
14=2×7ですから、HN7とは異なり、Twonessの性質(=オポジション)が混じっていることになります。


HN14. 例によってオーブ12°以内が合

ここで数えられるのは、
・水星☿×火星♂の☌
・月☽×天王星♅の☌(ゆるめ)
・火星♂×天王星♅の☌(HN7で確認済のため省略)
ですね。HN7ではオポジション☍であった上2つの組み合わせについて見ていきましょう。

水星と火星のコンジャンクション

先ほどの一部をコピペしまして、この2天体の7の意味における関わりであるから、水星☿の【知性、思考、コミュニケーション、分析】火星♂の【自己主張、行動力、モチベーション】に影響を受けることになります。
それは、思考活動やそれによる文章、発話、つまり言葉を介してモチベーションや自己主張を表現したり言葉が闘争の手段になるということ、思考と行動が直結しているということ、情報伝達にそういった力の行使的なニュアンスが含まれることになります。

ですがやはり、その欲求へのアプローチはHN5に表されるような現実世界へ、例えばラップような技巧的で構造的なアグレッシブな言葉を作詞したり実際にサイファーに参加する、といった具体的な創作活動として適用されるのではなく、そこから切り離された内面世界でインスピレーションを受け創造性を刺激することになるでしょう。

ということは、言葉や文章に現れる自己主張や攻撃性といったものに対して直観を働かせてそこに潜む意味を読み取ろうとするという欲求になるのではないでしょうか。心当たりがあるとすれば、人の攻撃的な発言を通してこの人はこういう原理に動かされてこのように言っているんだ、という動機を読み取ろうとしたりでしょうか。実際そういうことを想像するのは好きですし、この人は結局こういうことを思ってるからこう言ったんだ、ということをなんとなく把握することは比較的得意だと思いますし実際そういった言葉をかけてもらったことがあります。あるいは、例えばラップのリリックのような文章を想像して韻の構造を予測したりするのでしょうか。
ラップは好きですけどそんなこと滅多にやりません…。

ここまではHN7と同じような分析ですが、問題は14に含まれる2の性質、すなわちオポジションの緊張感です。具体的にはどのような緊張でしょうか。

神谷によるとオポジションは以下の性質を持っていることになります。

ハウスの全体構造上、このアスペクトは個人と他者(社会・環境)との対立を示すことになり、他者から特定の行動を引き出される、あるいは他者へ積極的に働きかけるといった表れ方をとりやすいでしょう。

神谷充彦『ハーモニクス占星術』(説話社, 2016). 88

重要な点として、他者や環境との対立、相互の行動の働きかけといった表れ方で、そこに緊張感が伴われるということです。

では先ほどの水星☿×火星♂はどのように現れるのでしょうか。

考えてみると、私の家庭は喧嘩が耐えない環境であり、そこでは仲裁役に回ることが多いです。そこでの問題解決として、この人はこういう本音があってこう言っているんだ、あの人はああいう意図があったから悪気はなかった、などと攻撃的な言動に対する自分の洞察を説明しタイミングを見て説得することが多かった気がします。現在もそうですが…。そしてこれは家庭内にとどまらず、その延長の人間関係からもそういったらトラブルを直観的に分析する機会が多い気がします。

確かにこれは単なるHN7でのコンジャンクションと比べると自ら積極的に望んでいるというよりは、環境の緊張感から行動を引き出されていますし説得を働きかけています。私のネイタルチャートにはオーブ6°以内の個人天体のハードアスペクトが水星☿×土星♄スクエア(後述)以外に無いことを考慮すると、このような緊張感をもたらされているということはオーブ6°以内だとHN14にも結構強い影響力があるといえるのではないでしょうか。

では、次に移りましょう。

月と天王星のコンジャンクション

ここでは、月☽の【肉体的な私、感情、無意識の習慣、当たり前の価値観、私の安心できる領域】が天王星♅の【革新的、独自性、自由、既存の枠組みの外】に影響を受けることになりますね。

つまり、日々の変わらぬ安心感とは真逆の、無意識に革新性や目新しいこと、既存の枠にとらわれないことを求めていて、あるいは予期せぬ出来事が起こるような環境に身を置くとリラックスできるという価値観を持っていたり、感情が予期せぬ変化を繰り返して気分がコロコロ変わったりするような振る舞いを見せたりするようなことが無意識の習慣として現れてくるのだと思います。

こういった結び付きがHN7の領域で行われるのであるとすると、私は自分の内面世界でこれらをビジョンとして持っておりこれらはまさに現実性をもって描写されるということでしょう。実際、♂×♅でも言ったとおり、心の奥底で新しさを追い求めているのは事実で、さらにHN14で2の性質を持っているので新しいものを求めて未知の世界を探求しようとする衝動に駆られて突き動かされることがあり、なんの予定もなしに行ったことのないところへ思いつきで行ってしまうことがあります。その動機も、このままこれまでと同じ行動をとるのはまずい、新しい何かを求めなくては、といった内面の葛藤やストレスによるものでもあるのでここに現れているのがハードアスペクトのような一面なのかも知れません。

ただし、月と天王星のオーブがゆるいことと、火星も天王星と関わりを持っていることもあり、明確にはっきりとHN7とHN14のそれぞれの影響を切り分けて考えられているわけではありません。


ⅲ. HN21の分析

それでは、このチャートで最後になります。HN21ですからHN7のチャートでの誤差が3倍になっています。21=3×7ですからHN7にThreenessの性質(=トライン)が混じっていることになります。


HN21

さて、このチャートではHN7に既にあった月☽×水星☿、火星♂×天王星♅のコンジャンクションを除いて見られる発芽天体は
・水星☿×土星♄の☌(とても狭い

ですね。HN7ではトライン△であったこの2つの天体の組み合わせを見ていきましょう。

水星と土星のコンジャンクション

ここでは、水星☿の【知性、思考、コミュニケーション、分析】が土星♄の【試練、時間、コンプレックス、責任、きちんとした形にすること】に影響を受けることになります。

したがって、本来太陽のそばで忙しなく動き回るように情報処理をするようなフットワークの軽い知性や思考分析、コミュニケーションといった情報収集や情報発信が土星によって、時間をかけてきちんとした形にすることを、責任をもって行うようになるということです。その一環として水星の表す領域が本人にとってのコンプレックスになることもあります。有名な例としてアインシュタインがよく挙げられるでしょう。彼はネイタルチャートに水星☿と土星♄の☌を持っており、 水星の領域で問題を抱えていたようです。

アインシュタインは、5歳ごろまであまり言葉を発して他人と会話することがなかった。〔…〕幼少のころは、言葉を理解したり話したりするという面では問題がなかったが、言葉を出すのには時間を要した。

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/アルベルト・アインシュタイン

一方で、彼は粘り強い集中力を持っていたとされますが、おそらく土星によって時間をかける思考スタイルになったのかもしれません。
また、土星におけるコンプレックスに関しては、それが上手く作用すれば本人に強い問題意識や改善意識を促すと考えられるため、本人なりにきちんと形にしたいという気持ちの芽生えにつながるのかもしれません。

さて、これらがHN7でつながりを持つ場合、本人の内面世界にあるイマジネーションや直観といった非合理な情報だったり、物事の裏に隠された意味を探ってきちんと形にして水星の扱える情報にしたくなるのかもしれません。それがスピリチュアルの領域であれば、いまこうしているように、例えば西洋占星術などの占術に興味を持ったり、それらのイメージ情報から湧くインスピレーションを洞察してきちんと構成された文章にするような欲求を持つのかもしれません。

そしてさらに3の性質(トライン)が加わるため、これらの発芽天体の繋がりが調和していて能力が安定して意識せずとも自然に発揮されるということになります。そしてそれを楽しいと思えるでしょう。

実際に楽しいです。こういったスピリチュアル的だとか心理的な知識や理論が体系的にまとまっている分野は好きで授業中にも気づいたら情報を集めて考えてしまいますし専門書を読むことも特に抵抗を感じませんし特別意識したり努力したりせずともずっとできると思います。専門書を理解できるかどうかは別ですが…。そしてそれらの知識を頭の中でまとめあげて文章にして発信するのも好きです。
これは私の中でとても強く働いていると自覚できますなんといっても誤差が0.7というのはかなり正確なコンジャンクションだと思いますからはっきりと納得できるのも不思議ではないと思います。

ただし、気をつけなくてはならないのは、水星☿と土星♄はネイタルチャートにおいて誤差5°未満のスクエア□を形成しています。


ネイタルチャート

なので、私の水星と土星は一方ではハードアスペクトの性質を、他方ではソフトアスペクトの性質を持っていることになり一見矛盾しているように感じられます。これはどのように考えれば良いのでしょうか。

結論としてこれらは両立していて矛盾していないと考えており、次のように解釈することが出来ると思います。ネイタルチャートにおける☿×♄□から確かに困難や葛藤を感じることはありました。ネイタルのアスペクトはサインとエレメントで考えてみるとわかりやすいです。

水星魚座は柔軟宮かつ水のサインで、他者の感情に合わせて共感したり、相手のイメージを言語化したりする性質を持っており、感情とイメージを軸に働く水星だと考えられます。

土星双子座は柔軟宮かつ風のサインで、論理的な知性やコミュニケーションを重んじ、情報や思考をベースに周囲の環境や世の中の流れに合わせるように人間関係を築きあげ立ち回る能力を形にするための責任や課題意識を本人に課す性質を持っていると考えられます。

これらが90°のアスペクトを形成すると、感情とイメージで環境に対処したい部分と論理性や知性の伴った情報コミュニケーションを環境に合わせて発揮しなければならない責任を負っている部分が両立できないため、その時々で本人の環境への柔軟なアプローチがコロコロ変わってしまうことになります。

なので、私はその葛藤に振り回されて学校の勉強に対する苦手意識が強く、集中力が続かなかったため勉強も得意ではありませんでした。このことは前にも記事で書いています。

あ、続編書かなきゃ…(忘れてた)

と、ここまででは確かにネイタルのハードアスペクトの影響があります。

しかし、今度はHN7の領域、すなわち先程に述べたスピリチュアルだったり心理系の領域ではこのような事は起こりません。むしろ快適に長時間にわたる思考活動ができますし私にとってストレスの緩和になり精神の調和をもたらしてくれるように思います。そのため私の水星と土星の繋がりは、HN7の領域ではソフトアスペクトの性質、それ以外の領域ではハードアスペクトの性質を有していると言えるでしょう。このように分野ごとに心理的負担の度合いが変わるという考えは特に矛盾を感じなく、むしろこういった棲み分けから得意不得意といった差異が生まれるのではないかと思いました。このことはネイタルチャートからだけでは読み取れないので改めてハーモニクス占星術の凄さを体感しました。

感想

今回の分析を通してセプタイル、HN7への理解がより深まり、HN7をより立体的に解釈できるようになったと思います。より踏み込んだ分析をすべき部分もありましたが、参考文献の分析につながるようにハーモニクスの理論を見直すことで自分の中で指針となるルールをより明確にできた所は大きな収穫だったと感じます。総じて発見の多い調査で満足のいくものだったと思いました。
そもそもなぜ急にやろうと思ったのかというと、Xでハーモニクス占星術へ興味を持った方を何人か見かけたことと、そもそもハーモニクス占星術自体国内の西洋占星術の中ではあまり目立った分野ではないのか、インターネット上に情報があまり見られず、特にセプタイルとかHN7とかになってくると、ほとんど情報がないので自分でもなにか情報を掴んで理解したく、ほかの人の参考にもなれたらいいなと思ったのでNoteという場を借りてやってみた次第です。
ただ、私の理解もまだ完全に至っているほどではないので、これを見て違う意見を持つ方もいるかもしれません。そういった意見があればそれも是非参考にしたいです。私はハーモニクス占星術に非常に魅力を感じていて、未熟ながらもこれからどんどん理論体系を洗練していければと思います。


ここまで長い文章を読んで頂きありがとうございます。これを読んでハーモニクス占星術に少しでも興味を持ったり面白さを感じて頂けたら非常に嬉しいです。


以下、今回の記事で参考にさせていただいた書籍です。

『Harmonic Astrology in Practice』

『The Spirit of Numbers: A New Exploration of Harmonic Astrology』

『ハーモニクス占星術』



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