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「金融情勢上は、今は慎重にいかないといけないと思うのはバフェットもかなり慎重だということ」/昨日の記事を裏打ちするような今日のバフェットに関する日経記事

昨日の本コラムの記事

昨日、ここ2週間ほどの日米の大きな株価の上昇について記事にしました。
少しお祭り気分が漂う感覚を持ち、良く引用させていただく豊島逸夫氏のコラムでも「お祭りに酔う」というような表現がありましたので、慎重さも必要な時と思い、そう記事に書いたつもりです。

本日の日経のバフェットの投資会社に関する記事

夏ごろにも、バフェットが手持ちの現金を増やしているという記事を引用した覚えがありますが、7-9月期のバフェットの投資会社の情報が開示されたため、日経がそのことを報じたというのが下記の記事です。

記事中では、バフェット氏の投資会社バークシャー・ハザウェイは、
「7〜9月期に米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)株をすべて手放したほか、保険会社の保有も大幅に減らした。他方、新規投資は限定的で手元資金は過去最高水準に積み上がる」
としています。
株を売って得た現金のかなりの部分を米短期債を買い、
株の配当収入より、米債の利子収入が上回った、とも報じています。
米短期債が現在5%の金利が付きますので、これはさすがに配当利回りより優れていて、トータルで米債の利息収入が多くなったということでしょう。

バフェット氏投資会社の待機資金(現金同等物及び米短期債の合計)のこの15年の推移

グラフから読み取るとバークシャーハザウェイは、2008年のリーマン時に200億ドル程度だった待機資金を2015年に倍の500億ドル程度、2020年に1000億ドル程度、2022年初めに1500億ドル程度とした後、2022年半ばには一転1000億ドル強まで減らした後、2023年9月には、1500億ドル強まで増やしている、ということです。

バフェットが株を売って待機資金を潤沢に保持しているということは

バフェットが、いたずらに現金をたくさん持つということはあまり考えられず、つまりは株が上がり過ぎて投資価値のある株が非常に少ないということだと思われるわけです。

もちろんこれはバフェット基準でみたとき、ということなのではあるのですが、私はここ数年はバフェットに学ぶところが非常に多かったため、バフェット基準で市場あるいは個別株を見ることが重要と思っています。
つまり、現在はバリュー株投資という視点で見たとき、夏場の高株価時に近い10月末から2週間強の間の株価上昇は、少し祭り気分に酔う様な感じがしてしまいます。
このことは、今回の日経のバフェット記事、つまり夏場の高株価時にかなりの株を売ったというバークシャー・ハザウェイの投資判断、情勢判断は今の株価水準でも似た様な判断にならざるを得ないのではないか、
と私は思っています。
今今は、投資に慎重な判断が必要な時かと思っています。

個人投資家の皆さんには、このようなマクロ金融情勢を良く認識の上、活動を進めていかれるよう、お奨めします。



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