『基礎から学ぶ統計学』(羊土社)中原治/高校数学レベルで100%わかる、絶好のリスキリング向け、北大超人気講義の統計基礎自習者向け入門書
今年に入って、材料技術の開発製造関係の仕事をしている関係で統計を学び直す必要が生じて、本を探して見つけたものです。
先週、会社で自己啓発の中で三日ほど集中してこの本を勉強して非常に有益でした。
統計の基礎を学び直す、企業人のリスキリングに絶好
著者は、北大農学部の統計基礎の講義を受け持つ先生で長年、統計を利用する初学者向けの講義を受け持ってきて、学生になんとか統計の基礎を理解させようと苦労に苦労を重ねて、その真髄をこの本にまとめてくれています。
学生の質問を丁寧に分析した上で編纂された内容は、わたしのように還暦を迎えた理系出身者にも非常に分かり易いです。
著者は、3カ月で履修してくださいと書いてくれていますが、集中して取り組んで三日ほどで終了できました。この内容中のことは基礎から応用までできるようになります。本当に素晴らしい!
こんな懇切な履修書はなかなかない!
この本の特徴は、数学的内容について、統計を利用するものにとって必要でないところを徹底して割愛し、しかも定性的理解がすとんと腹に落ちるまで繰り返し懇切に説明してくれるところです。
だから、統計を利用するに際して、数学的な定性イメージがついて来てくれるので、腹に落ちる度合いが格段に優れていて、身に付きます。
こんな履修書はこれまで見たことがありません。
少し込み入った数学は、WEB付録に、これも懇切丁寧に納得いく形で書いてくれていて、ばっちり理解できます
また、定量的な証明など、初学者向けの基本的な数学についても、WEB付録でまさに懇切丁寧に納得いく形で書いてくれていて、ばっちり理解できます。
これなども面白みも有って、学ぶもののことをとことん考えてくれています。
なかなか、ここまでの本は有りません。
わたしの利用法は、、
私が統計を学び直して、仕事で取り組もうとしたのは、これまで生産技術や開発製造には僅かしか関わってきておらず、現在開発製造的な側面が必要な仕事をしていて、必要になったからです。
かなり多くのデータが出て来て、多量に生産するものなら経験者に頼む形になるのですがそうそう量の出るものでなく、素人の私自身が、多量のデータを使用してモノを出していかなくてはならなくなったためです。
データをどう解析した上で品質をどう担保していくのか、について、考えているうちに統計の学び直しを思い立ったわけです。
この本を一通り学んで、線形の複数パラメータの相関関係の中に現在のデータを落とし込み、99%信頼区間を設定すればなんとか、仕事になりそうなことがわかりました。
ただ、もう少し突っ込もうとすれば非線形の相関関係までの信頼区間を出せれば完璧だったところはあります。
希望は、この先の統計を学ぶ際の本の紹介まであると、、、、
こう述べてきましたように、非常に面白く、役に立った本書『基礎から学ぶ統計』ですが、わたしが利用した、という記載部分の最後に付け加えましたように、さらこの本より先の勉強をどうしたらよいかの紹介まで書いてくれていると大変良かった、と思います。
ただ、ここまで基礎を学べたので、今後自分で調べてみてよい情報があれば、また本ブログでご紹介したいと思います。
以上、是非リスキリング向け、統計基礎の自習書のご紹介でした。
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