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「家庭の運営という概念 その27」/持ち家 マンションか戸建てか?

今回の記事は、持ち家についてです。
持ち家か賃貸かではなく、一応持ち家をする場合ということで、マンションがいいか、戸建てがいいか、という比較をしてみたいと思います。

簡便のため、同予算で、という前提を置いて比較してみます。

1)ロケーション

極端に床面積等の違いがない場合、
  マンション  > 戸建て 
駅からの近さ、徒歩かバス便かなどやはり交通利便性はマンションが優位です。この場合、自然環境とか庭とかの、付加価値を求める方は戸建てを選ぶのだろうと思います。

2)居住性、住みやすさ

個別の価値観に左右されます。
・マンションは共同住宅ですので、それなりに上下左右をはじめ物音など気になる人は不向きです。決まり事もそれなりにあり、管理会社がしっかりしていれば手間は省け面倒はないのですが、管理組合等は順繰りで負荷となります。しかし、周辺の清掃や家の修繕等々、日常生活で面倒がないのは圧倒的にマンションです。
ただし、管理組合は非常に大事です。管理組合がきちっと機能していることがマストです。扱う額はマンションの場合大きく不正の温床にもなり得るのでちゃんと関わっていくことが必要です。その面倒は割けない方が良いです。

・戸建ては、マンションに比べるとはるかに独立性が高いです。土地区画構造にもよりますが、上下が気になることはありませんし、自分の土地ですので遠慮などすることはあまりありません。自治会はどこでもありますが、管理組合並みのことはありません。ただ、戸建ては、今はかなり良くなってはいますが、断熱性は、最近非常に良くなって極端な話暖房要らずのマンションに劣り、夏冬の寒暖は造りに依存するものの結構あります。

3)ランニングコスト

これは圧倒的に戸建てが優位にあります。
まず、マンションは管理組合費と修繕積立金で通常4万円/月ほどが恒常的にかかります。新築で最初のうち、低価格で抑えて販売するところがほとんどですから注意してください。
また、マンションは、自家用車を持つ場合、駐車場料金がかかります。戸建ての場合、そこはゼロに対して、都心から近いほど駐車場料金は高く、自家用車を持つ場合、最初からそれを計算に入れて予算立てしてください。
・管理費と修繕積立金 4万円/月
この費用は本当に馬鹿になりません。私の知り合いでマンションに住んで、定年後この費用の大きさを考え、親の実家にUターンを決めた人がいます。
また、この費用は建て替え費用ではありません。
実際、30代で持ち家して、この額を40-50年払い続けると3000万円ほどのローンを払い続けるにほぼ等しくなります。
この額があれば戸建てなら建て替えが出来るわけです。

4)資産価値

これはロケーションや住宅の質なども関係してきます。特に今後はロケーションの影響が非常に大きいと言えます。
マンションでも駅近の利便性の高いものは中古価格を維持しますが、そうでないマンションは価格低下し資産価値はあまりないと言っていいかもしれません。
戸建てについても同様の構図があり、こうみると金持ちで利便性の高いところに不動産を買える層は有利で、金持ちとそうでない層の差が大きくなっていくという理不尽な構図を目のあたりにします。
しかし、工夫のしようがないわけではないと思います。むしろ不動産という大きな買い物をする場合、知恵の限りを尽くしてよい買い物をするということが生活を豊かなものにすることになります。私のおすすめを以下述べてみます。
・将来の街づくりや路線計画などを参考して、
        発展性のある土地の物件を、不況の時に、買う

これは非常に大事なポイントだと思います。
昨今、もちろん高度成長時代のような郊外への宅地開発や路線拡張などが頻繁に行われる状況ではありません。
しかし、よくその地域、地域を観察していると少なくとも将来の発展性に関係する情報に接するものです。そういう情報が重要です。
特に路線などはあらかじめ地域にヒアリング等して、地方議会などでも公開討論されますし、メディアの公開情報ともなります。かなり長い時間をかけて実現されるものでもあります。
そして鉄道路線新設などは、少なくとも10年前くらいにはほぼ明らかになっていると言って良いでしょう。
そういう情報をもとに、将来街づくりがされる、路線新設による利便性が格段に上がるなどの情報をよく掴んでその近辺の不動産の動きを見ておくことは比較的簡単にできます。
また、タイミングとしては、基本、不況のときが買い時です。
これらをやるだけでも、将来資産価値の下落を大幅に緩和することができます。むしろうまくすれば資産価値は上昇するでしょう。

5)総合

総合的にコメントをまとめます。

個人個人の価値観に応じて、戸建て、マンションを選び、選んだ以上その種別で知恵を十分巡らせて、ロケーション、居住性、資産価値に十分研究を積み重ねて買う物件を見つけるべきと思います。

その際、やはり十分に時間をかけることをお薦めします。やはり大きな買い物ですから、研究をする時間をケチって得することは何もありません。

検討をお祈りします。


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