今後の相場の重要因子は為替です!!注目「円の実需に関する評論=『米国の利下げで日本はどれだけ円高になり得るのか?貿易赤字国に転落した日本の円高反発力に疑問』唐鎌大輔(JBpress)」
今、為替情勢について最も優れた論客=みずほ銀行の唐鎌大輔氏
為替情勢、とりわけ円について最近の最も優れた論客は、みずほ銀行の唐鎌大輔氏です。この3年ほどの為替動向予測をことごとくと言って良いほど当ててきました。本欄でも繰り返し取り上げてきました(例えば下記記事)。
「日銀大暴落2408」以後は為替動向次第
さて、本欄で近々議論を重ねている「日銀大暴落2408」後の株式相場ですが、その行方については為替動向が最も重要な因子であろうことは間違いないと思います。
為替がほどほどの円安水準であれば株式市場は安定的でポジティブに推移していくはずです。
『米国の利下げで日本はどれだけ円高になり得るのか?貿易赤字国に転落した日本の円高反発力に疑問』唐鎌大輔(JBpress)
さて、唐鎌大輔氏はこの記事の中で円の実需動向がかつてと変わっていることから、今の為替について論じています。
過去ということで2003から2010年くらいまでの推移を、
最近ということで2019から2024年までを取り上げています。
日本の立ち位置として重要な貿易収支の観点で、
前者は、貿易黒字時代。
後者は、貿易赤字時代です。
そして、外部因子としてFRB(米国中央銀行に相当)のスタンスとの対比で差を論じています。
FRBが、
1)金融引締めのとき、
日本の貿易黒字時代(過去)は、比較的中立
貿易赤字時代(今)は、 円安
2)金融緩和のとき、
日本の貿易黒字時代(過去)は、円高
日本の貿易赤字時代(今)は、 比較的中立
となっている、としています。
(原文では、投機スジと実需とで分けています)
要は、投機と実需の構造的円安が定着しているとしています。
そしてその証跡が、
2019年から20年のFRBの5回の利下げ時に円高に成らなかったというところにみています。
唐鎌氏は、140円の円高がせいぜいだと
そして、「日銀大暴落2408」後、今は、
「あくまでキャリー取引の巻き戻しに伴う想定された範囲内での値動き」であるが、為替の基本構造が変わった今、
「現状、筆者の抱くメインシナリオでは140円割れは難しいと考えている」
としています。
まだ不安定性は残るものの、暴風雨から安定軌道へ向かっていると見る、日本バリュー株への粛々とした積み立て投資を継続
こうした為替動向であるならば、なお不安定性は残るものの、かなり方向性は見えて来ているのではないか、と思います。
中長期的日本株の有望性は変わらず、「日銀大暴落」によって、割安株が散見しだしたことから、私自身は、
日本バリュー株への積み立て投資を粛々と継続していくつもりです(以下の記事参考まで)。