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「もっとよくわかる!免疫学 (実験医学別冊)」(河本宏著、羊土社)のすすめ

 先日、10年ほど前からの新しい生命科学の動きとしての「相分離生物学」についておすすめしましたが、今回も生命科学領域へ踏み込んでいこうとする物理、化学の若き研究者、技術者におすすめしたい本です。

 羊土社から出版されている「もっとよくわかる!免疫学 (実験医学別冊)」(京都大学教授河本宏著)です。医学生には少し優しいと言われたりしますが、十分広範に免疫学領域をカバーし、免疫の全体像が把握できる良い教科書だと思います。

 優しいと言っても、私自身は数年前2回繰り返し読んだ時、今医師3年目、当時医学部劣等の3年生か4年生だった次男に話してみて私の方が免疫についてよくわかっていたという経験があり、この本のあなどれなさを表していると思います。

 著者の河本先生は、書中の可愛い免疫細胞のイラストもご自身で書かれているようで、とても分かりやすく親しみがわく絵、図入りの本となっています。


 河本先生自身はCART細胞治療のベンチャーを立ち上げられており、第一線でまさに活躍されている研究者です。そのあたりの最近の細胞医療に関する具体的な科学或いは技術に関することは、以下の「実験医学増刊 Vol.38 No.17 新規の創薬モダリティ 細胞医薬〜細胞を薬として使う、新たな時代の基礎研究と治療法開発」に一線の研究者の事績が詳しく記されていて、これも非常に興味深い本です。


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