「三月のFOMCは0.50%も有り得る、本格インフレの時代が到来か」/日銀実質利上げしやすい環境へ
インフレが止まらないようです。
二月のFOMCの議事録が公開されました。数人のFRB委員が0.50%の利上げを主張したとされます。今年に入り、想定を超えたインフレ指標の発表があり、コアの因子である雇用情勢も非常に圧力が高い状況で、利上げしても景気後退さえ遠ざかる状況が続いています。
三月のFOMCは0.50%の利上げか?
このままいけば、急激に景気後退が起きるリスクが高まっているので、三月のFOMCは0.50%の利上げでどうしてもそのリスク回避をしてくる可能性が高いと思っています。
そうなるとおそらく、少しインフレと景気を冷まし、同時に株価も下落し、債券も下落する(利率は上がる)という状況が出てきます。
そのときは、日本の株式も影響は受けざるを得ず下落し、為替は金利差で円安に振れるでしょう。
日本の金融政策
これは、日銀にしてみますと先に記事掲載しました下記の本コラムで示したような都合の良い状況が生まれることになります。
新植田総裁は根はリフレ派ではありませんし、円安物価高を忌避し、一方でアベノミクスを肯定する岸田政権の意図とも合致するような金融政策を取りやすいということでもあります。
賃上げ加速を!
この機に、労働界や政府施策により、賃上げを加速していくということも可能となってきます。
つまり、インフレ、そこそこの為替、国内投資による生産性向上を三位一体で出来る環境がそろってくるということです。
そう都合よくはいかないにしても、悪くない金融情勢です。
投資環境の変化
現今のこのような金融経済情勢をしっかり見ながら、個人投資家はしなやかに投資行動をしていく必要があります。
米欧の金利状況は、これまで放置されてきたに等しい債券投資の魅力を高めつつあります。
ここにはやく目を付けて行動しつつある個人投資家の皆さんもいらっしゃることと思います。
しかし、今後もしばらく利上げが続くとなると、債券投資のタイミングはまだ遅くありません。
タイミングを掴んで債券投資するチャンスが来ているかもしれません。
種々いろいろ多くのことを述べました。
それぞれ不確かなことも含みますが、大きい情勢は概ね可能性の有ることを記してきていると思っています。
日本経済、個人投資家それぞれのために参考にしていただければ幸いです。