「日本外交の劣化 再生への道」(山上信吾著、文藝春秋)駐豪大使の激白の書、日本よ!再び立ち上がれ!
前駐豪大使の山上信吾さんが人生をかけて激白しています。
日本外交の劣化が叫ばれて久しいですが、安倍外交によって一時よみがえったように見えた日本外交がいま劣化の極にいると、山上信吾さんは激白しています。
この書を書き残して、外務省を出た山上信吾氏。
告発の書でもあります。
人間の、官僚の、組織の劣化は、企業であればその存続が、国家であれば国益が決定的に棄損されます。
山上信吾氏が昭和36(1961)年生まれの、私と同い年であるだけに、その焦燥感は骨の髄まで理解できます。
個人個人の上昇志向というのは、全体利益から離れたとき、決定的に堕落します。
こんな簡単なことがわからないのが、優等生と言われるエリートです。
それは、40年勤めた私の会社でも同じように起きています。身につまされました。
全体利益と個人の確立をどのように両立させるか、両立するところにこそ、人生の、仕事の本質があることを考えもしない上昇志向のエリートによって組織、国家は蝕まれます。
私自身も、このような告発を何らかの形でしなければならないという思いを新たにしました。