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「不倫は人間の業、托卵妻という話題(現代ビジネス記事)に寄せて」/竹内久美子「動物行動学で語る”男と女”」、谷沢永一「実践人間学」、、、

托卵妻という話題:現代ビジネス

ネットの記事に吸い寄せられるように読みふけってしまった。現代ビジネスの「托卵妻」という記事だ。
不倫そのものだけならいざ知らず、さらに不倫の子まで夫に子育て負担させる、というまったくもって女性というのはすごい生き物である。

ルポ「托卵妻」〜もしも子どもが自分以外の子種だったら?(本橋 信宏) | 現代ビジネス | 講談社(1/3) (gendai.media)
夫より優秀な彼の遺伝子がほしくなって決行。でもバレることはない──「托卵妻」の揺るぎない自信、なぜ?(亀山 早苗) | 現代ビジネス | 講談社(1/5) (gendai.media)
托卵妻──夫以外の男との子を産み、夫に育てさせる──夫が知らない妻の恐るべき企みと、信じがたい喜びとは(亀山 早苗) | 現代ビジネス | 講談社(1/5) (gendai.media)

最初の記事は、ノンフィクション作家の本橋信宏氏、次の二記事は、フリーライターの亀山早苗氏のものだ。

「托卵妻」その実態

 夫以外の浮気相手の子を身籠り出産し、夫に育てさせる妻。まさかと思う男も多いのかもしれないが、私は結構あるんだろうな、という感じを持っている。不謹慎かもしれないが、基本的にそれが人間の実相なのだろうと思う。

少し紹介すると、
 2番目の記事では、
一人娘を持つバリバリのキャリアウーマンだが、というよりそれゆえ家庭第一だけが取り柄の夫の能力に物足りなくなり、バリバリのキャリアの男(もちろん妻帯子持ち)と浮気に走り、夫と血液型が一致していることを言いことに優秀な遺伝子の子どもを設けたいがために浮気相手の種を意識的に妊娠する。もちろん、仕掛けを巧妙にして夫には自分の子どもと認識させ育てさせている。
 3番目の記事では、
二人の子どもを設けていた妻が、これまでしたことが無いような熱烈な恋に落ち(もちろん相手も妻帯子持ち)、なんと相手とも諮ったうえで二人の子供を持ちたいと妊娠する。これも夫の血液型と浮気相手の血液型が一致してDNA鑑定でもしないと夫にはわからないが、円満第一な夫は、見事騙されて自分の三人目の子どもと認識し子育てする。
 まさに「托卵妻」である。まったくもってすごいことだ。

動物行動学者竹内久美子氏の言及

 生物行動学者の竹内久美子さんは、動物においてメスがオスを選ぶものであること、メスは婚姻後、子どもを何人か産んだ後に、夫より優秀な遺伝子を持つ男の種で妊娠したがる傾向が顕著にあることを著書でさかんに言及している。これは、人間にも当然ある女性の行動様式であるとの考えにも言及している。それはより生命力ある形で自分の遺伝子を残したいという生物の本能に根差した合理的な戦略であるとも言っている(下記著作などをご覧ください)。

 たしかに遺伝子の立場で言うと合理的であると科学的には理解できるし、本能的にも自分の性欲を見つめ直してみるとなるほど納得できる気がし、やはり生物としての人間とはそういうものなのだろうと思わざるを得ない。少なくともそういうところが人間にあるというのは思わざるを得ない。
 そういう意味で第一の「托卵妻」の例は優秀な男の種と自分の遺伝子を合体させ、この世を勝ち抜くより生命力ある子孫を残そうとする、まさに合理的戦略に基づいた行動だと理解できる。
 あるいは第二の「托卵妻」の例も、夫以上に熱烈な恋をした相手との子供を産みたいというのも、恋がより優秀な遺伝子の掛け合わせを望む本能だとすれば、まさに同様に合理的戦略に基づいた行動だと理解できる。
 そして両「托卵妻」とも、一旦できてしまった子供についてはより良い環境で育てる必要性から、離婚せず良き夫であり父である今の夫に子育てを指せるという、これも極めて合理的戦略に基づいた行動をとっている、ということは間違いないとも言えるほど見事である。
 なるほど女とは実に見事な生き物ではないか。

そういう人間の業に関するネット小説などもある

 このような生物としての女性の本能行動を人間に当てはめて考察してみるということは非常に興味深いと言えば興味深い。
 そしてネットの官能小説などもときどき読んだりするのだが、下記のようにその種の不倫を扱った面白いものも中にはある。

人妻奈岐 | 熟女/人妻 官能小説 8713 (syosetu.net)

 この「人妻奈岐」は、実はこういう女性の本能に関する考察もその中に込められているように思う。ただ、モデルとなった奈岐自身は上記の例と違い、子持ちではないため、この中ではじめての妊娠、出産を浮気相手の亮とすることになったという事情になっているが、内容の考察においては十分に「托卵妻」の要素に満ちている。それを女性の立場から書いているように読み取れ、不倫を望む女性の本性について良くわかるような気がし、そういう意味で面白かった。

不倫あるいは托卵妻:人間の業ということ、人間通谷沢永一氏も「実践人間学」(講談社)の中で明示している

 人間通谷沢永一先生もその著作「実践人間学」(下記)の中でその人間の業について切れ味鋭く決定打とも言える言葉で述べておられる。

(中古本が1円+配送料で買えるようです、名著購読のチャンスです)

 上記書中、”生と性”のP68の中で、

「一夫一婦制は、ほかに代替案がないために存続している建て前に過ぎない。普通の人にとっては安住しうる便宜的な城だ。不倫は人類史を縦に貫く常例で、ことほどさようにセックスは人間性の本性なのである。」

と。



(注. 本記事では、決して不倫をお勧めしているわけではありません。)

不倫は人間の業ー2は以下に記載


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