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麻酔にアレルギーがある人が胃カメラを受けると・・・?

胃カメラはツライ

太さ1㎝くらいの管が口や鼻を通って、胃の中に入ってくるのだ。想像するだけで吐き気がする人もいるだろう。その苦痛を少しでも和らげるのが麻酔であり、リドカイン(キシロカイン®。スプレー、もしくはゼリータイプが多い)という局所麻酔薬が用いられる。ただ、この局所麻酔、病院によってはリドカイン以外には準備されていないことが多いという問題がある。

Q1. この局所麻酔にアレルギーがある人は、胃カメラを受けるときにどうなるのか?もし無いなら、麻酔なしで検査を受けることになる?

A1. 局所麻酔なしで検査を受けることになる。麻酔なしでの検査が辛すぎる場合には、鎮静剤を使って、ぼーっとした状態で検査を受けることを勧める。この鎮静剤を使った場合、アレルギーがない人でも局所麻酔なしで検査をしている病院もあるくらいだ。

Q2. 自分に局所麻酔のアレルギーがあるか分からないんだけど?

A2. 今まで歯医者等で麻酔を使った際、痒みやじんましん、気持ち悪さなど出た人はアレルギーの可能性がある。ただし、局所麻酔薬によるアレルギーは多くなく、上に書いたリドカインに至っては、重篤なアナフィラキシーを起こす確率は0.00007%とも言われている。したがって、本当にアレルギーなのかは判断に迷うところでもある。

Q3. 一度アレルギーと言われた人は、二度とその薬を使えないの?

A3. 本当にアレルギーであるならば、使えない。ただし、A2.に書いたように、リドカインによるアレルギーは多くない。歯医者で麻酔を打った時、気分が悪くなったとしたら、局所麻酔そのものではなく、注射を打ったことによる反射(血管迷走神経反射)による症状の可能性もあるのだ。アレルギーでなければ、使うことは可能だ。アレルギーではなく、反射による症状の場合、じんましん等の皮膚症状がないことが多い。

Q4. 検査でアレルギーがあるかを調べられないの?

A4. 調べることはできる。①血液検査による方法と、②原因と思われる局所麻酔薬を皮膚に投与して症状が出るかを確認する方法、とがある。②の方法は、直接投与するので反応があるかどうかの検査としては分かりやすいが、アレルギーであった場合には重篤なアナフィラキシーを起こすリスクがある。①の血液検査ではアナフィラキシーの危険性はないものの、精度が高くないため、陰性と出ても問題ないとは断言しがたい。

伝えたいこと

検査の時、「麻酔でアレルギー出たことがある」とだけ言われても、何の麻酔薬でアレルギーが出たのか分からないと局所麻酔全てが使えなくなってしまう。もし、これから局所麻酔を受けたときにアレルギーが出た人は、何の薬でアレルギーが出たのか、絶対に確認してほしい。そして、その薬の名前をいざという時に伝えられるようにしておいてほしい。

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