ラップ理論とは
①ラップ理論とは?
②ラップ理論の詳細
③ラップ理論の強み
大きく分けてこちらの3点で解説します。
①ラップ理論とは?
ラップ理論と聞くと難しそうなイメージがあるかもしれませんが、実は簡単です。
さらに知っていくと面白い予想ファクターの
ひとつです。
競馬予想では勝ちタイムは常に注目されていますが、レースでは1ハロン(200m)毎にも計測されています。
(ハロン棒。ハロン棒とハロン棒の区間が200m)
レースをハロンに分解することで、より細かい解析が出来るのです。
ハロンごとの通過タイムをラップタイムと呼び
レースはラップタイムの連続で構成されています。
ただ、個々の馬のラップタイムは調べてもわからず、レース全体のもので見るのが基本です。
(自身で個別ラップを測っている方もいますが、
これななかなか骨が折れる作業なので専業の方
でないと難しい。)
レースラップとは
・逃げ馬のラップタイム=レースのラップタイム
・逃げ馬が交わされて先頭に立つ馬が刻むラップ=レースラップ
・逃げ馬がそのまま逃げ切る。レース全体のレースラップ=勝ち馬のラップタイム
と言うことになります。
ラップタイムを分析することで、そのレースで何が問われたか?
好走した馬がどのような能力を持っていたのか?
などが推測できます。
それを基に、今回予想するレースで求められる適性と性質を比較して検討する。
好走する馬がみつかる。
これがラップ理論の楽しさ、面白さです。
②ラップ理論の詳細
速さの基準(目安)
〜13.0秒 遅い
12.9〜12.0秒 普通
11.9〜11.5秒 速い
11.4〜11.0秒 かなり速い
10.9〜秒 超速い
レース全体の分類
前傾型(ぜんけいがた)
1. 前半 5F(ハロン)60 秒以内
2. ハイペース
3. レースラップ中盤と前半のタイム差が小さい(11 秒台中盤頻出など)
後傾ロングスパート型
1. スローペース
2. ラスト 3,4F (ハロン)最速戦
3. ラスト 4F(ハロン) 以前から 11 秒台突入
4. ラスト 2F(ハロン) 最速であっても、加速の
落差が小さい。
後傾瞬発力型(こうけいしゅんぱつりょくがた)
1. スローペース
2. ラスト 2F(ハロン) 最速戦
3. 大きな加速がラスト 3F (ハロン)以降に出現
*定義は人によりけりです。
大きく分けて簡単に2つ。
前傾型と後傾型。
その内、後傾型はロンスパ型と瞬発力型の
2種類があると思ってください。
例
中山芝2000m
前傾ラップ
走破時計2:01.1
1F 2F 3F 4F 5F
12.5-10.4-11.5-12.1-12.6
6F 7F 8F 9F 10F
12.4-12.0-12.6-12.5-12.5
(前半1000m59.1-後半1000m62.0)
-2.9秒前傾ラップ
1F(ハロン)平均12.11
後傾ラップ
走破時計2:00.4
1F 2F 3F 4F 5F
12.9-12.4-12.6-12.4-12.3
6F 7F 8F 9F 10F
12.3-12.2-11.0-10.8-11.5
(前半1000m62.6-後半1000m57.8)
+4.8秒後傾ラップ
1F(ハロン)平均12.04
同じ2000m戦でもこれだけ性質が違うことがわかります。
実はこの性質が真逆の2つのレースをどちらも勝ってしまう馬が最強馬だと自分は思ってます。
おわかりいただけますか?
③ラップ理論の強み
一つ一つのレースで何が問われたか、「どういう特徴を持つ馬が好走したのか」
これを理解・把握できるようになります。
各馬の能力を理解することで
その馬が「どんなレースなら力を発揮するか」
展開やメンバーを見て、ある程度判断できるようになります。
最後に
ラップ理論だけで予想が当たるわけではありません。あくまでも予想ファクターのひとつでしかないのです。
血統派やデータ派もまた同じだと思います。
ただ、血統だとディープインパクト産駒は後傾瞬発力型と言われますが、そのディープインパクト産駒にも前傾ラップで好走する馬もいるのが事実です。
その馬の個体値を見極めることが出来るのがラップ理論。
「対象レースのラップタイムがどうなるか」
「そのペースになった時に力を発揮するのはどの馬か」を考えることで、好走する馬のめぼしをつけられる点がラップ理論の強みだと言えます。
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