USCPA受験と海外大学院進学、現地就職

お久しぶりです。まるです
全科目の受験を終えたため、uscpaの振り返りnoteを記録しておきます。
今回の記事は自分の専攻には全く関係無いのですが、留学したからこそお伝えできる情報も多いと思うので、少しでも参考になればと思い執筆しました。
CPA受験を通して感じたコツ等や、出会った会計バックグラウンドの方々から聞いた話をまとめていきます



なぜCPA?

私の学部の専攻も院でも専攻も、どちらもビジネスには全く関係ありません。しかし、日本にいた頃から学部の勉強や研究の隙間時間にuscpaの勉強を続けてきました。受験自体は米国に来てから始めたので、今年の夏から5科目ほど連続して受験したことになります。

勉強開始の動機は、なんか役に立ちそうだな、簡単に取れそうだしやってみるかというノリで始めました。当初の想定より時間はかかってしまいましたが、ビジネス系の授業を全くとってこなかった自分にとっては新たな学びの連続でした。

海外大学院への進学

私は日本の予備校の教材を主に使用していました。米国の会計の大学院に進んだ方とお話ししたところ、院の出願の際に予備校の提携校で取得した会計、ビジネスの単位を認めてもらえたようでした。日本から米国の大学院への出願を考えているCPA学習者の方の参考になればと思います。
また、MBAで留学されている方の中にもCPA学習者がおり、その方々も事前にいくつかの出願校に確認し、日本の予備校提携校のtranscriptを提出したと言っていました。
米国で認められる単位が取れるというだけでも、日本の予備校に登録する価値はあると思います。
予備校によって単位取得の難易度は変わってくるかと思いますので、よく調べてから登録されることをお勧めします。


現地就職

大学院で留学される場合、かつ留学期間が1年以上の場合、渡航後(competitiveな会社・業界の場合は留学前の1‐3月から)すぐに翌年のサマーインターンの選考が始まるかと思います。
big 4の日本人向けポジションは、インターン前年の7月-12月に選考があることが多いようです。何事もとにかく早めにアプライすることが大事かと思われます。
インターンのロケーション、audit or taxなどは基本自由に選べるようです。
フルタイムのサイン時に、改めてほかの都市を選択する方も中にはいらっしゃるようです。
hpから募集が無いように見えても、likedinやボスキャリなどで連絡してみるとインタビューに繋がる事例もあるようなので、積極的に調べてみましょう

ただ、進学先の大学院によって、コースがstem指定されているかどうかがマチマチです。今後optやh1-bに関わる制度がどうなるかは分かりませんが、stem指定されていない場合、1年間のopt期間でh1-bの抽選に当たらなければならず、抽選に外れた場合は一度日本に帰国して会社派遣で米国にくる方法、運命のパートナーを見つけて結婚GCのパターンの方などがいらっしゃいます。
インターンの際の面接で、チームの日本人と話す機会があるので、その際に会社やチームの方針、実際にあった事例などを聞いてみると良いでしょう。

stem指定されている場合は、院の卒業後3年間米国でフルタイムで働くことができ、現状の制度だと、その期間にh1-bに抽選すればプラスで数年米国にいることができます。就業開始前から会社がh1-bの抽選に応募してくれるケースもあるようなので、人によっては4回ほどチャンスがあるようです。

(私も詳しく調べていないのですが、2024年12月時点で、来年以降h1-bに関する制度変更がされる見通しがあるようです。これまでは、抽選制度がハックされ、特定の国の特定の職業による申請が相次いでいましたが、今後は特定のバックグラウンドが必要な職業(例えば日本人クライアント向け監査職のような)への優遇措置がなされる可能性があります。関心がある方は、ぜひ詳しい方に聞いてみるか、ご自身で調べてみてください)

1年目の給与レンジは都市、stem指定か否か等により様々ですが、院卒でcpaを受験中、科目合格をしている場合、70,000-90,000ドルほど、インターンの際はその時給換算(85,000ドルの場合時給41ドルほど)となります。
ネットで時給と年俸の換算サービスもあるので、気になる方は利用してみてください。
上記の給与は交渉次第で変化します。またそれに加え、インターンとフルタイム双方のサインオンボーナス、フルタイムで働くことになった場合は、cpa受験料の払い戻し、入社前or入社後1年以内で全科目合格した場合は入社ボーナス(会社によるが、5000ドルほど)が貰えます

米国で他の職業についていた人や、しばらく働いてなかったけどcpaに合格して監査法人に入社する方など様々いらっしゃるので、特に監査法人就活では、米国にいる権利があり日本語が話せるというのはアドとして割りと活かせるのかもしれません


科目選択・勉強法

選択科目は絶対に、tcpを選びましょう。
私はbarとどちらも受験しましたが、難易度と必要な準備期間が違いすぎます。私は会計やビジネスのバックグラウンドが全くないのでそれも関係しているかもしれませんが、公式の合格率も2倍ほど異なるケースもあります。
全般的に税法科目は、かなり簡単です。
予備校は常にfarを1番目に受けることを勧めますが、私はreg, tcpを最初に受けてもいいと思います。特に私のように事前の会計知識が無い場合、farはかなり時間がかかるケースがあり、最初に2度以上落ちてしまうと、モチベーションがなくなりそのまま受験自体を断念してしまうことも考えられます。

reg,tcpは本番の問題が簡単なこと、必要な準備期間がかなり短いこともあり、最初の科目としてかなりおすすめです。2024年の合格率もregが60%ほど、tcpが80%ほどだったと記憶しています。(正確な数値ではありませんので、気になる方は検索していただけると幸いです)
far, barは本番の試験がかなり難しく、計算量が多く、初手で挑むには少し大変かな、と思います。暗記科目と異なり、回答にたどり着くまでの作業量がかかってしまうのも難点です。

また、勉強法として、reg1に時間をかけるのはやめましょう。受験の10日前ほどから詰め込むくらいで問題ないかと思います。auditの経済学ほどではありませんが、そんなに出題されませんし、時間をかけたリソースを回収できるほどの難しいことが聞かれることはほとんどありません。

また、regとtcpともに、難しい論点の複雑な計算問題が問われることは自分の周囲ではありませんでした。テキストの計算問題等は、あくまでも内容理解のための設問であると割り切り、出来なくてもあまり気にせず次に進みましょう。
特に公式の暗記や解き方の理解が必要な予備校の複雑な問題などは、本番の試験では要求されることはないと理解しています。

farの対策をしていて、予備校の問題を暗記してしまったなと感じる方は、farだけでもgleimの科目別演習を購入するのはアリかと思います。
私は日本人のブロガーの方を通して、1科目125ドル(?)ほどで購入しました。
気になる方は調べてみてください。
ですが基本的に、税法とauditは、通っている予備校の問題集と適宜教科書の復習を繰り返すことで十分合格できるかと思います。
問題を解くことに飽きたら教科書を一から読み進め、丸暗記をするつもりで繰り返し読み進めましょう。

最後に

新たなことに挑戦する際、または挑戦した後に、やめる動機を探すのは驚くほど簡単です。私もfarとbarに連続で不合格になった際、なぜcpaを受験してるのか冷静になり、勉強が手につかなくなった期間がありました。
しかし受験を終えてみると、新たな知識や自信がついたというだけでなく、人間関係の繋がりや勉強習慣など、他のことをしていたら1年足らずでは得ることができなかったようなことを、cpa受験を通して得ることができました。
とくにアメリカにいると、日々のニュースの見え方や情報収集方法などにもいい影響が出ていると感じます。

このnoteが、どなたかのお役に立てれば幸いです

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