Snowmanに学ぶ「透明性の開示」
彼らにはまって以来、常々(とはいっても3か月)、Snowmanとファンの関係性は、成長中の企業と株主の理想形だと思ってみています。
うまくいっている成長中の企業って、ざっくりこのような好循環サイクルで回っていると思うのですが、これがまるっと今のSnowmanにあてはまるのでは、と。
ステップ1.その企業が好きだから投資する
ステップ2.企業は、そのお金を使ってさらなる投資をする
ステップ3.企業が、さらなる投資をして得られた成果を、わかりやすい形で(製品やサービスやプレゼンなど)株主に還元&開示する
ステップ4.わかりやすさ=透明性の高さに納得感が得られて、さらなる投資を呼び込む
今のSnowmanの場合、投資の成果が、「5大ドームツアー」とか「オール海外ロケMV」とか「新アルバム制作」といった、誰にとっても(ファン歴の長短を問わず)わかりやすい形で還元されているので、この好循環サイクルが非常に良いリズムで回っていますね。
中でも特に私が特筆すべきと思っているのが、ステップ3の、透明性の開示のところです。
これだけSNSが発達した現在、情報を制限して伝えるやりかた(昭和のさまざまな記者会見を思い出してください)は、とっくの昔に終わりを迎えていますし、「透明性の高さ」が、企業評価の指標として、より重要視されてきていることは、疑う余地がありません。
特に、「トップ自らが・自分の言葉で・マスオーディエンスに対して・直接・発信」するのが昨今のポイントです。トヨタとかソフトバンクが典型的ですよね。
Snowmanというグループは、ここが図抜けているように見えます。
他のアイドルグループがやっていることをまったく存じ上げないので、もし違っていたらごめんなさいですが、少なくとも忙しさにかけて、彼らの右に出るアイドルは、目下、いないでしょう。
そんな中、彼らが各自で行っているファンへの発信の「まめさ」たるや!
文字通り驚愕です。ざっと私が知っているだけでこんな感じ(ぺーぺーの私が知っているものだけなので、きっと他にもあるでしょう)
インスタやXの個人アカウント投稿 ⇒誰かが毎日投稿
ラジオ冠番組 ⇒2人ずつペアで毎週しゃべる
グループYouTube配信 ⇒3~4人ずつ毎週なんかやる
ブログ配信(*有料会員対象) ⇒誰かが毎日投稿
いやはや、すごすぎません?
9人それぞれがいろんなマス媒体に露出しまくりで、死ぬほど忙しいはずなのに、一部は録画とはいえ、「毎週」「毎日」って。
これ、「やりつづける」という強いココロがなければ絶対に続きませんよね。私はここに、グループとしての、彼らの強い意志を感じとります。
さらにいいのが、彼らの投稿の内容が、必ずしも告知・プロモーションネタに偏っていないこと。
ばりばりのアイドルですから、言えること+書けることの限界はかなりあるはずですが、そこをふまえつつも、単なる告知ではなく、日常のひとコマ、さらには、自分の気持ちの表明、みたいな内容も多い。
ここにも「今・感じたことや思っていることを・そのまま・自分の言葉で・直接・伝えよう」という彼らの意思を、ひしひしと感じてしまいます。
強い意思といえば、1か月ちょい前くらいでしょうか? あそこの事務所が立ち上げた「SNS誹謗中傷クレーム受付け窓口」(的なもの)に関して、ラウールくんが、そのURLだけを、文章なしで自分のインスタに「無言投稿」したことが、ファンの間で話題になっていました。
私自身はまったくそれに違和感を感じなかったので(企業のリスク管理手法としては至極当然のことなので)、ファンのみなさんの間で話題になっているのを見て、それがイレギュラーなことなんだと学習した次第です。
まあでも書いていて気づきましたが、これ、ラウールくん自らがリスク管理、企業でいうところのコンプライアンスオフィサー的お仕事を担った、ということなわけで、その意味ではイレギュラーなことかもしれん・・・
いずれにしても、この件に代表されるように、Snowmanメンバーの中で、もっとも年下のラウールくんと目黒くんは、「こうありたい。だからこうした」といった、いわば自分の行動原理を投稿する頻度が、他のメンバーよりも多いようにみえます。
会社組織の方向にちょっと話がそれますが、これ、「いちばん年下なのに」みたいなとらえかたは、しない方がよいと思うのですよね。
会社におきかえると、私のような人生経験積んだシニア社員は、とかく「最近の若い子は」って、世代でくくって話を片付けがちです。
ですが、もし、「若い子は・・・(場をわきまえないとか空気を読まないとか自分ファーストだとかうんぬんかんぬん)」的にひとくくりにして、彼らの発言や行動を受け止めない、という態度をとってしまうとしたら、それは明確に間違いだと思っています。
若い人たちの発言や行動は、往々にして言葉足らずだったりするし(Snowmanの話じゃないですよ。あの2人は抜群に言語化能力が高いので。念のため)、シニアからすると、今まで自分たちがやってきたことの否定に聞こえてしまうこともあります。
加えて、「変わる・変える際の痛みとか大変さ」を経験則として知っているので、どうしても「そんな青臭いこと、言うのは簡単だけどね。。。」となってしまいがちなんですよね。
でもそれは、組織が変わるチャンスを逃しているわけなので、とてももったいないと、私は思います。
若手メンバーをコーチングする立場の管理職のみなさん、気をつけましょうね。自分自身への自戒もこめて。
話を元に戻すと。
おそらく芸能界は、一般企業よりも不透明な部分が断然多い世界なんじゃないかと想像します。
ですが、どんな業界であっても、いやむしろそういう業界だからこそ、時代にキャッチアップしていく必然性は絶対にあるわけで。
Snowmanという、透明性の意識と行動がとっても高い組織、もとい、グループが、いっちょそこに、ばこーんと大きく風穴をあけてほしいと、私は心から期待しています。
今の彼らならきっとできる!