徒然物語123 ECRS

「各販売店に送る実績報告シート。このエクセルシートの最後に列を追加したのは誰だ?」

「は、はいっ、私です!」

「なんで、こんなことをしたんだ?」

「はいっ、販売した商品名がわかったほうが、集計しやすいと思ったので、手を加えました、、、」

「実績に必要なのは販売金額と、販売数量だけだろ。なんで個別の商品名なんか必要なんだ?」

「そ、そのほうが効率的かと思いまして…」

「どこが、どう、効率的なんだ?言ってみろ。」

「うっ…」

「あのさあ、毎回言うけど業務効率化のために必要な、4つの言葉ってあっただろ?」

「はい!」

「言ってみろ。」

「イクルス…ECRSです!無駄を排除する時の考え方です!
なくせないか(Eliminate)のE、
一緒にできないか(Combine)のC、
順序の変更はできないか(Rearrange)のR、
簡素化できないか(Simplify)のSです!
この4つを上から順番に考え、効率化を図ります!」

「うん。それを踏まえて、君が行った列を追加するという行為は、ECRSになっていると思うか?」

「いえ、なっておりません。」

「そうだ。余計な手間が増えるうえ、ECRSとは真逆の発想だろ。」

「そ、その通りです。」

「そもそも、このシートは私が作ったんだ。極めて簡素に、な。」

「おっしゃる通りです。」

「本当に列を増やす必要があると思うか?私はそうは思わないが…」

「おっしゃる通りです。」

「物事は可能な限りシンプルにしろと、いつも言ってるだろ。」

「おっしゃる通りです。」

「だいたい…ガミガミ…」

只今お説教30分経過。

この時間こそが最大の無駄であり、なくすべきだと思うんだけどなあ…

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