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Ep4. もしもジンとピンガが親子関係だったら【ジンピン親子if】【名探偵コナン妄想捏造小説】
登場人物紹介
コードネーム:ピンガ(まだピンガじゃない)
本名:アラン・ユール(Allan Juhl)(勝手につけた)
本作の主人公。
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コードネーム:ジン
本名:不明(黒澤陣という名前は明かされている(おそらく偽名))
黒の組織の構成員。
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コードネーム:ウォッカ
本名:不明(魚塚三郎という名前は明かされている(おそらく偽名))
黒の組織の構成員。
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コードネーム:ベルモット
本名:シャロン・ヴィンヤード
アランの育ての親。
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アランは、ジンが自分の父親かもしれないという疑惑を抱えて帰国してきた。
しかしそれはまだ疑惑の段階で、決定的な結論には至っていなかった。
アランは迷いながらも、真実を探りたいという好奇心が湧き上がっていた。
しかし、もし真実を突き止めたとしても、その現実を受け止めることができるのかどうか。彼の心の中は複雑だった。
一方、ラムはコペンハーゲンでの調査については、何も詮索してこなかった。
彼は、アランが抱える疑惑についてはいずれバレることなので、と腹をくくっていた。
アランは帰国後は敢えて何も調査せず、夏休みの宿題をこなす日々を送っていた。しかし、数日経っても気になるものは気になる。
そこでアランは決定的な証拠を掴むために、ある行動に出ることにした。
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アランは、ジンが戸籍上では父親ではないだけであり、生物学的には親子関係であると睨んでいた。
少し考えた結果、
この疑惑が晴れるよう、アランはジンとのDNA鑑定を行うことにした。
この鑑定によって、アランは自分たちが本当に親子であることを証明することができる。この生物学的な証拠を使ってジンを問い詰めて真実を聞き出してやろう、とアランは考えていた。
愛煙家のジンから鑑定に必要な検体を採取するのはそれほど難しくなさそうだ。
アランは、吸い終わったタバコを手に入れることによって、鑑定に持ち込むことが出来ると考えていた。
ジンは任務が終わると決まって喫煙所に一服しに行く。アランはそれを利用しようと考えた。
組織の事務所の喫煙所の近くに潜み、そこでタイミングを見計らって、吸い終わったタバコを手に入れるつもりだ。
『へへ、今回の任務も簡単でしたなアニキ』
『フン。俺の出るまでもなかったな』
アランは喫煙所の向かいにある会議室に身を潜め、巧みなハッキング技術を駆使して監視カメラの映像を手中に収めていた。
アランは画面上で灰皿をアップにし、一つ一つの吸い殻を狙い定めるかのように目を細めていた。
ジンとウォッカは喫煙所に約10分間滞在した後、別の場所へと移動した。
アランは2人が確実に近くにいないことを確認し、向かいの喫煙所に移動すると、ジンの吸い殻をジップロックに入れて回収した。
一週間が経過した後、DNA鑑定の結果が出揃ったとの連絡を受け、アランは鑑定所まで資料を取りに赴いた。彼がわざわざ手渡しで受け取ったのは、郵送の場合、情報漏洩の危険性があるからだ。
結果の封筒を受け取ってすぐ、鑑定所の待合室で資料を開いた。
ジンとの親子関係が間違いなら間違いであってほしい、そう願って中身を確認した。
『擬父は、子の生物学的な父であると判断されます。 』
『父権肯定確率は< 99.99999999994%>以上であります。』
小難しい鑑定結果の資料の最後にこの2文を見つけた。
緊張が解け、身体から力が抜ける。
力が抜けたことによってカーディガンが肩からズレた。
ジンが自分の父親であってほしいという期待が、少しはあったのかもしれない。しかし、心の奥ではそうであって欲しくなかったのかもしれない。
自分自身が、どんな期待をしていたのか分からなかった。アランは、混沌とした感情に包まれた。
自宅に帰ると、黒いロングコートを羽織った男たちが2人、組織の事務所へ向かっているのが窓から見えた。
アランは聞き耳を立て、彼らが任務が終わったという会話をしているのを聞いた。
アランは今がチャンスだと悟り、勇気を振り絞って、組織の事務所へと向かった。
アランはまた監視カメラの映像をハッキングして、今度は無人の映像を流す準備をしていた。あとは、タイミングを合わせて映像を流すだけだ。
黒いロングコートを着た2人、ジンとウォッカを尾行して、喫煙所の近くまで追いついた。息を潜め、2人が出てくるタイミングを見計らった。
「アニキ…」
「あぁ…」
さすがは幹部の2人か。
アランの尾行にはとっくに気づいていた。
「ラムが拾ったとかいうガキか。俺らに何の用事がある。」
「もしかしたらネズミですかい?排除しますか?」
「いや、ラムが拾ったガキだ。ネズミの可能性はないな。」
2人は喫煙所内で、小声でやりとりをしていた。
ジンは、余計なことはしなくていいという意味を込め、ウォッカに視線を送った。
しばらく2人は喫煙所に留まる。アランの動きがないことを悟ると、彼らは喫煙所から出てきた。
アランはここで声をかけようか迷った。
用があるのはジンだけだ。用事のないウォッカにまで余計な情報がバレると困る。
どうしようかしばらく考えていると、金髪ロングヘアの女性が通りかかった。
ベルモットだ。
「あー、ウォッカ。ちょうどいいところにいたわ。」
「あ゛!?なんだ、ベルモットか…」
ウォッカは突然声をかけられキレていた。相手がベルモットと分かると気が抜けたようで、いつもの落ち着いた口調に戻った。
ベルモットはウォッカにそう声をかけた後、アランの方に目配せをしてきた。
ふと、ベルモットと目が合う。
(ついにジンと接触するのね。気をつけなさい…感謝するのよ…)
その目配せでアランはベルモットが考えている事を悟った。
「ジン?ちょっとウォッカを借りるわよ?」
「いちいち俺に許可を取るんじゃねえ、勝手にしろ。」
ベルモットの粋な計らいのおかげで、邪魔なウォッカをこの場から離れさせることに成功した。
喫煙所の前にはジン1人だけだ。
「コソコソ隠れてねーで出てこい。俺に何の用だ。」
アランが自分から出ていくまでもなく、ジンの方から出てこい、と言われてしまった。
バレているなら逆に都合がいい。
アランは無人映像を流す再生ボタンを押してから、堂々とジンの前に出ていった。
「あんたの方から出てこいとか、珍しいもんだな。」
「テメェも組織の一員として活動するなら尾行くらいもっとバレねえようにやれ。」
「へっ、余計なお世話だ。」
アランは、ジンと対等に話すために敬語を使うこともなく、舐めたような態度を取っていた。しかし内心ではかなりの恐怖を感じていた。
ジンを恐れているわけではない。むしろ、真実を探るという展開に思いを馳せると、心の底にある少しの不安が彼を襲っているからだ。
「あんたと2人で話がしたい。」
「あ゛!?」
「これから話すことはあんたも周りにバレると都合の悪い話だと思うぜ。悪いがこっちに来て話そうじゃねーか。」
「フン。俺と2人で話がしたいなんて、ラムのお気に入りは随分と生意気なガキだな。」
アランはそう言ってジンを誘導し、喫煙所のドアを開けた。
「あんたから先に入れ。」
そう言ったアランに睨みをきかせながらジンは素直に喫煙所に入った。
アランも後から入るとドアを閉め、これから始まることに覚悟を決めた。