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ステラおばさんじゃねーよっ‼️80.素面(すめん)の告白〜結婚式の想い出
👆ステラおばさんじゃねーよっ‼️79.家族アルバム〜自然体 は、こちら。
🍪 超・救急車
ポーちゃんとひかりに贈ったアルバムは、若森が装丁からページデザインまでの全プロデュースをおこなった。
そのアルバムを皆で廻し見したが、コワレモノを扱うよう丁寧にそれに触れた。
ポーちゃんとひかりの自然な笑顔や表情が盛り沢山で、見ていて楽しくなる、世界でひとつだけのアルバムになっている。
「若森さん、ちゃんと仕事してます?」
カイワレは冗談ぽく若森に話を振ると、
「さあ、どうでしょう?」
と上機嫌でワイングラスを片手に応える。
「たい兄、失礼だよ。仕事のお得意様に向かって」
と歩も冗談を重ねてくる。
そんな3人のやりとりを見て知波は静かに笑い、料理を口に運んだ。
⭐︎
会食が進むと、ふたりの結婚式で諸々起きたハプニングや面白エピソードについての話題となった。
「ポーちゃん、初の紋付袴って、どんな感じだった?」
カイワレが訊ねると、
「パンツにステテコを履いたのは初めてだったから、不思議な肌触りだったよ」
と笑いながらポーちゃんが答えた。
ひかりもこの流れで、白無垢を着た感想を告げる。
「わたしは結婚式では、白くて、清楚な和装にしたかったから、白無垢を着られて嬉しかったですね。着付けについては、苦しくならないように、先生にお願いしたので特に問題はありませんでした」
とひかりスマイルを炸裂させている。
「素敵だったなー、ひかちゃんの白無垢姿…」
歩はアルバムに視線を落とし、うっとりとしている。
「ありがとう、あゆちゃん。…そろそろ、デザートにでもしましょうね」
そうひかりが言うと、既にスタンバイをしていたパティシエらが新しいお皿にできたての白苺のクレープを盛り付けだした。
「うわぁ、美味しそう!」
華やかに飾られたクレープ皿に、歩は目を輝かせた。
「他のフルーツでもご用意できますから、おっしゃってくださいね」
ひかりは変わらぬ笑みをたたえ、皆にそう伝えた。
⭐︎
「満腹だあ♡」
ポーちゃんは近くにある高級ソファに、寝そべって言った。
カイワレもすぐそばのフカフカのソファに、全体重を預けた。
ひかりと歩も次々にソファへ座り、談笑を始めた。
若森と知波はそのままテーブルでしっぽりと、白ワインを飲み始めた。