はじまりのまとめ
言葉の置き場所が欲しいと思った。
今、私には好きな人がいる。
同い年であることを知るきっかけがなければ、
ずっと年上であると信じきっていただろう。
それくらい、言葉の選び方が上手い人なのだ。
意気投合するまでの時間もかからなかった。
気持ちは通じ合っている。
少なくとも今はそうであると思っている。
彼のストレートな気持ちに応えて、
私も分かりやすい言葉で伝えられたら。
そう思っている。
彼は分かりにくい表現をするのも好きだ。
気づいた時の気恥ずかしさ。喜び。渇望。
思考回路が似ていると思っていた相手の、
予想だにしない深みは心地良い。
「ちゃんと私に溺れてくれてる?」
「もう沈んでいってるよ。」
彼は笑う。ときに私より早く。
そのスピードに合わせたくて
必死で言葉を探す。
好きがこじれてしまう前に。
整理する場所が欲しいと思った。
有限である未来、できるだけ純度の高い言葉で
ドロドロしていたい。
深呼吸の仕方を教えてくれた貴方へ。
大好物のバックストーリー始めるよ。