[院試 無機化学対策] 東大・東工大 応用化学
0. はじめに
無機化学の対策はB3の10月から始めました。取り掛かってみると範囲が広く、暗記しないといけないことも多くて「ああ、もっと早くから取り掛かれば良かったな」と焦ったことを今でも覚えています。
無機化学を勉強していくと、ポイントを押さえれば応用が効くことがだんだんとわかってくると思います。さまざまな、教科書・参考書を読んで自分自身で説明できるようになることが非常に大切です。
1. 使った教科書・参考書に関して
➀ 無機化学演習-大学院入試を中心に(参考書)
(1) 無機化学演習の各章に該当する部分を、シュライバーアトキンス無機化学で読み込む。
(2) 無機化学演習を解く。
(3) わからなかったとこを調べ、要点をプリントにまとめる。
この(1)~(3)を繰り返しました。無機化学演習の6 章(錯体)は他の章と比べて不十分だったので、過去問も使って演習しました。
② シュライバーアトキンス無機化学(メイン教科書)
シュライバーアトキンス無機化学は東大の工学部応用化学科で指定教科書だったので、この本を中心に勉強していました。基礎知識をつけるために、一通り読みました。(各論は長すぎたので飛ばしました)
しかし、錯体化学の分野が上巻と下巻で分かれているため、全体像の理解が難しいです。(錯体分野を上巻にまとめて、後半に各論載せろよ)また、持ち運びもし辛いのも欠点です。
③ 基本無機化学(持ち運び教科書)
基本無機化学はシュライバーアトキンス無機化学と比べて、非常にコンパクトにまとまっています。特に、錯体分野は非常に詳しく解説されており、上記で示したシュライバーアトキンスの欠点を補ってくれました。
普段は基本無機化学を持ち運んで通学時間に読んだり、問題を解いたあとにまず基本無機化学で確認したりしていました。基本無機化学を読んでわからないことは、シュライバーアトキンスを用いて調べました。(ラボにシュライバーアトキンスは置いていました。)
④ 東京大学工学教程 基礎系 化学 無機化学I~II(サブ教科書)
東大の工学系研究科応用化学専攻を受けるのであれば、絶対に読むべきです。なぜなら、東大の工学部の教員が執筆された本であり、実際の試験でも頻出だからです。自分は院試の2ヶ月くらい前から、何度も読み直しました。
他大の院試を受ける人でも非常に分かりやすくまとまっているため、ぜひ読んでみて下さい。特に、無機化学IIの錯体化学は今まで読んできた入門書として1番です。
⑤ 奈良女子大学の錯体化学の資料
錯体化学を勉強していると、立体化学/酸化数・d電子数の計算/命名など「実際に解くときにどうやるのだろうか?」という手の届かない痒いところを解決してくれます。
錯体化学が出題される学校を受ける人は読んでみて下さい!
2. おわりに
無機化学の酸化還元/点群/錯体化学の分野は難しくて、問題が解けるようになるのに時間がかかって大変でした。上記の教科書・参考書を用いて勉強頑張って下さい!