ヱンドレスゲ一ム
今時のゲームはすごい。オープンマップといって簡単に言うと自分、主人公が見える範疇はどこまでもいけるシステムである。最近の時代的に自分で思考し、行動することに重きを置いていることを考えるとぴったりなような気がする。でも私はどちらかというと一昔前のゲームの方がいいと思っている。どこまでも行動ができるということは自分で制限をかける必要があり、それが少し面倒に感じてしまうからだ。またゲームの世界が現実と近しくなってしまうと、ゲーム特有のバーチャルが希薄になってしまうのではと勝手に懸念している。
最近になって自分の現実はどっちなんだろうと考えだすと圧倒的に後者である。私の地元に海というものはない。いわゆる海なし県で山ばかりだ。四方が山で囲われており、それはまさにゲーム上の見えない壁を想起させる。地形も相まって人の出入りもあまりなく、固定の地元民はまるでNPCのようで飽き飽きさせられる。言い過ぎかもしれないが、何かマンネリとした鬱屈とした地獄めいたものをここ数年感じ、生きている。
でも結局そう思う自分が一番悪いのだと感じる。今までいくつかこの箱庭を出るチャンスやワールドをより良くすることはあったのだ。しかしそれをきちんと掴めていないということは自分の中でどこか満足感を得ているんだろう。幼少期、私はこの土地が大好きで、遠出した時などはいつ帰れるんだと気になって仕方なかった。だんだんと成長していくうちにその土地の良さも悪さも知って、結果嫌いになってしまった。がその根本にはツンデレめいた愛が存在しているのでは?と結論が出た。そんなことに辿りつた自分に言いたい。うるせえ、地元に骨を埋めて死ね。